最先端SUVカスタムはどんなことになっている?【東京オートサロン2023】

「ローダウン」「ワイドボディ」SUVカスタムはどこへ向かっているのか?【東京オートサロン2023】

色鮮やかなツートーンが特徴的なレンジローバーSVオートバイオグラフィー。
色鮮やかなツートーンが特徴的なレンジローバーSVオートバイオグラフィー。
もはや完全に主導権を得たSUVカテゴリーはオートサロンでも元気イッパイだった。その一例としてスーパーカーを凌ぐオーラを放つ魅惑のSUVカスタムカーを取り上げたい。

SUPER SUV

AMD WORK SHOP

美しき日英の融合

アルティメイト7という名のディフェンダー。ホイールはオリジナル「Rial-Five」で、9.0J×20インチという大人っぽいサイズ感。

ランドローバーを中心としたコーチビルダーとして活動するAMDワークショップ渾身の一作が、ここに登場したアルティメイト7という名のディフェンダーだ。英国ブランドにしてファッションハウスと掲げるカーンデザインのワイドトラックボディキットを装着し、その上でAMDオリジナルパーツを組み合わせて独創的な世界を紡ぎ出した。ホイールはオリジナル「Rial-Five」で、9.0J×20インチという大人っぽいサイズ感を持つ。AMDワークショップのグループであるブリティッシュレーベルではあらゆるコーディネートの相談に乗ってくれる。

BESPOKES TOKYO

エリザベス女王が愛したレンジローバー

SVオートバイオグラフィーキットというエアロパーツが盛り込まれ、ブリティッシュレーベル「タービン10」ホイール(9.0J×22インチ)を装着するレンジローバーSVオートバイオグラフィー。

色鮮やかなツートーンが特徴的なレンジローバーSVオートバイオグラフィー。エリザベス女王が愛したレンジローバーをテーマにしたロイヤルエディションで、この色味は「DAMSON×MOONBEAM」という。内外装の仕立てに定評があり、オーダーメイドを持って理想像を提供するビスポーク・トーキョーが仕上げたものだ。色味だけでなく、SVオートバイオグラフィーキットというエアロパーツが盛り込まれ、ブリティッシュレーベル「タービン10」ホイール(9.0J×22インチ)を装着。シートやマット、ドアトリムなども特別に仕立てられていた。

LEXUS

上品なまま、一層パワフルに

RZの開発に携わった佐々木雅弘選手が監修したスポーツカー仕立てのレクサスRZ。

レクサス初のEV専用モデル「RZ」をベースにしながら、車両前後に150kWの高出力モーターを搭載することでよりパワフルに仕立てたRZスポーツコンセプトが登場した。高出力なパワートレインだけでなく専用エアロパーツや35mmのローダウンサスペンション、4座フルバケットシートが装着されるなどスポーツカー仕立て。かねてよりRZの開発に携わってきた佐々木雅弘選手が監修したモデルである。ボディカラーは濁りのない純白をベースに光を纏うことで繊細に輝く質感を追求した「HAKUGIN」。スポーティながらレクサスらしいエレガントさも含ませている。

WORK

LX600をよりゴージャスにスポーティに

プラチナムボディキットが装着され、威風堂々たるレクサスLX600。鍛造ディスクに対して全方位的に輝きを持たせるバサラカットが入る。

マルチピースホイールを武器とするワークホイールは毎年のように新作を送り出す。今年、ワールドプラチナム(Rowen)のプラチナムボディキットが装着された威風堂々たるレクサスLX600には、1月13日に発売されたばかりという「LS VAJRA(バサラ)-SUV-」が投入された。バサラとはサンスクリット語でダイヤモンドの意味である。その名前を示すかのように、鍛造ディスクに対して全方位的に輝きを持たせるバサラカットが入る。立体感のある造形とディープリム、そして24インチというサイズ感が相まって、唯一無二のLX600に仕上がっていた。

AZZURRE MOTORING

AZR流のSUVコーディネート

アズールモータリングの活動を体現するようなGクラスとエスカレード。

Gクラスとエスカレードが並ぶ姿こそ、まさにアズールモータリングの活動を体現するようだ。GクラスはAZR ZERO DESIGN G 63と呼ばれるもので、色鮮やかなブルーとカーボンが際立つ。エアロパーツはスポーツ路線で、そこにグリルバーやオフロードタイヤなどを組み合わせてタフな装いも同居させている。対してエスカレードはエレガント路線。こちらもZERO DESIGNのエアローパーツをまとい、ホイールは圧巻の26インチ。こちらはオフロードシーンというよりも、アメリカ西海岸をサラリと流すのが似合いそうなコーディネートだった。

TWS

大型、高重量化時代を受け止める

ブラバスが仕立てたAMG G 63を持ってTWSは新作ホイールを公開した。その名も「TWS Exlete 310M Exe Mono」。前後とも10.5J×23インチで、タイヤサイズも305/35R23というサイズ設定だ。Exlete(エクスリート)は普遍的で洗練されたデザインを持つのがひとつの特徴だが、それは同じく普遍的なGクラスのスタイリングにマッチする。23インチというサイズ感に示されるように、急速に進んだホイール大口径化時代を見据えたバリエーション拡大である。いかにクルマが大型、高重量化してもTWSにはそれを受け止める“強さ”が宿る。

Liberty Walk

LX600を自由に染める

カーボン製にして3つのダクトを配したボンネット、同じくカーボン製のホイールアーチエクステンション、そしてAMEホイールなどで構築されたLX600。

スーパースポーツのイメージが色濃いリバティーウォークながら、最近はSUVにも積極的な姿勢を示す。昨年のSEMAショーに登場したランボルギーニ・ウルスに加え、東京オートサロンではレクサスLX600が登場した。カーボン製にして3つのダクトを配したボンネット、同じくカーボン製のホイールアーチエクステンション、そしてAMEホイールなどで構築されたものである。既存のリバティーウォーク像から見るとシンプルな構成ながら、カーボン素地を含めてすべて黒基調でまとめられたLX600はコワモテで、唯一無二の存在感を放っていた。

AG Luxury

もっとも贅沢に、もっとも華やかに

流行りのディッシュタイプをポリッシュ仕上げで、サイズも圧巻の24インチという「AG Luxury AGL73」ホイール。

深みのあるインペリアルジェイドという色味を持つマンソリー・カリナン。「COAST LINE」と呼ばれるボディキットが装着されている。“海岸線”という意味合いを持つボディキットらしく、アメリカ西海岸を流すのが似合いそうな雰囲気なのは、足もとのホイールに依るところも大きい。「AG Luxury AGL73」ホイールが組み合わされているからだ。流行りのディッシュタイプをポリッシュ仕上げで、サイズも圧巻の24インチである。ヨーロピアンチューナー×アメリカン鍛造ホイールというコーディネートに長けたボンドカーズの手腕が光る1台だ。

EURO

気取らず自然体のハイセンス

ラッピングによってマットホワイトとなったAMG G 63。純正部品を含めて気軽に取り入れられることから、Gクラスカスタムのいい参考例だ。

メルセデスのカスタムに長けたユーロが提案するのはクリーンなAMG G 63だった。フロントバンパーガードにナイトパッケージなどメルセデス純正オプションパーツで固めつつ、ボディカラーはラッピングによってマットホワイトに。加えてH&Rのスプリングで足まわりを調整している。そうした中でクルマを支えるホイールにも注目したい。TWS製にしてユーロの専売モデルとなる「110M EXE LIMITED」が装着されている。サイズは前後ともに10.0J×22インチ。純正部品を含めて気軽に取り入れられることから、Gクラスカスタムのいい参考例だと思える。

BARTBAR

ジャパンメイドで彩る、Gカスタムの急先鋒

WALDのフルエアロにバルトベーアオリジナルのエキゾーストシステム、サスペンションキット、そしてTWSの新作ホイール「TWS Exlete 310M Exe Mono」などを装着したAMG G 63。

メルセデスの新車、中古車販売、そしてカスタムカー製作において35年以上の歴史を持つのがバルトベーアだ。その真骨頂を味わえるようなAMG G 63がお目見えした。WALDのフルエアロにバルトベーアオリジナルのエキゾーストシステム、サスペンションキット、そしてTWSの新作ホイール「TWS Exlete 310M Exe Mono」など。マグノライトブラックのボディに内包されるのは、すべてメイド・イン・ジャパンのブランドによるコーディネートだった。だからこそ存分に高品質で個性的。Gクラスカスタムの定番にして、ジャパンメイドの最高峰がここにあった。

REPORT/中三川大地(Daichi NAKAMIGAWA)、上之園真以(Mai AGENOSONO)
PHOTO/白谷 賢(Ken SHIRATANI)、平野 陽(Akio HIRANO)、土屋勇人(Hayato TSUCHIYA)、山本佳吾(Keigo YAMAMOTO)
MAGAZINE/GENROQ 2023年3月号

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アウトドアブームを象徴するようなエクシズルラインのブース構成は注目の的だった。

非公開: 高性能4WDを徹底的に仕上げてアウトドアへ行きたくなるカスタム【東京オートサロン2023】

クルマそのものではなくライフスタイル全体を提案してくれるようなアウトドアの世界。それはとても伸び伸びと自由で、どこか冒険に出かけたくなるようなものばかりだった。

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