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MINI Cooper SE Convertible
本格的な電動化への橋渡しとなる限定モデル
ブランド初のフル電動モデル「MINI クーパー SE」が、高評価を得たことを受けて、MINIはそのラインナップを拡充することを決定。本格的な電動化への移行期間に、コンパクトカーセグメントでは世界初となるフル電動コンバーチブルを少量生産ながらもマーケットへと投入する。MINI クーパー SE コンバーチブルは、2023年4月から欧州において999台が限定販売されるため、残念ながら現時点で日本導入は難しそうだ。
MINIブランドの責任者であるステファニー・ヴルストは、MINI クーパー SE コンバーチブルの投入について、次のように説明する。
「3年前、初のフル電動モデルとなるMINI クーパー SEを発売し、現在では欧州において販売されるMINIの5台に1台が電動MINIとなりました。この成功があったからこそ、MINI クーパー SE コンバーチブルの少量生産を、わずか数ヵ月で実現することができたのです。999人のMINIユーザーに特別なオープンエア・ゴーカート・フィーリングを提供できることを心から嬉しく思います」
足元にEV専用リサイクル・ホイールを装着
MINI クーパー SE コンバーチブルは、エニグマティック・ブラック(写真)とホワイト・シルバーの2色を用意。ドアハンドル、サイドスカットル、フロントライトとテールライトの周囲は、レゾリュート・ブロンズ・フィニッシュが組み合わせられており、「MINI」ロゴとモデルレタリングはエレガントなピアノブラックで統一された。
MINI クーパー SEから導入された、フルEVをアピールする「E」ロゴは、フロントエプロンとリヤに配置。ドアシル・トリムとサイドには、少量限定生産モデルであることをアピールする「1 of 999」のシリアルナンバーも入れられている。
足元には、エレクトリックパワー・スポーク・2トーン・デザインの専用17インチ・アロイホイールを装着。このEV専用ホイールは、100%リサイクル・アルミニウム製となる。製造時にグリーン電力とリサイクル原料を組み合わせることで、従来の製造工程と比較してCO2排出量が大幅に削減された。
電動ドライブをサポートする「eDrive」
「MINIユアーズ・スタイル レザーラウンジ」スポーツシートは、シートヒーターと調節可能な大腿部サポートを装備。ナッパレザー仕上げの多機能スポーツ・レザー・ステアリングホイールは、抜群のホールド性とスポーティなデザインを両立した。また、ステアリングホイール下部スポークには、専用の「MINI Electric」バッジが配置され、フル電動モデルであることを主張している。
専用のピアノブラックのサーフェイスは、MINIモデルの特徴でもあるアンビエント・ライティングによってスタイリッシュに演出。インテリアデザインは、スタート&ストップ・トグルスイッチなどに、イエローの専用カラーアクセントが採用されている。
MINI クーパー SEから導入された「eDrive」サービスをコンバーチブルにも搭載。このサービスは、現在のエネルギー消費量、航続距離、経済的なドライビング方法など、様々な情報をドライバーに提供する。特に重要な情報は、ドライブ中「MINIヘッドアップ・ディスプレイ」にも表示。長距離走行時には、ストップ&ゴー機能付きアクティブクルーズコントロールと、MINIドライビング・アシスタントが、ドライバーをサポートする。
航続距離は必要十分な201kmを確保
全長3850mm、全幅1727mm、全高1427mm、ホイールベース2495mmというディメンジョン、そして160リットルが確保されたラゲッジスペースは、ベースのMINI コンバーチブルと同一となる。
最高出力135kW(186PS)を発揮する電気モーターは、BMWグループのディンゴルフィング電動モビリティ・コンピテンス・センターで製造される。この小型モーターは、調和の取れたアクスル荷重配分を可能にしており、MINIらしい俊敏でコントロールしやすいハンドリングを実現した。
WLTPテスト・サイクルで計測された最大航続距離は201km。市街地だけでなく、ちょっとしたドライブでもオープンエア走行を楽しむことができる距離が確保された。走行中も30km/hまでは、MINIユアーズ・スタイルのユニオン・ジャック・ソフトトップの開閉が可能。この美しいソフトトップは、クローズ時も優れた静粛性を提供する。