目次
BMW Panoramic Vision
次世代EV「ノイエ・クラッセ」への搭載
BMWは、アメリカ・ラスベガスで行われた「CES 2023」において、近い将来のBMW製セダンを予告する電動コンセプトカー「BMW i ヴィジョン Dee」を公開。このBMW i ヴィジョン Deeは、2025年に投入される次世代EV「ノイエ・クラッセ」を予告しており、様々な新技術が搭載されていた。
そのひとつが、フロントスクリーンの幅いっぱいに広がった新開発のヘッドアップディスプレイ。今回、BMWの年次総会において、オリバー・ジプセCEOがこのヘッドアップディスプレイの名称が「BMWパノラミック・ヴィジョン」となり、2025年から実用化されることを明言した。
BMW AGの開発担当役員を務めるフランク・ウェーバーは、「BMWパノラミック・ヴィジョン」の利点について、次のようにコメントする。
「BMWパノラミック・ヴィジョンにより、フロントウインドウがひとつの大きなディスプレイとなり、インテリアデザインにまったく新しい可能性が開かれます。ドライバーは目の前に表示する情報を自分で決めることもできますし、パッセンジャー全員が同じコンテンツを楽しむことも可能です。画期的なプロジェクションと、格段にクリアになったコクピットは、新しい空間とドライビングの感覚をもたらすことになるでしょう」
すべてのパッセンジャーに情報を提供
「BMWパノラミック・ヴィジョン」の実用化により、すべてのパッセンジャーに可視化されたディスプレイが実現することになる。様々な映像は光量とコントラストを高めた状態で、ウインドスクリーンの下端にあるダークコート・エリアに表示。これにより、運転状況に応じた適切な情報を適切な場所とタイミングで、ドライバーやパッセンジャーに提供することが可能になった。
BMWはこれまでもインテリアに数多くの革命を起こしてきた。デジタルディスプレイを備えたオンボード・コンピューターは、1980年代にBMW 7シリーズで初めて登場。2001年に投入された最初の「BMW iDrive」は、それまでの制御システムに付き物だったスイッチ類を大幅に削減、モダンですっきりとしたインテリアを実現している。BMW初のヘッドアップディスプレイの実用化もその直後に行われた。
「BMWパノラミック・ヴィジョン」が初搭載されるのが、2025年に登場予定の次世代EV「ノイエ・クラッセ」。ノイエ・クラッセを予告するコンセプトカー「BMW i ヴィジョン Dee」にも、この最新ヘッドアップディスプレイを予告する技術が採用されている。