対照的な兄弟車「フォルクスワーゲン ゴルフ Rとアウディ RS 3 スポーツバック」のスペックに見る違い
「フォルクスワーゲン ゴルフ R」と「アウディ RS 3 スポーツバック」のスペックを比較
Volkswagen Golf R
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Audi RS 3 Sportback
それぞれのブランドを主張するエクステリア
2024年にフルモデルチェンジと思えるほどの大規模なフェイスリフトを実施した8代目「フォルクスワーゲン ゴルフ」。シリーズの頂点に位置するハイパフォーマンス仕様「ゴルフ R」もパフォーマンスアップを果たし、日本市場への導入が開始された。一方、ゴルフと同じプラットフォームをベースとする「アウディ RS 3」は、5ドアハッチバックのスポーツバックとセダンをラインナップするが、今回はゴルフと同じ5ドアハッチバックの「RS 3 スポーツバック」を取り上げる。
フォルクスワーゲングループは、同じプラットフォームをベースに様々なモデルを展開している。そんな兄弟車のゴルフとA3だが、それぞれのブランドを明確に主張するエクステリアが与えられており、一見するだけでは兄弟車とは思えない個性を放っている。サイズはRS 3 スポーツバックが全長で85mm長く、全幅で60mm広いが、全高は25mm低い。専用シングルフレームグリルを配した迫力のフロントマスクも相まって、ひとつ上のセグメントにも見える。
フォルクスワーゲン ゴルフ R
ボディサイズ＝全長4295×全幅1790×全高1460mm
ホイールベース＝2620mm
車両重量＝1510kg
タイヤサイズ＝225/40R18
アウディ RS 3 スポーツバック
ボディサイズ＝全長4380×全幅1850×全高1435mm
ホイールベース＝2630mm
車両重量＝1580kg
タイヤサイズ＝265/30R19（前）、245/35R19（後）
2.5リッター直5ターボのアドバンテージ
ゴルフ Rは、最高出力333PS、最大トルク420Nmを誇る2.0リッター直列4気筒ターボエンジンを搭載し、7速DSG（DCT）と「4MOTION」システムを介して全輪を駆動する。RS 3 スポーツバックは、アウディスポーツがチューンした2.5リッター直列5気筒TFSI直噴ターボエンジンを搭載し、最高出力400PS、最大トルク500Nmを発揮する。
最高出力で67PS、最大トルクで80Nmという1気筒多いアドバンテージは大きく、RS 3 スポーツバックが0-100km/h加速で0.8秒もゴルフ Rを凌ぐことになった。最高速はどちらも電子リミッターで250km/hに制限される。
フォルクスワーゲン ゴルフ R
エンジン形式＝直列4気筒TSIガソリンターボ
排気量＝1984cc
最高出力＝333PS/5600〜6500rpm
最大トルク＝420Nm/2100〜5500rpm
トランスミッション＝7速DSG（DCT）
駆動方式＝AWD
最高速度＝250km/h（リミッター）
0-100km/h加速＝4.6秒
アウディ RS 3 スポーツバック
エンジン形式＝直列5気筒TSFIガソリンターボ
排気量＝2480cc
最高出力＝400PS/5600〜7000rpm
最大トルク＝500Nm/2250〜5600rpm
トランスミッション＝7速Sトロニックトランスミッション（DCT）
駆動方式＝AWD
最高速度＝250km/h（リミッター）
0-100km/h加速＝3.8秒
実用性を備えつつ、異なる“個性”
ゴルフ Rのコクピットは、10インチディスプレイを備えた改良型デジタルコクピットプロに、12.9インチ独立型タッチディスプレイの組み合わせ。デジタルコクピットプロは、丸型レブカウンターを中央に配置した「Rモデル」専用スポーツスキンや水平バーでエンジン回転数を表示する「Rビュー」が表示される。
RS 3 スポーツバックは、12.3インチアウディバーチャルコクピットプラスに、ゴルフよりも控えめなサイズの10.1インチタッチディスプレイを搭載。ブルーのアクセントカラーを印象的に配置しながらも、シンプルな実用モデルの雰囲気を残したゴルフ Rの室内に対し、200万円以上の価格差のあるRS 3 スポーツバックは、贅沢なトリム類やエンボス加工が施された専用スポーツシートなど、高級感をアピールする。
どちらも余裕を持ったリヤシートやラゲッジルームなど、ベースモデルが持つ実用性を確保しつつ、“ホットハッチ”としての十分な実力を持つ。普段の足として活用し、週末にちょっとしたスポーツ走行を楽しみたいのであればゴルフ R。内外装の演出も含めて、より特別感を得たいのであればRS 3 スポーツバックという選択になりそうだ。
車両本体価格
フォルクスワーゲン ゴルフ R 704万9000万円
アウディ RS 3 スポーツバック 906万円
