【パリ・ショー】中国のリープモーターがステランティスのサポートで欧州上陸

“中国から欧州上陸”ステランティス・グループの「リープモーター」がクロスオーバーEV「B10」をパリでワールドプレミア【動画】

2024年10月14日に開幕したパリ・モーターショーにおいて、中国の新興自動車メーカー「リープモータ」が初出展を果たした。写真は、今回初公開されたフル電動クロスオーバー「B10」。
2024年10月14日に開幕したパリ・モーターショーにおいて、中国の新興自動車メーカー「リープモータ」が初出展を果たした。写真は、今回初公開されたフル電動クロスオーバー「B10」。
中国の新興自動車メーカー「リープモーター(零跑汽車)」が、2024年10月14日に開幕したパリ・モーターショーに初参加を果たした。リープモーターは、2023年10月にステランティス・グループと資本提携を締結しており、今回のパリ・ショーでは、新型電動クロスオーバー「B10」をワールドプレミアする。

Leapmotor B10

2024年から欧州市場で販売をスタート

欧州市場に導入されるフル電動クロスオーバー「リープモーター C10」の走行シーン。
パリ・モーターショーに先立って、リープモータースはフル電動コンパクト「T03」とミドルサイズ電動クロスオーバー「C10(写真)」の販売をスタート。さらに、今後導入を予定している「B10」と「C16」をワールドプレミアした。

リープモーターは、2015年に中国・杭州で設立。フル電動パワートレインやプラグイン・ハイブリッドシステムを搭載した様々な車種を展開する。

パリ・モーターショーへの初参加に先立って、ステランティス・グループとリープモータースが、51:49の比率で立ち上げた「リープモーター・インターナショナル(Leapmotor International)」のキックオフイベントをイタリア・ミラノで開催。フル電動コンパクト「T03」とミドルサイズ電動クロスオーバー「C10」の欧州における販売もスタートした。

パリ・モーターショーでは、グローバル市場向けに開発され、2025年の欧州投入を予定している電動コンパクトSUV「B10」と、6人乗り電動マルチパーパスバン「C16」をワールドプレミア。数週間前に欧州で予約を開始したばかりのT03とC10も展示される。

今回、公開されるすべてのリープモータース製モデルは、中国において独自開発された電動化技術により、高いパフォーマンスと高効率を両立。欧州市場で求められる安全性と十分な航続距離を備えながら、手頃な価格を実現した。

ステランティスが欧州での販売をサポート

欧州市場に導入されるコンパクトEV「リープモーター T03」のエクステリア。
リープモータースは、欧州においてステランティス・グループのディラー網やサービス拠点を活用。従来の中国ブランドよりも安心感を持って、購入ができるようになった。写真は、量販EVとして導入される「リープモーター T03」。

ステランティス・グループは2023年10月に15億ユーロを投資し、リープモーターの株式を21%取得。その1年後に、合弁事業としてステランティス主導による、リープモーター・インターナショナルが立ち上げられた。ステランティス・グループの電動ラインナップにリープモーターが加わったことで、幅広い顧客ニーズと価格帯をカバーできるようになったと言えるだろう。

今回の提携関係により、ステランティス・グループによるアフターサービスシステムが導入されることになった。リープモーター・インターナショナルのカスタマーは、ショールームでの手厚いサポートなど、従来の中国メーカーとの明確な差別化が図られることになると謳う。

ステランティスの流通チャンネルも活用され、リープモーター・インターナショナルは2024年末までに、欧州全域で350の販売拠点をオープン予定。今後3年間、少なくとも毎年1車種のニューモデルを欧州市場に投入する。

欧州における最初の市場は、ベルギー、フランス、ドイツ、ギリシャ、イタリア、ルクセンブルク、マルタ、オランダ、ポルトガル、ルーマニア、スペイン、スイス、英国。さらに2024年後半からは、トルコ、イスラエル、中東、アフリカ、アジア太平洋地域(オーストラリア、ニュージーランド、タイ、マレーシア、ネパール)、南米(ブラジル、チリ)への参入も計画されている。

リープモーターを動画でチェック!

BYD シールとヒョンデ コナ

中韓自動車メーカーの日本市場戦略はどう違う?「BYD シール」と「ヒョンデ コナ」のスペック比較で考える

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