NISSAN Patrol NISMO

専用チューンが施された「VR35DDTT」

搭載される3.5リッターV型6気筒「VR35DDTT」ツインターボエンジンは、専用チューンが施され、最高出力501PS・最大トルク700Nmを発揮する。
搭載される3.5リッターV型6気筒「VR35DDTT」ツインターボエンジンは、専用チューンが施され、最高出力501PS・最大トルク700Nmを発揮する。

「NISMO」は日産のモータースポーツ活動から生まれたハイパフォーマンスブランドであり、レースシーンで培った経験と技術を注ぎ込んだ「NISMOロードカーシリーズ」を展開する。今回、中東市場向けに投入される新型「パトロール NISMO」は、ハイパフォーマンスモデル開発を得意とするチームにより、SUVの力強さにサーキット由来の高い技術を組み合わせ、開発された。

専用にチューニングされた3.5リッターV型6気筒ツインターボエンジン、一目でNISMO仕様をと分かる専用エクステリアに加え、専用サスペンション、専用エキゾーストシステムを採用。NISMOロードカーシリーズに相応しい高い走行パフォーマンスを実現した。

搭載される「VR35DDTT」エンジンは、NISMO専用チューニングにより最高出力501PS、最大トルク700Nmを発揮。日産のいわき工場で生産されるこのエンジンには、NISMO専用の赤いエンジンカバーとスペシャルメタルプレートが装着される。また、エンジンの高出力化に合わせてチュ―ニングされた9速ATとパドルシフトにより、高速域だけでなく山岳路でもダイレクトな走行感覚を楽しむことができる。

走行性能を向上させる専用エクステリア

「日産 パトロール NISMO」のエクステリア。
パトロール NISMOは、新設計のフロントバンパーや空力ディフューザーなど、走行性能を向上させる専用エクステリアが導入された。

新設計のフロントバンパーはブレーキの冷却性性能を高めるデザインとし、ブレーキディスクの温度を6%低下させることで高負荷走行時にも安定した制動力を確保。また、リヤの空力ディフューザーは迫力のフォルムに加えて、エアロダイナミクス性能を高めるデザインにより、高速走行時の安定性とハンドリングを向上させる効果を持つ。

フロントセクションは、縦と横のラインによって構築された「Vモーショングリル」と、立体的なハニカムメッシュを採用し、ラジエターへのエアフローを最適化した。また、フロントバンパー左右に設けられたエアカーテンとカナード形状のフロントスポイラーにより、風の流れをコントロール。高速走行時における空気抵抗の低減と、ダウンフォースレベルの向上を実現した。

リヤセクションは、リヤスポイラーを大型化。エッジが重なるように見えるレイヤードディフューザー形状のリヤバンパーを導入し、車両後方のエアフローを整えて空気抵抗を低減。更にバンパーの両端にエアスプリッターを配したことで、ボディサイドのエアフローを理想的に剥離させる。また「NISMO」仕様をアピールするレッドアクセントがボディ各部に加えられた。

レッドスエードを配した専用スポーツシート

「日産 パトロール NISMO」のインテリア。
ホールド性の高いスポーツシートは、本革と赤いスエード調表皮が組み合わせられた。ヘッドレスト部には「NISMO」ロゴが刺繍される。

インテリアは、ブラック基調のダッシュボード、シート、ステアリング、ドアパネルに、精巧なメタルフィニッシャーと高級感を持ったスエード表皮を採用。レッドシートベルトやスタータースイッチやカーボン調トリムを各部に配置することで、ハイパフォーマンスモデルらしい雰囲気を実現した。

ヘッドレスト部に「NISMO」ロゴが刺繍されたスポーツシートは、本革と赤いスエード調表皮を組み合わせ、電動ボルスター調整機能を採用することで、ドライブ中にしっかりと身体をホールド。また、スポーティ感を演出するアルミ製アクセルペダルとブレーキペダルも採用されている。

エクステリアカラーは「ホワイトパール」「グレーメタリック」「ブルーメタリック」「ブラックパール」の標準4色に、NISMO専用の「NISMOステルスグレー」の5色を展開。モノトーンとツートーンを組み合わせると、6つのエクステリアカラーから選ぶことができる。

様々なアップデートが施されたシャシー

「日産 パトロール NISMO」のエクステリア。
足まわりには、NISMOによってアップデートされた電子制御ダンパーを装着。電子制御パワーステアリングにも専用チューンが施されている。

パトロール NISMOは、NISMOが持つモータースポーツの知見を余すところなく投入。NISMOによってチューニングされた電子制御ダンパーは、リアルタイムに減衰力を自動調整する。制御の応答性を向上させたことで、シャープなコーナリング性能と、砂漠地帯における高速クルージング時の安定性を両立した。

サスペンションのアップデートに合わせて電子制御パワーステアリングにも専用チューニングが加えられた。都市部などの低速時においては取りまわし性を重視し、操舵力を軽く変更。高速走行時には路面状況を的確に把握することが可能になり、安定感を感じるよう操舵力を調整した。

エンジンの高出力化をふまえ、深みと迫力感じるサウンドを実現する専用エキゾーストシステムを採用。エンジンサウンドの音質を高める効果を持つ「アクティブ・サウンド・エンハンスメント(ASE)」システムと組み合わせることで、ドライバーはこれまでにない高揚感を感じることができるようになった。

ホイールはRAYS社と共同開発した、22インチ9スポーク鍛造アルミホイールを採用。リム幅をワイド化しながら、軽量化と高い剛性を両立した。ホイール開口部はデザイン性だけでなく、ブレーキの冷却効果を向上させる機能性も与えられている。

「日産 パトロール NISMO」を動画でチェック!

日産の新型パトロールにサウジアラビアで試乗。

「“知る人ぞ知る”日産のクロカン4WD」新型「パトロール」に4WDの聖地中東で試乗した

「日産 パトロール」といえば、かつて警察や消防など、おもに公官庁へ納入されたコンパクトなオフロードモデルのこと。その後「サファリ」へと発展したのだが、日本では2000年代後半に姿を消した。だが、海外では販売が続けられており、このたび7世代目となる新型がデビュー。SUV人気の波に乗り、日本でも販売再開なるか!?(GENROQ 2025年3月号より転載・再構成)