RANGE ROVER SPORT
×
PORSCHE CAYENNE
独自の存在感を放つレンジローバースポーツ




2022年にフルモデルチェンジを果たし、3代目へと進化した「レンジローバースポーツ」は、ランドローバーの現行ラインナップにおいてレンジローバーに続くラグジュアリーSUVとして日本市場でも高い人気を集めている。多彩なパワートレインを展開する中から、今回は3.0リッター直列6気筒ディーゼルターボを搭載するエントリーモデル「レンジローバースポーツ S D300」をピックアップした。
2023年、ポルシェはマトリクスLEDヘッドライトの導入を含む内外装のブラッシュアップを含め、フルモデルチェンジに近いアップデートを果たした改良新型「カイエン」を導入。レンジローバースポーツと同じ価格帯で日本に導入されている、3.0リッターV型6気筒ガソリンターボ搭載のエントリーモデルが比較対象となる。
ボディサイズは、レンジローバースポーツが、全長で30mm、ホイールベースで100mm、全高で120mmもカイエンより大きい。さらにショートオーバーハング&ロングホイールベースによる“レンジローバー”らしいフォルムに加えて、ホイールベースと全高を活かし、快適な後席居住空間というアドバンテージも持つ。
レンジローバースポーツ S D300マイルドハイブリッド
ボディサイズ=全長4960mm×全幅2005mm×全高1820mm
ホイールベース=2995mm
車両重量=2490kg
タイヤサイズ=235/65R19
ポルシェ カイエン
ボディサイズ=全長4930mm×全幅1985mm×全高1700mm
ホイールベース=2895mm
車両重量=2080kg
タイヤサイズ= 255/55ZR20(前)、295/45ZR20(後)
パワーで圧倒するカイエンのパフォーマンス


レンジローバースポーツ Sは、最高出力300PSを発揮する3.0リッター直列6気筒「INGENIUM」ディーゼルターボに、ランドローバーが独自開発した48Vマイルドハイブリッドシステムを搭載。発進時におけるモーターのサポートに加え、650Nmもの強大なトルクは、特に市街地走行においてその真価を発揮する。
対するカイエンはレンジローバースポーツ Sを、最高出力で53PS凌ぐ3.0リッターV型6気筒ガソリンターボが奢られる。最高速、0-100km/h加速ともに、車両重量が軽くパワーで勝るカイエンに軍配が上がった。
レンジローバースポーツ S D300マイルドハイブリッド
エンジン形式=直列6気筒ディーゼルターボ+マイルドハイブリッド
排気量=2993cc
最高出力=300PS/4000rpm
最大トルク=650Nm/1500〜2500rpm
トランスミッション=8速AT
駆動方式=AWD
最高速度=218km/h
0-100km/h加速=6.4秒
ポルシェ カイエン
エンジン形式= V型6気筒ガソリンターボ
排気量=2995cc
最高出力=353PS/5400〜6400rpm
最大トルク=500Nm/1450〜4500rpm
トランスミッション=8速ティプトロニック(AT)
駆動方式=AWD
最高速度=248km/h
0-100km/h加速=6.0秒
高級家具を思わせるシンプルで美しい室内




レンジローバースポーツのインテリアは、軽量かつ環境負荷の低いノンレザーマテリアル「ウルトラファブリック」を導入。13.1インチ曲面型タッチスクリーンはフローティング配置されており、まるで丁寧に誂えられた高級家具を思わせる高い質感を誇る。カイエンは改良新型からコクピットを一新。曲線を描くフルデジタル12.6インチメーターパネルに、12.3インチ「ポルシェコミュニケーションマネジメント(PCM)」センターディスプレイが組み合わせられた。
同じ1200万円代のプライスタグを掲げる2台だが、その立ち位置は対照的だ。911を思わせるコクピットや運動性能が与えられたカイエンに対し、レンジローバースポーツは英国が屈指の最高級クロスカントリー「レンジローバー」の名前に相応しいしっとりとした上質な移動空間が提供される。
どちらのモデルも高効率プラグインハイブリッドや、スポーツカーに互する走行性能を実現したハイパフォーマンス仕様をラインナップし、あらゆるニーズに応える選択肢が用意されていることも大きな特徴となる。その豊富なチョイスから、ライフスタイルや使用環境に合わせて選んでみてはいかがだろう。
車両本体価格
レンジローバースポーツ S D300マイルドハイブリッド 1258万円
ポルシェ カイエン 1254万円


