モンテ・ヒストリックに伝説のラリーカー「ランチア ラリー037」展示

「1983年モンテカルロ優勝から40年なので」ラリー・モンテカルロ・ヒストリックに「ランチア ラリー037」降臨

今回、トリノで7年ぶりに行われた「ラリー・モンテカルロ・ヒストリック」のスタートには、037ラリーと共にルカ・ナポリターノCEOが登場。ランチアの復活をアピールした。
バルター・ロールの手で1983年開幕戦モンテカルロを制したランチア ラリー037。その40周年を記念し、ラリー・モンテカルロ・ヒストリックのスタートセレモニーに参加した。
1983年の世界ラリー選手権(WRC)ラリー・モンテカルロでの優勝から40周年を記念して、ランチアが当時の優勝マシンであるラリー037を「ラリー・モンテカルロ・ヒストリック(Rallye Monte Carlo Historique)」のスタートセレモニーで展示した。

Lancia 037 Rally

バルター・ロールのモンテ勝利から40年

バルター・ロールの手で1983年開幕戦モンテカルロを制したランチア ラリー037。その40周年を記念し、ラリー・モンテカルロ・ヒストリックのスタートセレモニーに参加した。
40年前のモンテカルロにおいて、革新的な4WDシステムを搭載したアウディ・クワトロを破り、バルター・ロールが駆ったランチア ラリー037が勝利を飾った。

WRC屈指の歴史を誇るラリー・モンテカルロのヒストリック版として開催されている「ラリー・モンテカルロ・ヒストリック」。25回目を迎える今回は、オスロ、ロンドン、バート・ホンブルク、ランス、トリノの5都市からコンセントレーションランをスタートし、1月27日から2月1日にかけてモナコを拠点に競技が実施される。

今回、ランチアはバルター・ロールとクリスチャン・ゲイストドルファーのコンビが、ランチア037ラリーをドライブして1983年のモンテカルロで優勝したことを記念。マルティニ・カラーの037ラリーをトリノのスタートセレモニーで展示した。今回のイベントには19台のランチア製ヒストリックラリーカーが参加している。

ランチアのルカ・ナポリターノCEOはラリー・モンテカルロ・ヒストリックへの参加について次のようにコメントしている。

「ランチアがこの世界的に有名なヒストリックラリーに公式参加し、ラリー037を披露できることを誇りに思います。このラリーカーは、ストラトスやデルタとともに、ランチアをラリーの歴史において大きな成功を収めた、並外れた1台です。獰猛で無駄を削ぎ落とした究極のラリーカーは、今も世界中の多くのファンから愛され、未来のランチア・デザイン言語を創造する上で、私たちにインスピレーションを与えてくれました」

ブランド復活に向けて存在感をアピール

今回、トリノで7年ぶりに行われた「ラリー・モンテカルロ・ヒストリック」のスタートには、037ラリーと共にルカ・ナポリターノCEOが登場。ランチアの復活をアピールした。
今回、トリノで7年ぶりに行われた「ラリー・モンテカルロ・ヒストリック」のスタートには、037ラリーと共にルカ・ナポリターノCEOが登場。ランチアの復活をアピールした。

今回、7年ぶりにイタリア・トリノでのスタートセレモニーが復活。フルビアやストラトス、デルタをドライブするクルーの多くが、トリノのサンカルロ広場でのスタートを選んでいる。ステランティス・コレクションとして、トリノのヘリテージミュージアムに展示されているラリー037は、ランチア・ブースにルカ・ナポリターノCEOと共に登場した。

ラリー037は1983年シーズンのWRC開幕戦モンテカルロを皮切りに、バルター・ロールとマルク・アレンのふたりが5勝を挙げて、革新的な4WDを持ち込んだアウディをわずか2ポイント上回りWRCマニュファクチャラーズ選手権タイトルを獲得した。

現在、ブランドの再構築を進めているランチアは、2022年末に新たな企業ロゴと、2024年から2028年にかけて投入を予定している3台のニューモデルを予告するデザインスタディ「Pu+Ra ゼロ」を公開。このPu+Ra ゼロには、037ラリーのデザインエッセンスも含まれているという。

ランチアの歴史的な要素をモダンに再解釈し、これから登場するニューモデルのデザインを予告する「Pu+Ra ゼロ」。

非公開: 「ランチア復活!」新ロゴと新型イプシロンの前衛的過ぎるデザインコンセプトを公開【動画】

ステランティスの傘下の「ランチア」が電動モビリティ時代を象徴する新たなロゴマークを発表した。さらに、次の100年に向けたデザインコンセプト「Pu+Ra ゼロ」を公開。Pu+Ra ゼロは、2024年から2028年にかけて投入を予定している3台の新型ランチアにインスピレーションを与えるデザインコンセプトとなる。

市販モデルベースのラリーカー規定グループA、その黎明期において圧倒的な強さを見せた、ランチア デルタ。写真は1990年開幕戦モンテカルロで勝利した、ディディエ・オリールのデルタHFインテグラーレ 16V。

ランチアによる前人未到のWRC6連覇の立役者「デルタ」がグループAで最強だった理由【ラリー名車列伝 SS1】

2022年11月10〜13日、愛知県と岐阜県を舞台に、世界ラリー選手権(WRC)最終戦ラリージャパンが開催される。日本におけるWRC実施は2010年以来、実に12年ぶり。今シーズンから導入されたハイブリッドパワートレインを搭載する「ラリー1」が、日本のターマックステージを疾走することになる。そのラリージャパンスタートまで約2ヵ月、WRCの歴史において忘れることのできない名車を紹介する短期連載。第1回で取り上げるのは、グループAを6連覇を達成したイタリアの名車「ランチア デルタ」だ。

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ゲンロクWeb編集部

スーパーカー&ラグジュアリーマガジン『GENROQ』のウェブ版ということで、本誌の流れを汲みつつも、若干…