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Aston Martin DB5 “No Time To Die”
007を象徴する3台のアストンマーティンを出品
今回、映画007シリーズ60周年記念チャリティオークションには、3台の貴重なアストンマーティンが出品された。中でもアストンマーティン・ラゴンダ社から寄贈された、『007/ノー・タイム・トゥ・ダイ(No Time To Die)』に登場したスタントレプリカのDB5は、この日の目玉として一番最初に登場。最終的に落札されるまで、オークショナーの見積もり額を上回る勢いで落札金額は上昇し続けている。
クリスティーズのオークションに出品されたDB5スタントカーは、回転するデジタルナンバープレート、格納式ヘッドライト、飛び出すマシンガン、ミサイル発射装置など、操作可能な仕掛けを数多く搭載。このDB5スタントカーは『007/ノー・タイム・トゥ・ダイ』のためにアストンマーティンが特別に製作した8台のレプリカうちの1台で、それぞれの車両は映画の中で与えられた役割を果たすため、独自に改造が施されている。
『007/ノー・タイム・トゥ・ダイ』で大活躍
作品内でDB5は、ジェームズ・ボンド(ダニエル・クレイグ)が、マドレーヌ・スワン(レア・セドゥ)と共にイタリアのマテーラを駆け抜けるスリリングなオープニングのカーチェイスシーンで登場。ふたりは追っ手を振り切るために高速で街の中を走り抜ける。
今回、DB5のオークションで得られた収益は、プリンス・トラストによる青少年支援活動に役立てられる。英国諜報機関の隊員と元隊員を支援すべく、「プリンス・オブ・ウェールズ慈善基金(Prince of Wales’s Charitable Fund)」をはじめとする、3つの慈善団体に寄付される予定だ。
アストンマーティンの上級副社長兼チーフクリエイティブ・オフィサーのマレク・リッチマンは、今回のチャリティオークションについて次のようにコメントした。
「ジェームズ・ボンド作品のDNAの一部であることは、アストンマーティンの誇りとなっています。そして、今回の60周年を記念して『007/ノー・タイム・トゥ・ダイ』のために製作したアストンマーティン独自のモデルを出品できたことを嬉しく思っています。そして、この特別なクルマの収益が、私たちの心に近い、いくつかの慈善活動に大きく貢献できることは素晴らしいことです」
最新作にも登場したアストンマーティン V8
今回のオークションには『007/ノー・タイム・トゥ・ダイ』に出演したダリ・ベンサーラと、『007 ゴールデンアイ』から『007 ダイ・アナザー・デイ』までマネーペニー役を演じたサマンサ・ボンドが出席。オークションの行方を見守っている。
『007/ノー・タイム・トゥ・ダイ』でジェームズ・ボンド役のダニエル・クレイグが実際にドライブした1981年製アストンマーティン V8も出品された。このアイコニックなモデルは、1987年の『007/リビング・デイライツ(The Living Daylights)』にも登場している。
007シリーズを制作するイーオン・プロダクションズ(EON Productions)から寄贈されたアストンマーティン V8は、63万ポンド(約1億円)で落札。こちらの収益は国連難民高等弁務官事務所(UNHCR)の活動を支援するために使用される。
DBS スーパーレッジェーラの007エディションも出品
オークションに出品された3台目のボンドカーは、アストンマーチン DBS スーパーレッジェーラ 007エディション。こちらは『007/ノー・タイム・トゥ・ダイ』に登場したことを記念し、アストンマーティンが製作した25台のうちの1台だ。
このモデルには、プロデューサーのマイケル・G・ウィルソンとバーバラ・ブロッコリ、そして映画でDBS スーパーレッジェーラに乗っていた俳優のラシャーナ・リンチのサインが刻まれた特注プレートが配されており、40万3200ポンド(約6500万円)で落札されている。
今回の映画007シリーズ60周年記念オークションでは、25作目の007作品である『007/ノー・タイム・トゥ・ダイ』に関連する車両だけでなく、貴重な時計、衣装、小道具などが25点も出品されている。