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Spartan
公道走行可能ながらも総合トップを記録
双子のニック・パップとピーター・パップが率いる「ル・マン・クーペ」は、フェラーリのような官能的なフォルムを備え、世界中のスーパースポーツを凌駕する走行性能を持つトラックカー「スパルタン」を開発。最高出力666PSを発揮するホンダ製2.4リッター直列4気筒スーパーチャージャーエンジンを搭載するスパルタンの重量はわずか700kg。ルーフやドアもなく、バイクにインスパイアされたウィンドスクリーンのみという、まさに“スパルタン”な外観を持つ。
今回のタイムアタックは、シンチのモータリング&ライフスタイル担当エディターのサム・シーハンが担当。英国・ノーサンプトンシャー州のロッキンガム・モーター・スピードウェイを舞台に、1分14秒14の史上最速ラップタイムを記録した。
それまでの最高記録はサーキット専用の「パーマー ジャガー JP1」が持つ1分14秒20。スパルタンは公道走行可能な車両でありながら、0.06秒も更新したことになる。公道走行な車両だと、ポルシェ 911 GT3 RS(991.2)の1分15秒92が従来の最速であり、1.78秒と大きく塗り替えたかたちだ。
タイムアタックを終えたシーハンは「スパルタンは、あらゆるセクションで驚くほど速くて、まったく信じられないパフォーマンスを見せてくれました。さらに、もっと速く走れるポテンシャルを持っています」と、脱帽の様子だった。
1960年代のレーシングカーを思わせるフォルム
スパルタンはクアイフ製6速シーケンシャル、もしくはホンダ製6速MTを搭載。ローンチコントロールといったドライバーエイドは、一切採用されていない。ブレーキはAPレーシング製ディスク、足まわりには、あらゆるコーナーで安定した挙動を発揮するアクティブ・サスペンションが採用されている。
鋼管スペースフレームシャシーは、FIAの安全基準を大きく上まわる世界トップクラスの剛性を確保。わずか20kg以下に抑えられた超高品質カーボンファイバー製ボディワークは、1960年代のプロトタイプレーシングカーを思わせるプリミティブなフォルムとなる。0-60mph加速は2.5秒、最高速度は250km/hを超えるスペックを実現した。
スパルタンは英国において公道走行可能な仕様も販売されており、前後のライト・パッケージ、ハンドブレーキ、リフトキットもオプションで用意されている。生産台数は300台のみとなる予定だ。