2030年までに欧州市場で販売されるジープの100%がBEVに

ジープの電動化が止まらない! フル電動SUV「リーコン」と「ワゴニア S」が世界初公開される【動画】

「Jeep 4xe Day」において初公開されたフル電動モデル「ジープ リーコン」。
「Jeep 4xe Day」において初公開されたフル電動モデル「ジープ リーコン」。
世界トップの電動SUVブランドを目指すジープは、新型フルEV「リーコン」を含む、商品投入計画第1弾を発表した。ジープは2025年までに北米と欧州において、4台のゼロエミッションビークルを投入。ハイブリッドモデルを含めて、米国内で販売される全車種に電動モデルがラインナップされる。2030年までに米国において販売数の50%、欧州では100%がBEV(バッテリー駆動EV)となる。

Jeep Recon

電動SUVブランドトップを目指すジープ

「Jeep 4xe Day」において初公開されたフル電動モデル「ジープ リーコン」。
今回、公式Youtubeチャンネルで公開された「Jeep 4xe Day」において、ジープは写真の「リーコン」を含む、新型EVの積極投入を含む包括的な電動化戦略を発表した。

ジープ・ブランドは、ラインアップの電動化を推進しており、2022年9月8日に次世代フル電動モデルに関する包括的な投入計画を発表した。

今回、ジープの公式YouTubeチャンネルにおいて、プランを紹介した「Jeep 4xe Day」を公開。この中で、2025 年末までに北米と欧州で4台のフル電動SUV を導入することを明らかにした。2030年までに北米におけるジープのうち50%がフル電動モデルとなり、同時に欧州においては100%電動化する予定が宣言されている。

この野心的な計画は、ステランティスが長期戦略計画「Dare Forward 2030」で設定した、炭素ガス排出量ゼロ目標に沿った施策となる。そして、世界市場に投入される、2台のフル電動SUV「リーコン」と「ワゴニア S」の画像を初めて公開。さらに、欧州において新型電動SUV「アヴェンジャー」を発売することも発表された。

ジープ・ブランドのクリスチャン・ムニエCEOは、今回の発表について次のように説明する。

「北米と欧州において電動化を進めることで、私たちは世界をリードするゼロエミッションSUV ブランドを目指しています。その中で、これまでで最も高性能かつ持続可能なジープ製SUVを開発しています」 

「世界中に散らばる数百万のジープ・ファンが愛する地球を、守り続けるための先見性のある戦略です。電動化は私たちのブランドにとって素晴らしい機会になります。より高性能でエキサイティング、持続可能で楽しい未来が待っているのです」

2024年からBEV「リーコン」の生産をスタート

ジープ専用に開発されたフル電動SUV「リーコン」。2023年に正式発表され、2024年から生産がスタートする。
ジープ専用に開発されたフル電動SUV「リーコン」。2023年に正式発表され、2024年から生産がスタートする。

北米で発売される最初の新型電動SUVが「ジープ リーコン」だ。 完全に新規設計モデルであり、内燃機関仕様は設定されず、BEV専用車種としてデビューする。

リーコンは、「ジープ・セレック・テレイン(Jeep Selec-Terrain)」トラクション・マネジメント・システム、「e-locker」アクスルテクノロジー、アンダーボディプロテクション、牽引フック、アグレッシブなオフロードタイヤなどを採用。抜群の走破性が確保された。また、ワンタッチ・パワートップ、取り外し可能なドアやガラスなど、ジープらしいオープンエアも楽しめるように開発された。

リーコンは、2023年にワールドプレミアされ、北米では2024年に生産が開始される予定。米国のカスタマーは、2023年初めからリーコンの予約が可能になる。北米市場に続き、欧州を含む世界の主要市場で販売される予定とだという。 「リーコンは1回の充電で、米国で最も困難なオフロードコースであるルビコン・トレイルを横断し、街まで戻ってこられるだけの航続距離が確保されています」と、ムニエCEOは付け加えた。

Jeep Wagoneer S

プレミアム電動SUV「ワゴニア S」

「Jeep 4xe Day」において初公開されたフル電動モデル「ジープ ワゴニア S」。
ワゴニア・ファミリーに電動専用モデルとして登場するのが、コードネーム「ワゴニア S」。航続距離は400マイルを想定しており、デビュー時には異なるネーミングが採用される可能性もあるようだ。

ワゴニア・ファミリーに、待望のプレミアム・フル電動仕様、コードネーム「ワゴニア S」が追加される。ワゴニアSは空力を意識し、LEDライト付きグリルを備えた美しいエクステリアを採用。オール・テレイン(全地形対応)マネジメントをはじめとする、ジープが誇る様々な先進技術も導入される。

グローバルマーケットにも投入されるワゴニア Sは、1回の充電での航続距離を400マイル、最高出力は600ps、0-60mph加速は約3.5秒をターゲットに開発。リーコンと同様に2023年にワールドプレミアされ、北米市場では2024年から生産が開始される。

Jeep Avenger

10月のパリ・サロンで一般公開される「アヴェンジャー」

2022年のパリ・サロンでワールドプレミアを予定している、フル電動SUV「ジープ アヴェンジャー」。
欧州やアジア地域などに投入されるコンパクト電動SUV「ジープ アヴェンジャー」。正式公開は10月のパリ・サロンを予定している。

ジープは、2025年までに欧州にも4台のゼロエミッションモデルを導入。これを受けて、2030年までに欧州地域で販売されるジープ・モデルは、すべてフル電動モデルとなる。 この欧州向けフルEV第1弾となるのが、2022年初めに存在が明らかにされたコンパクトSUV「アヴェンジャー」だ。

アベンジャーは、現在世界中で人気を集めている「レネゲード」の下位セグメントを担うコンパクト電動SUV。最大後続距離は400km、簡単なオフロード走行もこなす十分な地上高、モダンな内外装と4名がゆったりと移動できるスペースが確保された。欧州だけでなく、日本や韓国などの市場にも導入される予定で、ポーランド・ティヒにある高効率ファクトリーでの生産が決まっている。  

アヴェンジャーは、10月17日から開催されるパリ・サロンのプレスデイにて初公開され、同日から予約がスタート。デリバリーは2023年初頭から開催される予定だ。

「Jeep 4xe Day」を動画でチェック!

ジープのコンセプトカー、ラングラー マグニート 2.0。フロントビュー

非公開: これがジープの電気自動車!最新のコンセプトカーは「ワクワク感」が満載

ジープは、2022年4月9〜17日に開催される「イースター・ジープ・サファリ(Easter Jeep Safari)」に出展する5台のコンセプトカーを発表した。個性派揃いのスタディモデルを通して、電動化時代のオフロードの楽しみ方を提案する。

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ゲンロクWeb編集部 近影

ゲンロクWeb編集部

スーパーカー&ラグジュアリーマガジン『GENROQ』のウェブ版ということで、本誌の流れを汲みつつも、若干…