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Jeep Recon
電動SUVブランドトップを目指すジープ
ジープ・ブランドは、ラインアップの電動化を推進しており、2022年9月8日に次世代フル電動モデルに関する包括的な投入計画を発表した。
今回、ジープの公式YouTubeチャンネルにおいて、プランを紹介した「Jeep 4xe Day」を公開。この中で、2025 年末までに北米と欧州で4台のフル電動SUV を導入することを明らかにした。2030年までに北米におけるジープのうち50%がフル電動モデルとなり、同時に欧州においては100%電動化する予定が宣言されている。
この野心的な計画は、ステランティスが長期戦略計画「Dare Forward 2030」で設定した、炭素ガス排出量ゼロ目標に沿った施策となる。そして、世界市場に投入される、2台のフル電動SUV「リーコン」と「ワゴニア S」の画像を初めて公開。さらに、欧州において新型電動SUV「アヴェンジャー」を発売することも発表された。
ジープ・ブランドのクリスチャン・ムニエCEOは、今回の発表について次のように説明する。
「北米と欧州において電動化を進めることで、私たちは世界をリードするゼロエミッションSUV ブランドを目指しています。その中で、これまでで最も高性能かつ持続可能なジープ製SUVを開発しています」
「世界中に散らばる数百万のジープ・ファンが愛する地球を、守り続けるための先見性のある戦略です。電動化は私たちのブランドにとって素晴らしい機会になります。より高性能でエキサイティング、持続可能で楽しい未来が待っているのです」
2024年からBEV「リーコン」の生産をスタート
北米で発売される最初の新型電動SUVが「ジープ リーコン」だ。 完全に新規設計モデルであり、内燃機関仕様は設定されず、BEV専用車種としてデビューする。
リーコンは、「ジープ・セレック・テレイン(Jeep Selec-Terrain)」トラクション・マネジメント・システム、「e-locker」アクスルテクノロジー、アンダーボディプロテクション、牽引フック、アグレッシブなオフロードタイヤなどを採用。抜群の走破性が確保された。また、ワンタッチ・パワートップ、取り外し可能なドアやガラスなど、ジープらしいオープンエアも楽しめるように開発された。
リーコンは、2023年にワールドプレミアされ、北米では2024年に生産が開始される予定。米国のカスタマーは、2023年初めからリーコンの予約が可能になる。北米市場に続き、欧州を含む世界の主要市場で販売される予定とだという。 「リーコンは1回の充電で、米国で最も困難なオフロードコースであるルビコン・トレイルを横断し、街まで戻ってこられるだけの航続距離が確保されています」と、ムニエCEOは付け加えた。
Jeep Wagoneer S
プレミアム電動SUV「ワゴニア S」
ワゴニア・ファミリーに、待望のプレミアム・フル電動仕様、コードネーム「ワゴニア S」が追加される。ワゴニアSは空力を意識し、LEDライト付きグリルを備えた美しいエクステリアを採用。オール・テレイン(全地形対応)マネジメントをはじめとする、ジープが誇る様々な先進技術も導入される。
グローバルマーケットにも投入されるワゴニア Sは、1回の充電での航続距離を400マイル、最高出力は600ps、0-60mph加速は約3.5秒をターゲットに開発。リーコンと同様に2023年にワールドプレミアされ、北米市場では2024年から生産が開始される。
Jeep Avenger
10月のパリ・サロンで一般公開される「アヴェンジャー」
ジープは、2025年までに欧州にも4台のゼロエミッションモデルを導入。これを受けて、2030年までに欧州地域で販売されるジープ・モデルは、すべてフル電動モデルとなる。 この欧州向けフルEV第1弾となるのが、2022年初めに存在が明らかにされたコンパクトSUV「アヴェンジャー」だ。
アベンジャーは、現在世界中で人気を集めている「レネゲード」の下位セグメントを担うコンパクト電動SUV。最大後続距離は400km、簡単なオフロード走行もこなす十分な地上高、モダンな内外装と4名がゆったりと移動できるスペースが確保された。欧州だけでなく、日本や韓国などの市場にも導入される予定で、ポーランド・ティヒにある高効率ファクトリーでの生産が決まっている。
アヴェンジャーは、10月17日から開催されるパリ・サロンのプレスデイにて初公開され、同日から予約がスタート。デリバリーは2023年初頭から開催される予定だ。