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1924 Mercedes 2-litre Targa Florio
再びタルガ・フローリオを走行
2024年10月、イタリアのシチリア島を舞台に開催されたタルガ・フローリオ・クラシカをはじめ、世界中で開催されたヒストリックイベントに数多く参加した「メルセデス 2リッター タルガ・フローリオ」。100年の歴史を持つヒストリックレーサーは、イモラ・グランプリ、グッドウッド・フェスティバル・オブ・スピード、ペブルビーチ・オートモーティブウィークなどで多くの喝采を受け、メルセデス・ミュージアムへと帰ってきた。
2024年、F1ドライバーのジョージ・ラッセル、メルセデスAMG F1の代表を務めるトト・ヴォルフ、元F1ドライバーのカール・ヴェンドリンガーらが、メルセデス 2リッター タルガ・フローリオのステアリングを握った。彼らは100年前のレーシングカーとどのように対峙したのか、『バック・オン・ザ・ロード』エピソード2では、その様子がたっぷりと収録されている。
メルセデス・ベンツ・ヘリテージGmbHの代表を務めるマルクス・ブライトシュヴェルトは、メルセデス 2リッター タルガ・フローリオの1年について、次のように振り返った。
「この『タルガ・フローリオ』を名乗るレーシングカーが、100年前の偉大な勝利の地、シチリアの地を再び訪れたことに深く感動しました。このような経験は、日々優れたヒストリックカーを扱っているメルセデス・ベンツにとっても特別なものです」
「1924年、私たちのブランドは2リッター レーシングカーによってモータースポーツの歴史に大きな一歩を刻みました。それから100年、当時を知る1台が記念すべき年に再び人々の心をとらえて離さなかったのです。メルセデス・ベンツ・クラシック・センター、メルセデス・ベンツ・クラシック・アーカイブ、そして専門家たちの強力なネットワーク、これらの専門知識の結集のおかげで、私たちは様々なイベントに参加することができました」
1924年のタルガ・フローリオで優勝
2024年4月、複雑かつ困難なレストアを終えた1924年製「メルセデス 2リッター タルガ・フローリオ」が、初めて走行テストを実施した。その後、美しいレッドのボディを持つ貴重なレーシングカーは、世界的なヒストリックイベントへと向かう。
2024年10月10日から13日までタルガ・フローリオ・クラシカが開催されたイタリアのシチリア島は、100年前、このメルセデスが勝利を収めた場所。今回のリバイバルイベントでは、往年のレーシングカーが一堂に会し、偉大なタルガ・フローリオの軌跡を辿った。元メルセデス・ベンツのF1ドライバー、カール・ヴェンドリンガーがステアリングを握り、歴史的なマドニエ・サーキットの一部区間で観客を魅了している。
タルガ・フローリオ・クラシカに登場したメルセデス 2リッター タルガ・フローリオは、1924年4月27日、クリスチャン・ラウテンシュラガーが11位でフィニッシュしたオリジナル車両。この年、チームメイトのクリスチャン・ヴェルナーが、同じメルセデスを駆ってタルガ・フローリオで歴史的勝利を収めている。残念ながら1924年優勝マシンは現存しない。
メルセデス 2リッター タルガ・フローリオは、シュトゥットガルトのメルセデス・ベンツ・ミュージアムへと戻され、まずはクラシック・アイランドで特別展示される。その後、これまで展示されていたレーシングカーブに戻される予定だ。