【パリ・ショー】3列目シートを用意「フォルクスワーゲン タイロン」欧州での予約をスタート

トゥアレグとティグアンの間を埋める「フォルクスワーゲン タイロン」がデビュー【動画】

新型ミドルサイズSUV「フォルクスワーゲン タイロン」の走行シーン。
フォルクスワーゲンは、現在開催中のパリ・モーターショーにおいて、ミドルサイズSUV「タイロン」を初公開。欧州での販売をスタートした。
現在開催中のパリ・モーターショーにおいて、フォルクスワーゲンは新型ミドルサイズSUV「タイロン」をワールドプレミアした。プラグインハイブリッドを含む豊富なパワートレインをラインナップするタイロンは、トゥアレグとティグアンの間を埋める、5人乗り/7人乗りSUVとしてヨーロッパでの販売を開始した。

Volkswagen Tayron

SUVらしいクリアなエクステリアデザイン

新型ミドルサイズSUV「フォルクスワーゲン タイロン」のエクステリア。
タイロンは、フォルクスワーゲンのSUVファミリーであることを明確に主張するクリアなエクステリアデザインを採用。前後のVWロゴはライトアップ機能が導入されている。

「フォルクスワーゲン タイロン」は、クリアで力強いSUVらしいデザインに、5人乗りと7人乗りが可能な広々とした室内空間を確保。5人乗車時であれば、最大885Lという使い勝手の良いラゲッジスペースも用意された。高効率プラグインハイブリッド「eハイブリッド」システムを含む、6種類の幅広いパワーユニットをラインナップする。

タイロンの全長は4800mm、SUVらしい明快なデザインが採用された。フロントセクションには、LEDヘッドライトとライトアップされたフォルクスワーゲン・バッジを標準装備。夜間にはグリルのセンターに配置された「VW」バッジが、光のシグネチャーを創り出す。シンプルなデザインのリヤセクションにもLEDクロスバーと、ライトアップするフォルクスワーゲン・ロゴが装着される。

プラグインハイブリッド搭載モデルは、EVモードでの100km以上の航続距離を実現し、燃料補給なしで最長850kmのロングドライブが可能。さらに最大2.5tの牽引能力を持つタイロンは、あらゆる形状やサイズのトレーラーにも対応する。パリ・モーターショーでの初公開に先立って、ドイツを含むヨーロッパにおいては2024年10月10日から受注が開始された。

ティグアンとトゥアレグのギャップを埋める存在

新型ミドルサイズSUV「フォルクスワーゲン タイロン」のエクステリア。
タイロンは、高級SUVのトゥアレグと人気のティグアンの間を埋めるミドルサイズSUVとして開発。2列仕様、3列仕様をラインナップし、幅広いユーザーや用途に対応する。

フォルクスワーゲンのパッセンジャーカー担当CEOを務めるトーマス・シェーファーは、タイロンの投入理由を以下のように説明する。

「新型タイロンは正真正銘のフォルクスワーゲン・モデルです。その品質は細部にまで反映されており、日常生活に快適さと実用性をもたらすでしょう。また、幅広いパワートレインをご用意しました。この新型SUVにより、成長を続けるセグメントでのフォルクスワーゲンのラインナップをさらに拡大し、ベストセラーのティグアンと高級SUVのトゥアレグの間に存在したギャップを埋めることができます」

フォルクスワーゲン・ブランドの販売・マーケティング・アフターセールス担当取締役のマーティン・サンダーは次のように付け加えた。

「新型タイロンは、フォルクスワーゲンが象徴する、あらゆる要素を兼ね備えたモデルです。それは多用途性、快適性、そして新技術です。最大7人乗りのシート、高級感あふれるインテリア、広々とした収納スペース、革新的な駆動システムを備えた大型SUVは、あらゆる人にとって理想的なパートナーとなるでしょう。同時にタイロンは、実用性と効率性も完璧に備えています」

充実の標準装備が奢られたインテリア

新型ミドルサイズSUV「フォルクスワーゲン タイロン」のインテリア。
フォルクスワーゲンらしい、シンプルかつソリッドな印象のインテリア。エントリーレベルの「ライフ」ラインを含め、充実の標準装備が導入される。

インテリアも、ソリッドなフォルクスワーゲンらしいデザインでまとめられた。装備ラインに応じて、リサイクルマイクロファイバー「ArtVelours Eco」やリアルウッド、イルミネーション付き装飾トリムなど、様々なマテリアルや装備を組み合わせることがでる。

エントリーレベルが「ライフ(Life)」ライン、それに続く2つの上級パッケージ「エレガンス(Elegance)」と「R-Line」を展開する。エントリーレベルながらもライフ・ラインは、9基のエアバッグ、3ゾーン・オートマチックエアコンディショナー、10色のアンビエント照明、多機能ドライビング・エクスペリエンス・コントロール、インフォテインメントシステム(画面サイズ32cm)、デジタルメーターなど充実の標準装備が奢られた。

最新SUVらしくエントリー仕様から、アダプティブ・クルーズ・コントロール(ACC)、コーナリング時対向車ブレーキ機能、レーンチェンジ・システム、レーンキープ・システム、歩行者・自転車モニター付き自動緊急ブレーキ・システム、パークアシスト・プラス、リヤビューカメラシステムなど、幅広いアシストシステムが標準搭載される。

アダプティブ・シャシーコントロール「DCCプロ」、インタラクティブな照明機能を備えた「IQ.LIGHT」HDマトリクスヘッドライト、縦方向・横方向の誘導をサポートする「トラベルアシスト」、IDAボイスアシスタント(ChatGPT機能を統合)、チルト&スライド式パノラマサンルーフ、ハーマン製700Wサウンドシステム、マッサージ機能とベンチレーション機能付き電動調整シートなど、豊富なオプションも用意された。

PHEVを含む幅広いパワートレインをラインナップ

タイロンは、トップグレードのプラグインハイブリッド「eハイブリッド」搭載モデルを筆頭に、マイルドハイブリッドを導入したガソリンとディーゼルもラインナップする。
タイロンは、トップグレードのプラグインハイブリッド「eハイブリッド」搭載モデルを筆頭に、マイルドハイブリッドを導入したガソリンとディーゼルなど多彩なパワートレインをラインナップする。

タイロンはプラグインハイブリッド、ガソリン、ディーゼルという豊富なパワートレインを展開し、販売開始時点で4種類をラインナップ。2種類のガソリンターボ(TSI)、2種類のディーゼルターボ(TDI)にマイルドハイブリッド駆動「eTSI」が導入され、2種類のスペックを持つプラグインハイブリッド・システム「eハイブリッド」をを含め、すべての駆動システムにダイレクトシフトギヤボックス(DSG)が組み合わせられる。

電動モーターとガソリンエンジンの利点を組み合わせたのが、プラグインハイブリッドモデル。最高システム出力150kW(204PS)と200kW(272PS)仕様が用意され、容量19.7kWhのリチウムイオンバッテリーにより、どちらの仕様もEVモードで100km以上の航続距離を実現した。ACウォールボックス/AC充電ステーションで最大11kW、DC急速充電ステーションで最大50kWの充電に対応する。

最高出力142kW(193PS)を発揮する2.0リッター直列4気筒TDIターボディーゼルは、「4MOTION」4輪駆動システムが標準装備。タイロンの「4MOTION 」モデルは、最大2500kgまでのトレーラー重量に対応しており、折りたたみ式牽引ブラケットと標準装備の操舵アシストシステム「トレーラーアシスト」により、大型の貨物ボックスやボートトレーラーも簡単につなぐことができる。

「フォルクスワーゲン タイロン」を動画でチェック!

フォルクスワーゲンの最新フル電動サルーン「ID.7 プロ S」が、スイスにおいて長距離テストを実施。1回の充電で794kmの航続距離を達成した。

最新EVサルーン「フォルクスワーゲン ID.7 プロ S」がスイスの一般道でカタログ値を超える794kmを走行

フォルクスワーゲン・チーム・スイスは、電気自動車での長距離走行スペシャリスト、フェリックス・エゴルフ(Felix Egolf)をプロジェクトリーダーに、新型のフル電動モデル「ID.7 プロ S」の航続距離テストを実施。1回の充電で794kmを走行し、WLTP複合モードによるカタログスペック、最大航続距離709kmを大幅に上まわる結果を残した。今回のテストでは、一般道を通常の交通の流れに乗って走行したという。

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著者プロフィール

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ゲンロクWeb編集部

スーパーカー&ラグジュアリーマガジン『GENROQ』のウェブ版ということで、本誌の流れを汲みつつも、若干…