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Porsche 718 Cayman GT4 RS Manthey Kit
2023年12月から欧州での販売をスタート
ポルシェ 718 ケイマン GT4 RS向け「マンタイ・キット」は、ヴァイザッハのエンジニアと、ニュルブルクリンクを知り尽くしたマンタイ・レーシング(Manthey Racing)のスペシャリストが密接に協力して開発された。
アップデートメニューは、エアロダイナミクスとシャシーコンポーネントに重点を置いており、強力なブレーキシステムにはサーキット専用パッドもオプションで用意されている。サーキット走行に特化したキットだが、公道走行も可能。2023年12月から欧州のポルシェ・センターで販売される予定だ。
今回、マンタイ・キットを装着したポルシェ 718 ケイマン GT4 RSを、ポルシェのアンバサダーを務めるヨルグ・ベルグマイスターがドライブし、気温18℃という絶好のコンディションのもと、7分03秒121で駆け抜けた。
ダウンフォースレベルが大幅に向上
718 ケイマン GT4 RS用マンタイ・キットは、ニュルブルクリンク・ノルドシュライフェなど、サーキット走行時に求められる空力性能の向上に主眼を置いて開発された。
フロントセクションには新開発のホイールアーチ・ガーニーフラップ付きエアカーテンを装着。こちらも新開発のディフューザー付きカーボンファイバー製アンダーボディが、フロントアクスル周辺のダウンフォースレベルを大幅に向上させる。
85mmワイド化されたリヤウイングは新形状のウイングブレードと大型エンドプレートを備え、リヤアクスルのダウンフォースレベルを増加。リヤウイングは走行状況に合わせて4段階の調整が可能となっている。サーキット走行時、リヤウイングを「パフォーマンス(Performance)」に設定すると、200km/hの速度においてダウンフォースが89kgから169kgに増加する。
リヤエンジンカバーはカーボンファイバー製へと変更。リヤホイールに装着されたCFRP製エアロディスクは、リヤ周辺の乱流を低減するだけでなく、718 ケイマン GT4 RSの足元をレーシーに引き締める。
マンタイのノウハウが注入された足まわり
今回、ポルシェはマンタイ・レーシングと共同で、サーキット走行に対応した倒立式サスペンションを開発した。フロントサスペンションのスプリングレートは20%アップを果たし、スプリング・ストラットは4段階に調整可能。伸側/縮側の調整は工具を必要とせず、クリックのみで行うことができる。
シャシーは、フロントアクスルのリフトシステム付きモデル用と、リフトシステム未搭載モデル用の2種類を用意。今回導入されたスチール製ブレーキラインは、正確なプレッシャーポイントが保証され、特にサーキット走行時に、最適な制動力を発揮する。また、幅広いコンディションにおいて一定の摩擦特性を発揮する、レーシングブレーキパッドもオプションで用意された。
コクピットには「Manthey」のロゴ入りイルミネーテッド・ドアシルガードも装着され、特別な718 ケイマン GT4 RSであることをアピールする。
CFRP製リヤスポイラー・アタッチメントを装着することで、さらなるアップデートにも対応。CFRPで仕上げられたこのパーツは標準のリヤスポイラーにも装着可能だ。マンタイ・キットの大型リヤウイングと組み合わせることで、リヤアクスルのダウンフォースレベルをさらに約4%も増加させる。また、フロントフェンダーには、オプションでCFRP製ルーバー(ホイールアーチベント)を装着することもできる。