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Bentley Batur Convertible
プレ生産車両で58週間の厳しいテストを実施
今回、欧州でスタートした「バトゥール コンバーチブル」の最終認証試験では、製品やシステムが設計や仕様通りに機能しているかを確認。エンジンと車両全体の耐久性、環境適合性、日光シミュレーション、高速安定性、空力特性、騒音や振動、走行性能がなどが徹底的に検証される。
ゴールドのオルガンストップ式通気口コントロールの表面仕上げから、W12エンジンのハードウェアやソフトウェアなど、120以上の個別テストを予定。バトゥール コンバーチブル「カーゼロ」と「エンジニアリングカー」という2台のプレ生産車両を使用し、58週間以上にわたる車両検証が行われる。
テストプログラムは欧州5ヵ国を横断する3000kmものロングドライブで幕を開けた。ドイツを起点にイタリア、フランスを経由し、スペインに到達。この間、山岳地帯、高速道路、都市部を走行した。スペインのイディアダ(Idiada)では、プライベートテストコースを使用した高速テストも実施される。
イディアダのテストコースでは、ハンドリングトラックを含む様々な路面状況で耐久テストを行い、7週間にわたって高速走行や過酷な路面条件での評価を実施。マリナー最高技術責任者 ポール・ウィリアムズは、テストの目的を次のように説明する。
「エンジニアリング検証のための公道走行は、実際の条件下における車両の性能、安全性、信頼性を確認することを目的としています。様々な環境、交通状況、天候条件下において、車両がどのように動作するかのテストは、テストコースなどの試験環境では完全に再現できないのです。今回のテストでは潜在的な問題を特定し、システム統合を確認する予定です。各国の規制クリアや、客様の期待に応えるために、とても重要な作業になります」
フィナーレを迎える6.0リッターW12ツインターボエンジン
ベントレーは2024年をもって、6.0リッターW型12気筒ツインターボエンジンの生産終了を発表しており、最後のエンジンは7月にラインオフ。16台が限定製造されるバトゥール コンバーチブルは、W12エンジンを搭載した最後のモデルとなり、最高出力750PSと、歴代最強のスペックが与えられた。過去20年間にわたりベントレーの成功を支えてきたW12エンジンが、ついにフィナーレを迎えることになる。
今回、テストに投入された2台はどちらもマリナーのカスタマーが選択できる仕様を反映しており、エクステリアとキャビンにカスタムカラーと仕上げが施された。エンジニアリング開発車両の「カーゼロ」は、ヴァーミリオングロスとヴァーミリオンサテンのデュオトーンという、特注カラーをチョイス。フロントスプリッター、サイドスカート、リヤディフューザーに、ハイグロス・カーボンファイバーが組み合わせられている。
グリルのメインマトリックスはグロスダークチタン仕上げ。コントラストを強調するシェブロンは、センターのベルーガカラーから、外側にかけてヴァーミリオングロスカラーへとグラデーションパターンでデザインされた。ボンネットのエンドレスラインはグロスダークチタン、22インチホイールもブラックチタンのスポークに、ヴァーミリオングロスのアクセントが加えられている。
2台目の開発車両である「エンジニアリングカー」は、まったく異なる仕様を選択。ミッドナイトエメラルドのエクステリアペイントに、カーボンファイバー製ボディキット、サテンダークチタン仕上げのボンネット・ブライトウェア、バンパーメッシュというシックな仕上がりとなっている。トライトーンのホイールは、サテンダークチタンのボディに、グロスポーポイズのアクセントフェイス、グロスマンダリンのピンストライプが施されている。