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英連邦競技会で高い技術力をアピール
コモンウェルスゲームは、英連邦に所属する国・地域が参加し、4年ごとに開催されるスポーツ競技大会。第22回コモンウェルスゲームズは、2022年7月28日から8月8日にかけて、イングランド・バーミンガムで開催されている。
ロータスは、今回もイングランドの自転車代表チームをサポートしており、多くのライダーが、英国の名門自転車部品メーカーのホープ・テクノロジー社とロータスが共同開発したロータス トラックバイクを使用している。今回、昨年の東京オリンピックに続き、世界的なスポーツ競技において、ロータスのコンサルタンティング部門が提供する高い技術力をアピールすることになった。
ロータス・エンジニアリングのコマーシャルディレクターを務めるマーク・ストリンガーは、コモンウェルスゲームでの活躍について、次のようにコメントした。
「ロータス・エンジニアリングが持つ専門知識とパフォーマンスは、プラットフォーム開発、コントロールシステム開発、そして幅広いテクニカルサービスの提供という3本の柱を展開しています。今回の競技用自転車の開発のように、幅広い分野に対応できる多様性がその特徴と言えるでしょう」
様々なプラットフォームを他メーカーに提供
ひとつ目の柱、ロータス・エンジニアリングのプラットフォーム開発部門の目的は、ロータスが保有する自動車用アーキテクチャー(プラットフォーム)を商業化することにある。つまり、ロータス製プラットフォームを活用し、他の企業に向けた車両開発をサポートしている。
現在、ロータスは3種類のフルEV用プラットフォーム、エミーラで使用されている内燃機関用プラットフォームという、4種類の車両用プラットフォームを展開。さらに、ロータス・エンジニアリングが「レガシーアーキテクチャー」と呼ぶ、昨年までエリーゼ、エキシージ、エヴォーラに活用されてきた、内燃機関用プラットフォームも活用することができる。
「これらのプラットフォームは、サイズ、パワートレイン、レイアウト、性能の面で大きな柔軟性を備えています。ロータスとしてはすでに開発作業を終えているため、新たな車両開発を迅速なスケジュールと少ない投資で実現することが可能です。また、ロータス・デザインと生産ラインへのアクセスも可能なため、最初のスケッチから本格的な製造まで、車両全体の一括プログラムも提供することができます」と、ストリンガーは説明する。
テクニカルサービス部門によるバイク開発
2本目の柱となるコントロールシステム開発部門は、プラットフォーム技術に付随する技術を様々な企業に販売。エンジンコントロールシステム、ロータス・アクティブバルブトレイン、アクティブノイズコントロールなどを展開している。
ロータスのエンジンコントロールユニット(ECU)は、30年以上にわたって継続的に開発が続けられてきた。これまでロータスの様々な内燃機関モデル、ハイブリッドや電気自動車のデモカー、そして最近ではロータス・エンジニアリングのカスタマーに向けたハイパーカー開発でも使用されている。
3本目の柱、テクニカルサービス部門はロータス・エンジニアリングが提供できるすべての技術が含まれている。車両やコンポーネントの設計、製品コンセプトの開発から、コンセプトの実証・検証作業など、その分野や作業は多岐にわたる。
今回、ホープ・テクノロジーと共同開発されたトラックバイクは、このテクニカルサービス部門が担当。軽量化、先進マテリアルの導入、優れたエアロダイナミクスなどの技術革新が、今回のコモンウェルスゲームにおけるメダル獲得を後押しすることになった。