Nardo Technical Center 

ポルシェ以外の自動車メーカーも活用

2012年にポルシェは、ナルド・テクニカルセンターを買収。以降も、ポルシェ以外の自動車メーカーもテスト・検証施設として活用してきた。
2012年にポルシェは、ナルド・テクニカルセンターを買収。以降も、ポルシェ以外の自動車メーカーもテスト・検証施設として活用してきた。

1975年に設立された南イタリアのプーリア州にあるナルド・テクニカルセンター(NTC)。ポルシェをはじめとする世界中の自動車メーカーが車両テストを実施してきた。700ヘクタールの敷地には、全長12.6kmの円形サーキット、全長6.2kmのハンドリングコース以外にも開発中の車両テストを目的とした多くの施設が存在する。

2012年、ポルシェがNTCを買収して以降、NTCはポルシェ・エンジニアリングの総合的な開発、テスト機能の重要な一翼を担ってきた。NTCは年間を通じて操業しており、ポルシェ以外の自動車メーカーのサポートも行っている。さらに、車両技術のテストを最適化するため、NTCのテスト機能は継続的に近代化を実施してきた。2023年には近隣のレッチェにあるソフトウェア部門が稼働を開始している。

近年、サービスの幅をさらに拡大するため、ポルシェはさらなるNTCの開発計画を発表してきたが、複合的な要因を理由に、開発計画の一時凍結決定した。つい先日、フォルクスワーゲンの持ち株会社であるポルシェSEが2024年12月の連結決算で約200億ユーロ(約3.2兆円)の減損損失を発表したばかりだが、今回の決定は過去数ヵ月間にわたる、様々なステークホルダーとの社会的、環境的、経済的観点に関する協議と検討の結果だとポルシェは説明している。特に、現在の世界の自動車業界を取り巻く厳しい経済環境の変化が、今回の決定において重要な要因となったという。

今後もNTCがポルシェの総合的な開発・テストにおける重要な施設であることは変わりなく、今後もポルシェや様々な自動車メーカーによる開発車両のテストは継続するという。

最強のフル電動パフォーマンスカーとして完成した「ポルシェ タイカン ターボ GT」。その開発には、新たな試みが数多く導入されている。

1100PSを超えるパワーを実現した「ポルシェ タイカン ターボ GT」に施された様々なアップデートとは?

フル電動パフォーマンスカー「ポルシェ タイカン ターボ GT」は、市販ポルシェで最もパワフルなモデルに君臨する。パフォーマンスに注力したこのスポーツセダンは、ライバルたちを遥かに凌駕する走行性能を発揮。ローンチコントロール使用時の最高出力は760kW(1034PS)、オーバーブーストを使うことで2秒間最大815kW(1108PS)にも達する。