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8台抜きのキャシディが今季2勝目
FEのレースでは、バッテリー消費を抑えるために序盤は「様子見」の展開となることが多いが、この日のキャシディは違った。9番グリッドからスタートした「エンビジョンレーシング」の37号車は、スタート直後からハイペースで周回。4周目には「フェアモント・ヘアピン」(ロウズ・ヘアピンとしても知られる)のアウトから3台をオーバーテイクした。8周目にトップに立つと、エバンスの猛追を抑えて29周のレースを制した。
ジャガーのパワーユニットは4連勝
ジャガーのワークスマシンを駆るエバンスも、6番手スタートから13周目には一時トップに立つなど速さを見せた。キャシディまであと一歩と迫ったが、28周目に他のマシンに発生したアクシデントによってセーフティーカー先導でのゴールとなりチャンスを逸した。キャシディのエンビジョンもパワーユニットはジャガー製を使用しており、I-Type 6が1-2フィニッシュを果たした。
第6戦サンパウロと第7戦ベルリンではエバンスが連勝している。ダブルヘッダーで行われたベルリンの第8戦ではキャシディが優勝しており、ジャガー勢はこれで4連勝となり、シーズン中盤を迎えて絶好調のようだ。
苦戦を強いられたポルシェワークス
3位表彰台を獲得したのは、「アバランチ・アンドレッティ・フォーミュラE」のジェイク・デニス。今年1月にメキシコで行われた開幕戦でトップチェッカーを受け、「ポルシェ 99X エレクトリック」パワーユニットに勝利をもたらしたドライバーだ。
同じパワーユニットを使用するワークスの「タグ・ホイヤー・ポルシェ・フォーミュラEチーム」は、このモナコ戦にドライバー、チームともにランキング首位で臨んだ。しかし予選から精彩を欠き、アントニオ・フェリックス・ダ・コスタは予選19番手から15位完走がやっと。
パスカル・ウェーレインも10位で1ポイントの獲得に留まった。ランキングでキャシディに抜かれ2位に転落すると、チームランキングでもエンビジョンにトップの座を譲ることとなった。第10戦および第11戦は、インドネシアのジャカルタで6月3日と4日に開催される。ポルシェの巻き返しはなるだろうか?