マンタイ並みに速くなる「ポルシェ マンタイ パフォーマンスキット」が登場

「ニュルで9秒早くなる」マンタイの速さをゲット「ポルシェ マンタイ パフォーマンスキット」が日本上陸

派手さよりも本物だけが持つ迫力を感じるマンタイパフォーマンスキットを組み込んだ911GT3。
派手さよりも本物だけが持つ迫力を感じるマンタイパフォーマンスキットを組み込んだ911GT3。
ポルシェのGTレースで強さを発揮しているマンタイレーシングが、そのノウハウと注入したアップグレードキットを発売した。サーキットでのパフォーマンスをさらに向上させるパーツで、ポルシェ正規ディーラーで発売される。

Manthey Performance Kit

サーキット走行性能をアップグレード

ポルシェのコンペティションシーンで目覚ましい活躍を続けるマンタイレーシングチーム。1996年に設立されたマンタイはWECやDTMなどで活躍を続けており、今や株式の51%をポルシェが所有するという、ファクトリーチームのような存在となっている。

そのマンタイから、市販ポルシェのためのアフターパーツが登場した。「ポルシェ マンタイ パフォーマンスキット」と呼ばれるこれは、ポルシェの性能を最適化し、サーキット走行の性能を向上させるアップグレードキット、というコンセプトで開発されたという。

内容はエアロパーツがフロントリップスポイラーとカナード状のフラップ、リヤウイングとディフューザー、ボディアンダーに装着するエアガイド、そしてリヤホイールのエアロディスクから構成されている。さらに前後の車高調サスペンション、ブレーキパッド、ブレーキライン、軽量ホイール。他に前後の牽引用ループやLEDで光るサイドシルプレート、ステッカーなども用意される。

ニュルのタイムを9秒短縮

マフラーやパワーアップにつながるパーツはないが、そこにはマンタイがレースで培ったノウハウが凝縮されている。同じドライバー、同じタイヤなど条件を揃えて行ったテストでは、ニュルブルクリンクのタイムが9秒も短縮されたという。また、それぞれパーツ単品での購入も可能だが、エアロパーツは全体のバランスが崩れるためにセットでの販売になる。もちろんすべて公道走行OKで、クルマを売却する際にはノーマルに戻すことも可能だ。

購入と装着は専門のトレーニングを受けた正規ディーラーが窓口となり、その数は現在全国に17箇所だが、これは今後増えていく予定。対応車種はすべてGT系で、911GT3(992.1)、911GT3ツーリング(992.1)、718ケイマンGT4(982)、718ケイマンGT4 RS(982)の4車種。2024年内には新たに911GT3 RS(992.1)用も加わる予定だという。

エクスペリエンスセンターで体験も

「マンタイ パフォーマンスプログラム」が10月8日から開始される。
「マンタイ パフォーマンスプログラム」が10月8日から開始される。

取り付けには1~2日間が必要で、マンタイのアライメントテスターで綿密なアライメント調整も行われる。気になる価格は全セットで約800万円(工賃別)とのことだが、内容を考えると安いのではないか、と思える。

千葉・木更津のポルシェ エクスペリエンス センターでは、このマンタイ パフォーマンスキットを組み込んだ911GT3のドライビングプログラム「マンタイ パフォーマンスプログラム」を10月8日から開始する。まずは見てみたい、体験してみたいという方はぜひ訪れてみて欲しい。

ポルシェ マンタイ パフォーマンスキット公式サイト

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著者プロフィール

永田元輔 近影

永田元輔

『GENROQ』編集長。愛車は993型ポルシェ911。