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ポディウムを分けあった3メーカー
WEC第2戦決勝レースは、4月16日正午にスタート。直後の1コーナーでは、ポールポジションのトヨタの8号車と7号車がトップを争う中に、フェラーリ勢が割って入って見せる。スタートを制したトヨタの8号車はレースの大半をリードする完璧な戦いぶりで、シーズン初勝利を飾った。
レース序盤、2番手を走行していたトヨタだが、7号車にリヤのドライブシャフト・センサーにトラブルが発生し、後退。代わって2番手に浮上したフェラーリ50号車(アントニオ・フォコ/ミゲル・モリーナ/ニクラス・ニールセン)は順調にラップを重ね、2戦連続の表彰台となる2位でレースを走り切った。
50号車をドライブしたニールセンは、開幕戦セブリングに続く表彰台獲得にも、「素晴らしい結果になりました。セブリングでのデビュー戦からまた一歩前進することができて、とてもハッピーです。今回、レース中にトヨタの7号車にトラブルが発生し、その時点で2位のポジションを固められたのはラッキーでした」と、冷静なコメントを残した。
レース序盤、3番手を走行していたフェラーリAFコルセの51号車(アレッサンドロ・ピエール・グイディ/ジェームス・カラド/アントニオ・ジョヴィナッツィ)は、ブレーキ・バイ・ワイヤシステムに不具合を起こして後退するも、その後トラブルを解消し、6位で走り切った。
ポルシェがシーズン初表彰台を獲得
ポルシェ・ペンスキー・モータースポーツは、ポルシェ 963の6号車(ケビン・エストレ/アンドレ・ロッテラー/ローレンス・ヴァントール)が予選5番手、5号車(デイン・キャメロン/ミカエル・クリステンセン/フレデリック・マコヴィッキィ)が7番手からレースをスタート。ポルシェ陣営は最初のピットイン時にタイヤ交換を行わないというギャンブルを選び、6号車が上位をキープする。
レース終盤、ライバルがトラブルに見舞われる中、6号車は3位でフィニッシュ。一方、一時5番手まで順位を上げた5号車は、残り100分の段階でパワステトラブルが発生し、11位に終わっている。
チームに初の表彰台をもたらしたエストレは「表彰台フィニッシュができたことを嬉しく思います。かなりハードワークをこなしてくれたメカニックのことを考えると、3位とはいえ勝利のようにも感じています。ライバルとの差はまだありますし、開発を続け、さらに上を目指していきます」と、喜びを語った。