PORSCHE 911 GT3 RS

フロントとリヤの表情が変化

ニュルブルクリンクで捉えた「ポルシェ 911 GT3 RS」のプロトタイプには、改良されたフロントバンパーとヘッドライトが装着されているのがわかる。リヤにも明らかなアップデートが施されており、バンパーの角に新しいエアアウトレットが確認できるほか、他の992.2世代と同様に新設計のLEDテールライトが装着されている。

ディフューザーも刷新されており、空力性能などの効率とエクステリアのアグレッシブさが向上しているようだ。

排ガス規制の影響

GT3シリーズにはハイブリッドパワートレインが搭載される噂があったが、2025年型GT3は自然吸気4.0リッター水平対向6気筒エンジンを引き継いでおり、RSも同様と思われる。ただし、ポルシェのエンジニアは排ガス規制への適合に苦労しているようで、GT3の最新モデルは最高出力510PSを維持したものの、最大トルクは470Nmから450Nmに低下した。これを補うため、最終減速比が8%下げられている。

ポルシェが2026年モデルのGT3 RSに同じ手法を適用すると、最高出力は現行と同じ525PSだが、トルクは463Nmから20Nm程度低下すると考えられる。しかし、同じくファイナルドライブの修正で、現在の0-100km/h加速3.2秒に近づけることはできるだろう。

最後の自然吸気、非電動モデル

この世代が、純粋な自然吸気エンジンを搭載した最後の911 GT3 RSとなりそうだ。
この世代が、純粋な自然吸気エンジンを搭載した最後の911 GT3 RSとなりそうだ。

ポルシェでモータースポーツ ロードカーの責任者を務めるアンドレアス・プロイニンガー氏は、排ガス規制の強化によって2026年以降は4.0リッター水平対向6気筒エンジンにハイブリッドやターボ技術を組み込む必要があると認めている。したがって、これが最後のノンターボで非ハイブリッドモデルになるだろう。

次期型911 GT3 RSは、早ければ2024年内に、遅くとも2025年秋までには登場するだろう。

PHOTO/APOLLO