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Bentley Bentayga Extended Wheelbase
ミュルザンヌの“精神的な後継車”
ベントレーは、2022年5月10日に新型車「ベンテイガ エクステンデッド ホイールベース(EWB)」をワールドプレミアした。フラッグシップサルーンの「フライングスパー」、2ドアクーペの「コンチネンタルGT」、オープン2ドアクーペの「コンチネンタルGT コンバーチブル」、ノーマル仕様の「ベンテイガ」に続く“第5のモデル”となる。
ベントレーはベンテイガ EWBを「ミュルザンヌの“精神的後継車”」と称している。通常のベンテイガ比で後席空間を180mm延長。広大な空間を活かし、まさしくミュルザンヌのように贅沢なショーファードリブンとしての役割も期待できる。
パワートレインは550ps/770Nmを発生する4.0リッターV8ターボガソリンエンジンを搭載。最高速度は290km/h、0-100km/h加速は4.5秒と、“走れるショーファー”といえるパフォーマンスを有している。また、後輪操舵システムも標準装備した結果、回転半径はノーマルのベンテイガよりも7%小さくなっているという。
乗員の健康を重視した先進の車載ウェルネス機構を満載
最新のベンテイガ EWBは、車載ウェルネスの充実に最大限注力。先進のテクノロジーを駆使して、乗員の健康状態を最適に保つ空間づくりに配慮した。
航空機のファーストクラスを思わせる広大、かつ豪勢な後席空間には、22ウェイ調整式の最新シートシステム「ベントレーエアラインシート」も設定。助手席を最前方まで自動的に移動して広大な足元空間を作り出す「VIPモード」や、アップライトな着座姿勢で作業に集中しやすい「ビジネスモード」など、様々なシチュエーションを想定したモードを用意している。
シートの面圧や乗員の体温も常時測定
先進のシートは、乗員の疲労度も緩和する。シート開発において、体圧分布は座り心地や身体の疲労に直結する要素のひとつといわれている。ベンテイガ EWBはシート表面にかかる圧力分布を常に測定し、着座位置や面圧を微調整するという最新の機構を採用。3時間ごとに177回もの面圧調整を行い、乗員がそれと気付かないうちに理想的な面圧分布を常に提供する仕組みとなっている。
また、世界初となる自動温度調整機構「シートオートクライメート」も採用。システムがバックレストとクッションを通じて乗員の体温と表面湿度を検知し、暖房やベンチレーションなどを自動的に実施。常に乗員が最も快適な環境をキープする。加えて、リヤドアと後席センターアームレストにもヒーター機能を搭載している。ちなみに、人間は体温が正常値以下になると認知機能が低下する可能性がある一方、快適な温度環境は疲労を和らげイライラを解消するというデータもあるという。
あくまでも贅沢な空間を追求
シートレイアウトは、4+1/4シーター/5シーターの3種類を用意。スタンダードのベンテイガには7人乗りもラインナップするが、EWBはあくまで贅沢な空間を追求する姿勢を貫く。パノラミックグラスルーフの位置も125mm後方に再配置し、後席の開放感を向上している。
内装には最先端のテクノロジーで加工した加飾パネルなど多彩なトリム類を用意。シートやステッチ、パネル類など顧客が選択できる組み合わせは、じつに240億通りにのぼる。LEDを駆使したライトアップ演出など、照明の使い方にも工夫が見られる。リヤドアにはベントレーとして初となる自動クローズ機構も採用。後席乗員がセンターコンソールにあるスイッチを操作すると、まるでバレーパーキングのようにリヤドアが厳かにぱたり、と閉まる仕掛けとなっている。
4人乗り仕様のリヤシートには「マリナーコンソールボトルクーラー」を装備することが可能。750mlのボトルを冷やすことができ、手仕上げのクリスタル製シャンパングラスも“同梱”する。
ベントレーでは「ベンテイガのモデル中、最高で45%を占める販売を見込んでいる」と語る期待のモデル、ベンテイガ EWB。2022年後半に注文受け付けをスタートし、デリバリーは第4四半期に開始するという。