フェラーリWEC復帰を記念した公式本『FERRARI ENDURANCE』が登場

「フェラーリの耐久レース史を網羅」アルミ製表紙を持つ公式本『FERRARI ENDURANCE』は限定わずか99部

豪華な装丁が採用された、『FERRARI ENDURANCE』。
フェラーリのWECワークス復帰を記念し、わずか99部が刊行されるフェラーリの公式本『FERRARI ENDURANCE』。
最後のル・マン24時間レーストップカテゴリー出場から、実に50年ぶりの復帰を記念したフェラーリ。耐久レースにおけるフェラーリの歴史を振り返った大型本『Ferrari Endurance』を発刊する。2021年に登場したモンツァ SP1/SP2に関する書籍に続く、フェラーリ公式本プロジェクトとなる。

FERRARI ENDURANCE

「312 PB」にちなんだ総ページ数312

豪華な装丁が採用された、『FERRARI ENDURANCE』。
499Pのデビューを記念して制作された『Ferrari Endurance』は、フェラーリの耐久レーシングカーを代表する「312 PB」にちなみ、総ページ数は312とした。

今回、フェラーリが完成させた公式本『Ferrari Endurance(フェラーリの耐久レース)』は、フェラーリの主要コレクターやエンスージアストに向けて、わずか99部のみが限定出版される。先日、フェラーリ 499Pが総合優勝を果たしたル・マン24時間レースにおいて正式にお披露目された。

フェラーリ会長のジョン・エルカンが序文を記し、耐久レースにおける跳ね馬の歴史を細部に至るまで残らず記録。1972年に出走全レースで勝利した「312 PB」にちなみ、総ページ数は312としている。1950〜1960年代の勝利とヒーローたちの物語やフェラーリの伝説を築いたモデルのディテールまで、全編に渡って最高のクオリティの写真や記事が網羅された。

さらに、ワークスカーだけでなく、1974年から2022年にかけて、プライベートチームによって耐久レースで刻まれてきた勝利についても、詳しく解説されている。

今回、特にファンの間で人気の高い「デイトナ SP3」は、ニュルブルクリンクで撮影された有名な写真と共に1章を割いて紹介。もちろん、2023年シーズンのWEC開幕戦セブリング12時間でデビューを飾った、最新ハイパーカー499Pの詳細なレポートも収録する。巻末には1947年から現在に至るまで、フェラーリの耐久レースの全成績を記録した資料も収録された。

表紙と裏表紙はリベット留めのアルミニウム

豪華な装丁が採用された、『FERRARI ENDURANCE』。
世界99部の限定本らしく、その装丁にも徹底的にこだわっており、表紙と裏表紙はリベット留めのアルミニウム製が採用されている。また、化粧ケースはカーボンファイバー製となる。

『Ferrari Endurance』は収録内容だけでなく、装丁にも徹底的にこだわり抜かれた。今回、視覚だけでなく、触覚でも名車を思わせる工夫を導入。ミッレミリアで勝利した「166 MM」からル・マンを制した「275P」まで、歴代のフェラーリをイメージし、表紙と裏表紙にはリベット留めのアルミニウム製が採用されている。

さらに背表紙は499Pのエンジンブロックなど、実際にレース部門で使用されている3Dプリンタを使って製作。本の構造部はソリッドブロックから機械加工で削り出したアルミニウムが使われている。これもフェラーリ製レーシングカーのテクニカルコンポーネント製作時に使用されている高度な技術だ。

F40を思わせるNACAダクトを採用

豪華な装丁が採用された、『FERRARI ENDURANCE』。
化粧ケースはレーシングカーと同様にカーボンファイバー製となり、F40を思わせるディテールとしてNACAダクトが配置された。

化粧ケースは「F40LM」から「499P」まで、近年のフェラーリに使用されているカーボンファイバーをチョイス。さらに伝説のF40にちなみ、NACAダクトを備えている。化粧ケースはひと目でフェラーリと分かるロッソ・コルサでペイントされ、フェラーリのレーシングカーの構造コンポーネントと同じ技術で作られた。また、内側には499Pと同様にアルカンターラがあしらわれている。。

『Ferrari Endurance』の序文において、フェラーリ会長のジョン・エルカンは次のように綴った。

「情熱、決意、忍耐力。フェラーリの根底にあるのはこの3つの要素です。1946年以来、これらの要素がフェラーリを支えてきました。そして今年、フェラーリが耐久レースのトップカテゴリーへと復帰する際も、この資質が私たちを導いてくれています。2021年、私はル・マン 24時間レースの公式スターターを務めるという大変な名誉を得ました。そして2023年、フェラーリは、再び挑戦を再開する準備を整えました。ル・マンの100周年大会に 499Pで参加するのです」

「ある意味、77年の歳月をかけたひとつの旅であり、今、私たちはスリリングな新しい局面を迎えています。この本がフェラーリの偉大な成功に貢献したすべての人々を称え、耐久レースにおける私たちの未来にとってインスピレーションとなることを願っています」

ウイニングランを行うフェラーリAFコルセの「フェラーリ 499P」51号車(アレッサンドロ・ピエール・グイディ/ジェームズ・カラド/アントニオ・ジョビナッツィ)。

2023年ル・マン24時間レースで「フェラーリ 499P」が総合優勝「50年ぶりのトップクラス参戦」【動画】

2023年6月11日、ル・マン24時間レースで「フェラーリ 499P」が総合優勝を達成した。50年ぶりにトップクラスに参戦したフェラーリは、半世紀を経て、歴史的な結果を収めた。跳ね馬にとってル・マン24時間レースにおける10回目の総合優勝という。

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ゲンロクWeb編集部

スーパーカー&ラグジュアリーマガジン『GENROQ』のウェブ版ということで、本誌の流れを汲みつつも、若干…