目次
F1 Academy
2026年からF1にパワーユニットを供給
2024年に設立された女性F1ドライバーを育成するプログラム「F1アカデミー」。現在、レッドブル・フォード・アカデミー・プログラムを含めた5チームが参加し、F1のサポートレースとして全7戦が開催されている。2026年シーズンから、レッドブル・レーシングへのパワーユニット供給を予定するフォードは、モータースポーツにおける多様性向上に向けた取り組みを続けており、F1アカデミーに参加するレッドブル・アカデミー・プログラムへのサポート継続を決定した。レッドブル・アカデミー・プログラムは女性ドライバー育成に重点を置いているが、今回の協力関係継続は、F1をはじめとするモータースポーツにおいて若いドライバーにさらなるチャンスを提供する目的もあるという。
F1アカデミー参加ドライバーの参戦は、2年間のみに限定。2024年シーズンのレッドブル・フォード・アカデミー・プログラムは、オランダ出身のエメリー・デ・ヒューズをサポートしている。レッドブル・レーシングのチーム代表兼CEOを務めるクリスチャン・ホーナーは、フォードとの協力関係継続を受けて次のようにコメントした。
「レッドブル・アカデミー・プログラムのタイトルスポンサーとして、フォードとのパートナーシップを継続できることを嬉しく思います。これはモータースポーツへの女性参画に対する、フォードの関与をさらに強固なものにするでしょう。そして、チームの全員が2025年のF1アカデミーシーズンに向けて、チームにクロエを迎えられることを楽しみにしています」
「アメリカ人ドライバーを迎えることは、フォード・パフォーマンスとのパートナーシップをさらに深めることになります。レッドブルとフォードは共通の価値観を共有しており、モータースポーツ界で若い才能ある人材に多くの機会を提供するという点でも一致しています。2025年、クロエがレッドブル・フォード・カラーのレーシングスーツを着て、コースを走る姿を見るのが待ちきれません」
チェンバースがマスタング・チャレンジに参戦
2025年シーズン、レッドブル・フォード・アカデミー・プログラムとしてサポートを行うのは、アメリカ国籍を持つクロエ・チェンバース。2004年6月14日に中国で生まれ、その後養子として米国へと渡った。2024年はカンポス・レーシングからF1アカデミーに参戦、米国F4やWシリーズなど、シングルシーターレースで豊富な経験を持っている。
現在、モータースポーツ活動を担当するフォード・パフォーマンスは、FIAやレースプロモーターと協力し、モータースポーツのあらゆるレベルにおいて、女性ドライバーをより多く受け入れる方法を模索している。その一環として、チェンバースは、SROインディアナポリス8時間レースと併催される「IMSAマスタング・チャレンジ2024」最終ラウンドへの参戦が決まっている。マスタング・チャレンジでは、レッドブル・カラーを纏ったマスタング ダークホース Rをドライブする予定だ。
レッドブルとフォードという、ビッグネームからの支援を受けることになったチェンバースは、次のように喜びを語った。
「2025年シーズン、レッドブル・フォード・アカデミー・プログラムの一員としてレースに参加できることをとても嬉しく思います。アメリカ人ドライバーとして、フォードという象徴的な米国の自動車メーカーとチームを組めることは、本当に名誉なことです」
「レッドブル・フォード・アカデミー・プログラムに加わり、モータースポーツにおける女性の存在感を高める活動を継続できるのは、ある意味で私に与えられた大きな特権と言えるでしょう。モータースポーツでの目標を達成するためのサポートに、心から感謝しています」
「そして、フォード・マスタング・チャレンジへの参加も楽しみです。F1アカデミー以外でも、様々なレースに出場できる機会が増えることにも期待しています。今シーズンの残りの期間は、現在所属するハースでのパフォーマンスに集中しますが、2025年のレッドブル・フォード・アカデミー・プログラムにおける、次のキャリアを迎えるのが楽しみです」