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Porsche Macan GTS
パフォーマンスと実用性を絶妙にバランス
数年前、ポルシェは911シリーズやケイマン&ボクスターを一堂に集めた試乗会を開催して「ポルシェはスポーツカーブランドである」と声高に主張したことがある。ある一定上の年齢を経てきたクルマ好きなら「何をいまさら・・・」と思わずにいられないが、世界的に見るとパナメーラやカイエン、マカンなど4ドアモデルがポルシェのブランドイメージに定着し、本来のスポーツカーメーカーであるという認知が薄れてきたことを危惧してのことだったという。
もちろん、ポルシェが築いた現在の成功は、カイエンの大ヒット無くしては語れない。ポルシェのブランドイメージにそぐわないと、カイエンのデビュー当時は賛否両論巻き起こったのは久しいが、SUVの体を成していてもカイエンの根底にはスポーツマインドが込められており、ポルシェを名乗るに相応しいクオリティと高いパフォーマンスを持ち合わせて否定的な意見を一掃した。
ポルシェは、自らのブランドイメージからスポーツが抜け落ちてきているのでは?と危ぶんだかもしれないが、スポーツモデルも輩出する他の総合自動車メーカーと比較すれば、明らかに「ポルシェ=スポーツカー」というイメージは根強く浸透している。それはポルシェ製SUVの第二弾としてリリースされたマカンに乗ってみればよくわかる。しかもシリーズトップのパフォーマンスを誇る「GTS」なら尚更だろう。
最高出力440PSを発揮するV6ツインターボを搭載
全長4726×全幅1927×全高1596mm、ホイールベース2807mmのボディディメンションは、カイエン GTSより約200mm短く、60mm弱スリムで、約80mm背が低い。絶対的なヒエラルキーを堅持するポルシェだけに、カタログデータは同じくカイエン GTS(4.0リッターV8ツインターボ)比で最高出力は20PS、最大トルクは70Nm後塵を拝するものの、マカン GTSの2.9リッターV6ツインターボのパフォーマンスは0-100km/h加速で0.3秒、最高速度は2km/h、それぞれカイエン GTSを上回る。
これだけ見ても、まさにマカン GTSはポルシェのSUVを名乗るに相応しいスペックを与えらたモデルであるのが理解できるが、さらに一般的なSUVに引けを取らないユーティリティも兼ね備えている。ラゲッジ容量は最大1503リットルを確保するなど見た目以上の積載性をもち、サラウンドビュー機能付きパークアシストやオンラインナビゲーションなどユーザーフレンドリーな装備を完備。胸のすくドライブから街中ショッピングのアシとしてまで、オールマイティな性格を誇るモデルへと仕上げられている。
ポルシェが絶対の自信をもって送り出してきたマカン GTSを前にして、スポーツカー好きのオヤジはどのようなジャッジを降すのか? 毎度の茶番劇を繰り広げながらマカン GTSを深掘りする動画は、『GENROQ Webチャンネル』と『ウナ丼STRUTエンスーCARガイド』で同時公開。どちらから視聴するかはお好み次第ですが、2本とも見ることでポルシェ マカン GTSへの理解はより一層深まること請け合いです。