電動小型プレミアムSUV「ボルボ EX30」デビュー

電動コンパクトSUV「ボルボ EX30」登場「プレミアムな存在感と手頃な価格」「航続距離480km」【動画】

新型フル電動コンパクトプレミアムSUV「EX30」のエクステリア。
ボルボらしいプレミアムな存在感を備えた、電動コンパクトSUV「EX30」がデビューを果たした。
ボルボは、新型フル電動コンパクトプレミアムSUV「EX30」をイタリア・ミラノにおいてワールドプレミアした。ボルボに期待される安全性に、最先端電動テクノロジーとスカンジナビアン・デザインが組み合わせられた。

VOLVO EX30

高いクオリティと手頃な価格を両立

EX30は、世界中で急成長を遂げているフル電動コンパクトプレミアムSUVセグメントに、非常に魅力的なプライスタグを下げて参入する。
EX30は、世界中で急成長を遂げているフル電動コンパクトプレミアムSUVセグメントに、非常に魅力的なプライスタグを下げて参入する。

ボルボ初の小型プレミアムSUVとして開発された「EX30」は、成長を続けるボルボのBEVラインアップを4モデルに拡大する。マーケットの主力が電動化に向かう中、EX30は急成長する電動小型プレミアムSUVセグメントにおいて、需要の高まりに応えた存在だと言えるだろう。

EX30の投入により、内燃エンジン搭載車両と変わらない、魅力的な価格設定(約3万6000ユーロ)で、プレミアム電動SUVを購入できるようになる。また、一部の地域では、リーズナブルな価格設定と透明性の高い注文プロセスを備えたサブスクリプションパッケージ「Care by Volvo」も利用可能だ。

2024年からは、EX30の最低地上高を上げ、専用エクステリアを備えた「クロスカントリー」バージョンも追加。こちらは2024年に受注を開始し、2024年後半から生産を開始する。

ボルボ・カーズのジム・ローワンCEOは、EX30について、次のようにコメントした。

「EX30は、ボルボ史上最小のSUVかもしれませんが、お客様にとっても、私たちにとっても大きな意味を持ちます。EX30は、お客様がボルボに求めるすべてを小さなパッケージで実現した、小さいけれど最高のクルマです。他のボルボと同様に、高い安全を持ち、お客様自身やそのニーズに合わせて設計された素晴らしい1台なのです」

ニーズに合わせたバッテリーテクノロジー

新型フル電動コンパクトプレミアムSUV「EX30」のエクステリア。
EX30は、カスタマーの使用環境に合わせて、3種類のパワートレインと2種類のバッテリーが用意された。

EX30は3種類のパワートレインと2種類のバッテリーを用意。カスタマーのニーズに最も適したモーターと、バッテリーテクノロジーを選ぶことが可能となっている。

市街地での移動が多い人や、充電間の移動距離が短い人向けとなるのが、LFPバッテリーを搭載したシングルモーター仕様。LFPスタンダードレンジ・バッテリーはリン酸鉄リチウムの化学反応を使用したバッテリーで、コストパフォーマンスが高く、資源消費も少ない。最大限の航続距離を必要としない場合に最適な選択肢となる。

最大限の航続距離を求める場合は、NMCバッテリーを搭載したシングルモーター・エクステンデッドレンジが推奨されている。NMCバッテリーは、リチウム、ニッケル、マンガン、コバルトを使用し、LFPバッテリーよりも効率的にエネルギーを生成。このシングルモーター・エクステンデッドレンジは、航続距離を最大480kmまで伸ばすことができる。

パフォーマンスを重視するカスタマーには、ツインモーター・パフォーマンス仕様が用意された。こちらはNMCバッテリーに追加のモーターを備えた仕様となる。EX30 全輪駆動モデルは、最高出力315kW(433PS)を発揮し、0-100km/h加速は3.6秒を実現。これはボルボ史上最速の加速力という。

充電能力は、エクステンデッドレンジのツインモーター仕様が最大153kW、スタンダードレンジが最大134kWを確保。これにより、25分強でバッテリーを10%から80%まで充電できる。また、センターディスプレイとアプリを通じて、アンペア数、最大充電レベル、充電を開始するタイミングを設定することも可能だ。

スカンジナビア・テイストを備えた室内

新型フル電動コンパクトプレミアムSUV「EX30」のインテリア。
スカンジナビア・テイストを備えたインテリアは、シンプルでありながらも、高いデザイン性を確保。表情の異なる4つのインテリアコンセプトが用意されている。

EX30は、これまでのボルボ車の中で最も低いカーボンフットプリントを実現するよう設計。生産とライフサイクル全体にわたる排出量削減に取り組むとともに、内外装の素材に配慮することで、20万kmの走行時におけるCO2総排出量を、30トン以下に抑えることに成功した。

インテリアは、最先端のテクノロジーと、スカンジナビア・テイスト溢れるデザインを採用。車内での日常をより便利に、より快適に、より楽しくすることを目指して開発された。今回、それぞれ表情の異なる4つのインテリアコンセプトを用意。また、車内のいたるところにスマートな収納も確保されている。

最適な画面操作ができるシングルスクリーンUXや、Google搭載の最新版のインフォテインメントシステムを導入。さらに、「パークパイロットアシスト」新世代機能を初めて導入するモデルとなる。縦列、横列、直角、斜めのフィッシュボーン式など、あらゆるタイプの駐車スペースに対応し、狭い場所でも簡単に駐車できるという。

ボルボ EX30を動画でチェック!

ボルボの最新電動モデル2台BEVの「C40 Recharge」(左)とPHEVモデルのXC60 Rechargeを九州で試乗した。

最新電動ボルボ「XC60 Recharge」「C40 Recharge」で試すPHEVとEVモデルの電費とスポーツ走行の極意

電動化は各自動車メーカーが粛々と進める課題だが、スウェーデンのボルボはその中でもプラットフォームやパワートレインの系統秩序立ても含めて先鋭的なブランドである。その尖兵とも言えるBEVの「XC40 Recharge」とPHEVの「XC60 Recharge」を九州で試した。

キーワードで検索する

著者プロフィール

ゲンロクWeb編集部 近影

ゲンロクWeb編集部

スーパーカー&ラグジュアリーマガジン『GENROQ』のウェブ版ということで、本誌の流れを汲みつつも、若干…