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BMW X1 M35i xDrive
米国市場は10月、欧州は11月から販売開始
2022年末にデビューした3世代目「X1」は、BMWのSAVラインアップのボトムラインを担うコンパクトクロスオーバー。今回、X1シリーズの頂点に君臨するハイパフォーマンス仕様としてデビューを飾った「X1 M35i xDrive」は、「M」のネーミングに相応しい高い走行性能が与えられた。搭載される2.0リッター直列4気筒ガソリンターボは、欧州市場において最高出力304PSを発揮。米国を含むその他のマーケットでは、321PSという強大なパワーが与えられる。
このパワフルなパワーユニットにより、0-100km/hは5.4秒、最高速度は250km/h(電子リミッター)を発揮。今回、初採用されたオプションの「Mコンパウンド・ブレーキ」を含む、M専用シャシーテクノロジーは、BMWが誇るインテリジェントな4WDシステム「xDrive」と組み合わされることで、街乗りもこなすジェントルなパフォーマンス特性を実現した。
「X1 M35i xDrive」は、他のX1シリーズと同様にドイツ・レーゲンスブルクのBMWグループ工場で製造。世界に先駆けて2023年10月から米国市場に投入され、欧州では2023年11月から販売を開始する。現時点で日本への導入時期は明らかにされていない。
最高出力321PSを発揮する2.0リッター直4ターボ
「X1 M35i xDrive」に搭載される2.0リッター直列4気筒ガソリンターボ・エンジンは、ミラーサイクルの導入、インテークポートと燃焼室の再設計したほか、カムシャフトタイミング、インジェクション、点火システム、排気ガス・ルーティングの変更なども施された最新世代だ。
さらに、新開発のクランクシャフト、冷却チャンネルを備えたピストンに最適化されたオイル供給システム、最新世代の直列6気筒エンジンから受け継いだメイン・ベアリングシェル、デュアル・インジェクションなどを導入したことで、大幅なパフォーマンスアップを実現。前述のように最高出力は欧州仕様が304PS、米国仕様は321PS、最大トルクは400Nmを発揮する。
排気系統は、左右2本出しのクワッド・テールパイプを含む「M」専用のエキゾーストシステムを採用し、エモーショナルで豊かなサウンドを実現。7速ステップトロニック・トランスミッションは、ステアリングホイールに配置されたパドルシフトにより、素早いギヤ操作が可能となっている。
「M」モデルを主張する専用エクステリア
冷却やエアロダイナミクスの向上を目的に、「X1 M35i xDrive」には専用エクステリアが採用された。大型エアインテークを備えたフロントエプロンは、厳しいドライビング環境下においてもエンジン、トランスミッション、ブレーキにフレッシュエアを効率的に供給。サイドスカートエクステンション、M専用ルーフスポイラー、ディフューザーインレイ付きリヤエプロンも、X1の頂点に君臨するパフォーマンスモデルであることを明確に主張する。
BMW Mキドニー・グリルには「M」ロゴを印象的に配置。グリルには、BMW M社製高性能モデルにのみ採用されてきた縦型ダブルバーも備えている。サイドセクションにはツインストーク・デザインの「Mエクステリア・ミラーキャップ」を装着。専用デザインのリヤエプロンには、直径80mmのクワッド・テールパイプが組み込まれた。足元には19インチ・ツインスポーク・M軽量アロイ・ホイールが標準で奢られる。
「M」を主張するスポーティなインテリア
インテリアは、センサテック・インストルメントパネル、アルミニウム・ヘキサキューブ・ダークインテリア・トリムエレメント、アンスラサイト・カラーヘッドライナー、Mドア・シル・トリム、Mペダル、M専用グラフィックが導入されたBMWカーブド・ディスプレイ(オプションでBMWヘッドアップ・ディスプレイの搭載も可能)、Mレザー・ステアリングホイールなど、「M」モデル専用のスポーティな仕様で統一された。
ブルーのコントラストステッチが施された、ブラックのセンサテック・スポーツシートが標準装備となり、オプションでダイヤモンド・キルティングが施されたヴァーナスカ・レザーシートや、運転席のメモリー機能付き「Mスポーツシート」もチョイスすることができる。
X1シリーズ共通の広々とした室内空間は「X1 M35i xDrive」でも健在。2列目シートは4 : 2 : 4分割可倒式となり、各シートの傾斜角度を個別調整することもできる。トランク容量は通常で540リットル、リヤシートを畳むことで最大1600リットルまで拡大することも可能となっている。