「メルセデス・ベンツ Aクラス」改良新型がデビュー

メルセデス・ベンツのエントリーモデル「Aクラス」がマイナーチェンジし、PHVモデルの航続距離が大幅延長

メルセデス・ベンツ Aクラス ハッチバックと、メルセデス・ベンツ Aクラス サルーン。
ハイパフォーマンス仕様のメルセデスAMG Aクラスを含め、Aクラス ハッチバック/サルーンが、エクステリアをブラッシュアップした。
メルセデス・ベンツは、エントリーモデル「Aクラス」の改良新型を発表。プラグインハイブリッド(PHV)を含む豊富なパワーユニット、ハッチバックと4ドアサルーンをラインナップし、上質なエクステリアデザインは細部にまでこだわって変更が施された。インフォテインメントシステム「MBUX」は、最新世代にアップデートを果たしている。

Mercedes-Benz A Class

シャープかつ筋肉質なエクステリアに

メルセデス・ベンツ Aクラス ハッチバックと、メルセデス・ベンツ Aクラス サルーン。
今回のフェイスリフトでは、フロントセクションはシャープかつ筋肉質にブラッシュアップ。リヤセクションには新形状のディフューザーが導入されている。

新型Aクラスは、フロントセクションのデザインをダイナミックに変更した。筋肉質なパワーバルジと鋭いシャークノーズを持つ傾斜したボンネット、スターパターンが導入された新形状ラジエーターグリル、フラットヘッドライト(オプションでLEDライトも選択可能)などが、その特徴となる。

サイドビューは、最大サイズ19インチを筆頭にスポーティな4種類のホイールを用意。リヤセクションは新開発のディフューザーと標準装備のLEDリヤライトにより、昼夜を問わず魅力的かつ情緒的なエクステリアを実現した。

最新世代になったMBUX

メルセデスAMG A 45 S 4MATIC+ のインテリア。
コクピットは近年のメルセデスのトレンドに合わせて、標準で7インチと10.25インチの大型ディスプレイを配置。インテリアは大幅に変更された。なお、オプションで2基の10.25インチ・ディスプレイを選ぶことも可能だ。

インテリアは、7インチと10.25インチの独立型高解像度ディスプレイを標準装備。オプションで2基の10.25インチ・ディスプレイ仕様も用意されており、そのワイドに広がる画面は独特の浮遊感をインテリアにもたらしている。

インフォテインメント・システムは、学習機能も備えた最新世代「MBUX」を導入。ドライバーディスプレイとセンターディスプレイは様々な情報の表示が可能で、すべてのドライブ情報を表示する「クラシック」、ダイナミックなレブカウンターを備えた「スポーティ」、あえて表示内容を抑えた「ディスクリート」から選ぶことができる。センターディスプレイは、ナビゲーション、メディア、電話、車両情報などが表示され、タッチスクリーンを介して直感的に操作することができる。

近未来的なビル群のイルミネーションを思わせるような7色のアンビエントライトが、都会的な夜の雰囲気を演出。タービン形状のエアベントは、航空機のジェットエンジンの噴射口をオマージュしたもの。標準装備のナッパレザー製ステアリングホイールも改良型が導入されており、ハイテク感溢れる新形状のセンターコンソールと完璧なマッチングを見せている。

シートは立体的なエンボス加工が施された新素材「レザーARTICO」が、スポーティな雰囲気をさらに際立たせている。こちらはシックなブラック、高級感溢れるベージュ、時代性を感じさせるセージグレーの3色のインテリアカラーをラインナップ。インストゥルメントパネルとドアには、ダークカーボン・ファイバー・ルックのトリムエレメントが新たに導入された。

PHVを含め豊富なパワーユニットを展開

フェイスリフトを行った、メルセデス・ベンツ A 250 e ハッチバックのエクステリア。
高効率PHVモデルの「A 250 e ハッチバック」「A 250 e サルーン」は、搭載されるバッテリーを改良。これにより航続距離が最大81~82kmまで伸びたという。

1.4リッター直列4気筒ターボに電気モーターを組み合わせたPHVモデル、「A 250 e ハッチバック」「A 250 e サルーン」は、搭載する高電圧バッテリーを改良。使用可能エネルギー量が増加したことで航続距離が延長した。EVモードでの航続距離は約70kmだった改良前と較べ、A 250 e ハッチバックが70.0~81.0km、A 250 e サルーンは72.0~82.0kmと距離増を実現したという。

電気モーター単体の出力は5kW向上した、80kW(110ps)。エンジンも含めた最高システム出力は120kW(165ps)、最大トルク270Nmに達している。充電に関しては標準の3.7kWに加え、改良型バッテリーは最大11kWの充電システムでの充電が可能になった。エネルギーレベル10%から80%までの急速充電に要する時間は、約25分にまで短縮された。

ガソリンエンジンモデルは、1.4リッター直列4気筒ターボ(A180/A200)、2.0リッター直列4気筒ターボ(A220/A250)の4種類。7速または8速DCTを標準装備し、全車が48Vマイルドハイブリッド化された。ディーゼルエンジンモデルは、スペックの異なる3種類の2.0リッター直列4気筒直噴ターボ(A180 d/A200 d/A220 d)をラインナップする。

よりマッシブに進化したメルセデスAMG Aクラス

メルセデスAMG A 45 S 4MATIC+ のエクステリア。
ハイパフォーマンス仕様「メルセデスAMG Aクラス」もフェイスリフト。新形状のヘッドライト&テールライト、フロントエプロンが導入され、よりマッシブなエクステリアを手にしている。

ハイパフォーマンス仕様、メルセデスAMG Aクラスは、スペックの異なる2.0リッター直列4気筒ターボを搭載する「メルセデスAMG A 35 4MATIC」「メルセデスAMG A 45 S 4MATIC+」をラインアップ。メルセデスAMG A 45 S 4MATIC+はハッチバックのみに設定される。

改良されたヘッドライトにAMG専用ラジエーターグリルが組み合わせられ、ボンネットには月桂冠をあしらったAMG専用エンブレムを装着。新形状のフロントエプロンが導入され、A 45にはマッシブな専用パワーバルジがキャリーオーバーされた。新デザインのホイール、リヤスポイラーリップ、テールランプ、丸型エキゾーストパイプなどが、AMGモデルであることを強調している。

コクピットには、AMGパフォーマンス・ステアリングホイールを標準装備。「3ステージESP」や「AMGダイナミクス」など、AMG専用機能をステアリングから手を離すことなく操作することができる。AMGパフォーマンスシートには、トレンドカラーのセージグレーが追加された。

搭載される2.0リッター直列4気筒ターボもアップデート。48V電源とベルトスタータージェネレーター(RSG)は、発進時に10kWのパワーが追加された。「メルセデスAMG A 35」は最高出力225kW(310ps)、最大トルク400Nmを発揮し、「メルセデスAMG A 45 S」は最高出力310kW(426ps)、最大トルク400Nmという強大なパワーを楽しむことができる。

メルセデスAMG C 63 vs BMW M3

最新の最強サルーン「メルセデスAMG C 63対BMW M3」F1由来の高出力ハイブリッドと伝統のストレートシックスの徹底比較

スーパースポーツモデルに匹敵するハイパフォーマンスを備えながら、4ドアボディでユーティリティも兼ね備えるスポーツセダン。その最右翼と言える新型メルセデスAMG C 63がデビューした。直4ターボに電動モーターというハイブリッドモデルになったC 63は、ライバルのBMW M3とどう渡り合うのか? 現状で判明しているデータを元に両車を比較する。

キーワードで検索する

著者プロフィール

ゲンロクWeb編集部 近影

ゲンロクWeb編集部

スーパーカー&ラグジュアリーマガジン『GENROQ』のウェブ版ということで、本誌の流れを汲みつつも、若干…