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Czinger 21C V Max
ロングテール化によるハイダウンフォース仕様
ジンガー・ビークルスは、3Dプリンタ製造技術を活用して開発された同社初の市販モデル「ジンガー 21C」を2020年に発表。21Cは、2.88リッターV型8気筒ツインターボエンジンに2基の電気モーターを組み合わせ、最高システム出力1250psを発揮する。
今回、クエイル・モータースポーツ・ギャザリング2022において、21Cの2番目のボディバリエーションとして「21C V Max」が公開された。究極の加速性能と最高速度を実現するために開発・設計された21C V Maxは、エアロダイナミクス性能を向上させるべく、リヤオーバーハングを延長したロングテールを採用。これにより、最高速時に高いダウンフォースを発揮することが可能になった。
コクピットは、マッハ3の最高速度を誇る超音速偵察機「ロッキードSR-71」からインスパイアされた、タンデムシートを採用。ベースとなった21Cに採用されていた固定式大型リヤウイングが取り外され、まるでジェット機のような滑らかなボディデザインを実現した。これにより、驚異的な加速力、最高速度、そして時代を超えたエレガンスも手にしている。
ライバルを圧倒する加速性能&最高速度を実現か
高速巡航に最適化された21C V Maxの優美なボディワークは、可能な限り低いドラッグ係数を生み出すようにデザインされた。ミッドに搭載されるハイブリッドパワートレインは、これまでと同じ2.88リッターV8ツインターボに2モーターの組み合わせ。最高出力はわずかだが向上し、932kW(1267ps)を発揮する。
今回、ジンガー・ビークルスは21C V Maxの詳しい速度性能を公開しなかった。それでも、ベースモデルの21Cの速度性能が、0-100km/h加速1.9秒、0-300km/h加速8.5秒、最高速度は253mph(407km/h)だったことを考えると、脅威的な性能を披露することは間違いないだろう。
インテリアには新たな意匠が導入されており、カーボンファイバーを贅沢に使用し、まるで彫刻作品のように覆ったインナードアパネルとリヤシートエリアがその特徴となる。また、シート後方のスペースには特注専用ラゲッジセットを収納。オーナーの好みに合わせて、素材やカラーなど、無限のカスタマイズが可能となっている。