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Audi SQ6 Sportback e-tron
空力に優れたスポーツバックフォルム
アウディのフル電動ラインナップに、スポーティなクーペSUVスタイルを持つ「Q6 スポーツバック e-tron」と「SQ6 スポーツバック e-tron」が加わった。SUVらしい力強いデザインが特徴のQ6 e-tronに、スポーツバックの魅力を融合させた美しいプロポーションが特徴。ポルシェと共同開発した「PPE(プレミアム・プラットフォーム・エレクトリック)」をベースに開発され、優れた効率性能とパフォーマンスを実現しており、最大航続距離は656kmが確保された。
2899mmというロングホイールベースにより、十分な室内スペースを実現しており、室内の各部には合計25Lもの便利な収納スペースも用意された。SUVの広さとクーペの優雅さを兼ね備えており、511Lのラゲッジコンパートメントと、64Lのフロントトランクを確保。リヤシートを折りたたむと、ラゲッジ容量は最大1373Lに拡大する。
Q6 スポーツバック e-tronのマーケット導入時には、10モジュールを備えた総容量83kWh(正味75.8kWh)のバッテリー仕様をラインナップ。2種類のRWD仕様、AWD仕様(quattro)、ハイパフォーマンス仕様の「SQ6」と、幅広いモデルが展開される。アウディAGのゲルノート・デールナーCEOはQ6 スポーツバック e-tronについて次のようにコメントした。
「この新型モデルは、私たちの次世代電気自動車の多様性を示しています。スポーツバック仕様の投入はフル電動モデルのラインナップが、次のステップに進んだことを示していると言えるでしょう。Q6 スポーツバック e-tronは、効率性、1回の充電における走行距離、そしてパフォーマンスという、新しいフル電動モデルの強みを持ちながら、魅力的な専用デザインを組み合わせました」
SUVモデルよりも37mmも低く抑えられた全高
初代アウディ TT クーペのアイコニックなフォルムを思わせるスポーツバックのルーフラインは、Q6が持つスポーティな美しさをさらに強調。アウディのデザインチームはルーフ全体のデザイン見直し、車高はSUV仕様から37mmも低く抑えられた。SUVのクラシカルなプロポーションに独自のダイナミズムとエレガンスが加わえられたと言えるだろう。
グリーンハウスは力強いボディに対して、より低く引き締まった形状を導入。その柔らかな曲線は、ボディの鋭いラインやエッジと対比し、ダイナミックな陰影を生み出す効果を持つ。フラットなリヤウィンドウとリヤのテールライトから後部ドアまで伸びる力強いラインが、マッシブな「quattro」ブリスターを強調する。
垂直に構えたフロントセクションは、立体的なシングルフレームを配置。セレナイトシルバーかハイグロスブラックのマスクがサイドエアインテークに組み合わせられた。高い位置に置かれたデジタル・デイタイムランニングライトは、最新アウディであることを明確にアピール。SUV仕様よりもダイナミックに絞り込まれたリヤセクションは、エレガンスと力強さが融合している。
リサイクル素材を多用したインテリア
インテリアは、パッセンジャーのニーズに合わせてシステマチックにデザイン。開発初期段階から、素材の特性が慎重に検討されることになった。コクピットは多くの要素あえて隠し、「アウディ・MMIパノラマディスプレイ」と「MMIパッセンジャーディスプレイ」を組み合わせることで印象的なデジタルステージを形成した。
アウディの新世代モデルと同様、新開発ディスプレイと操作コンセプトを搭載。スリムで独立した「アウディ・MMIパノラマディスプレイ」は、曲線的なデザインとOLED技術を採用しており、11.9インチ「アウディ・バーチャルコックピット」と、14.5インチ「MMIタッチディスプレイ」で構成される。アクティブプライバシーモードを備えた、10.9インチ「MMIパッセンジャーディスプレイ」もオプションで追加することができる。インフォテインメントシステムは、最新の「Android Automotive OS」が導入された。
「ダイナミック・インタラクションライト」は、インテリアとコクピットを大きなアーチで包み込み、車両とパッセンジャーとのやり取りをサポートする、多くのコミュニケーション機能を提供。ソフトラップはドアからコクピット全体を通じてセンターコンソールまで続き、心地よい室内空間を実現した。
シートを含むインテリアには、アーギュメント・ファブリックやディナミカ・マイクロファイバーなど、リサイクル素材が導入された。ルーフライニング、ピラー、サンバイザーは、100%リサイクルポリエステルで作られたドラフト・ファブリック製。「S line」仕様ではリサイクル素材で作られた、エラスティック・メランジュ・ファブリックがソフトラップに採用される。
4種類のスペックをラインナップ
Q6 スポーツバック e-tronは、発売時点で2種類のバッテリーサイズと2種類の駆動バリエーションをラインナップ。エントリーモデルの「Q6 スポーツバック e-tron」は、83kWhバッテリーを搭載し、最高出力252PSを発揮、「Q6 スポーツバック e-tron パフォーマンス」は100kWhバッテリーを搭載し、最高出力出力は306PSで共に駆動方式はRWDとなる。AWDの「Q6 スポーツバック e-tron クワトロ」は、最高出力387PS、0–100km/h加速を5.9秒で駆け抜ける。
ハイパフォーマンス仕様の「SQ6 スポーツバック e-tron」は前後軸に2基の電動モーターを搭載し、最高出力489PS、ローンチコントロールモードを使うことで、0-100km/h加速はわずか4.3秒を謳う。最高速は電子リミッターで230km/hに制限される。
「Q6 スポーツバック e-tron パフォーマンス」は大容量バッテリーにより、最大航続距離がシリーズ最長の656kmを実現。83kWhバッテリーの「Q6 スポーツバック e-tron」は545km。「Q6 スポーツバック e-tron クワトロ」は636km、「SQ6 スポーツバック e-tron」は607kmとなっている。
「Q6 スポーツバック e-tron パフォーマンス」は、理想的な条件下で、最大270kWの充電出力をもつ高速充電ステーションを利用すると、わずか10分で最長265kmの航続距離分を充電することが可能。高電圧バッテリーの10%から80%までの充電は22分で完了する。