ケーニグセグ ジェメーラの製造施設「グリペン・アトリエ」とは?

「ケーニグセグ ジェメーラ HV8」は5.0リッターV8+新型モーターで世界最強2330PSの4シーター

ハイブリッド4シーターの「ケーニグセグ ジェメーラ」に、V8エンジンと最新電気モーターを組み合わせた、「ジェメーラ HV8」が登場した。
ハイブリッド4シーターの「ケーニグセグ ジェメーラ」に、V8エンジンと最新電気モーターを組み合わせた、「ジェメーラ HV8」が登場した。
スウェーデンの独立系スーパースポーツメーカー「ケーニグセグ・オートモーティブ」は、4シーターハイブリッド「ジェメーラ」が製造される最新施設「グリペン・アトリエ(Gripen Atelier)」を、スウェーデン・エンゲルホルムに開設した。ハイパフォーマンス仕様の「ジェメーラ HV8」も同時に発表された。

Koenigsegg Gemera HV8

ジェメーラ用最新生産施設を公開

ケーニグセグ ジェメーラ、クライアント仕様のエクステリア。
ケーニグセグは、スウェーデン・エンゲルホルムの本社敷地内に新たな製造施設「グリペン・アトリエ」を開設。2024年から、ここでジェメーラの製造が開始される。

グリペン・アトリエはジェメーラの製造施設に加えて、将来のモデルの開発、デザイン、生産拠点、さらにオフィスやショールームスペースで構成される。グリペン・アトリエが加わったことで、ケーニグセグの本社施設の総面積は、3万㎡に達することになった。グリペン・アトリエの稼働により、従来の2シーター・スーパースポーツの製造と並行して、ジェメーラのプログラムを展開することが可能になった。

ケーニグセグ・オートモーティブのクリスティアン・フォン・ケーニグセグCEOは、グリペン・アトリエのオープンに喜びを隠さない。

「グリペン・アトリエを開設し、さらに画期的なハイブリッド・スーパースポーツ『ジェメーラ』のクライアント仕様を公開できたことを嬉しく思います。このジェメーラは、プリプロダクト仕様から様々なアップデートが施され、機能が大幅に強化されています。ジェメーラは自動車業界に新たなベンチマークを打ち立てる存在となるでしょう」

アップデートを果たしたクライアント仕様

ケーニグセグ ジェメーラ、クライアント仕様のエクステリア。
今回、ジェメーラのクライアント仕様のスペックが確定し、専用開発された駆動システム「ライト・スピード・トゥールビヨン・トランスミッション(LSTT)」と、最新の電気モーター「ダークマター」の搭載が決まった。

世界初の4シーター・メガカーとして、1MW(メガワット=1360PS)を超えるパワーを実現したジェメーラは、カスタマーへのデリバリーに向け、最終的な生産仕様が確定。プレ生産仕様から、様々なコンポーネントがアップデートを果たしている。

当初、ジェメーラには、レゲーラなどに採用されている「ケーニグセグ・ダイレクト・ドライブ・システム」の搭載が予定されていた。しかし、ジェスコに導入された「ライト・スピード・トランスミッション(LST)」がカスタマーから非常に高い評価を受けたことを受けて、爽快なドライブを実現すべくジェメーラにもLSTの進化版「ライト・スピード・トゥールビヨン・トランスミッション(LSTT)」が搭載されることになった。

エンジンとLSTTを補完するために、新たに「ダークマター(Dark Matter)」電気モーターも開発。この特許申請中のアキシャル(同一軸)フラックス電気モーターは、単体で最高出力811PS、最大トルク1250Nmを発揮する。6フェーズ技術が導入された、世界で最もパワフルな自動車用電気モーターとなる。

このダークマター1基がLSTTと組み合わされ、3基のクォーク電気モーターがダイレクト・ドライブシステムと組み合わされる。これにより、ドライブトレインのさらなる軽量小型化が可能になった。2.0リッター直列3気筒ツインターボエンジンと電気モーターを組み合わせることで、最高出力は1420PS、最大トルクは1850Nmに達する。

V8エンジン搭載仕様「ジェメーラ HV8」を追加

ハイブリッド4シーターの「ケーニグセグ ジェメーラ」に、V8エンジンと最新電気モーターを組み合わせた、「ジェメーラ HV8」が登場した。
2.0直3+電気モーターのノーマル仕様に加えて、ジェスコ用の5.0リッターV8を搭載した「ジェメーラ HV8」を追加。最高出力は2330PSと世界最高を誇る。

さらに、ハイパフォーマンス仕様の「ジェメーラ HV8」が追加された。LSTTの開発前は、ジェメーラの4シーター用居住スペースを確保するには、V8ユニットの搭載は不可能だと考えられていた。しかし、コンパクトなLSTTがV8の搭載を可能にしたという。

ケーニグセグは、ジェスコに搭載されている5.0リッターV型8気筒ツインターボのレイアウトを、ジェメーラとLSTTに合わせて変更。ジェスコV8が持つ壮大なエンジンサウンド、レスポンス、パワーを、ジェメーラと組みわせることに成功した。ジェメーラ HV8は、最高出力1520PSを誇るV8エンジンと新開発のダークマター電気モーターを組み合わせたことで、システム最高出力は驚異の2330PS、最大トルク2750Nmという、市販モデル世界最高のスペックを実現している。

「ジェメーラ HV8は驚異的なパワーを持つ、地球上で最もパワフルでエクストリームな市販車です。さらに、実用的でユーザーフレンドリーなスポーツカーでもあります。驚異的なレスポンス、ハンドリング、エンジンサウンド、歯切れの良いトランスミッション、広々とした室内空間、4輪駆動システムなどが組み合わされ、サーキットや直線でのパフォーマンスにおいて数々の記録を打ち立てる、前代未聞のドライビングエクスペリエンスを実現しました」と、クリスティアン・フォン・ケーニグセグCEOはコメント。

ジェメーラは2024年末からグリペン・アトリエにおいて生産を開始。2025年前半からカスタマーへとデリバリーされる。

ケーニグセグ レゲーラが、直線での「0-400-0km/h」アタックにおいて、自身が持つ世界記録を大幅に更新する28.81秒を記録した。

非公開: ケーニグセグの1500PSハイパースポーツ「レゲーラ」が0-400-0km/hで新記録達成【動画】

スウェーデンを拠点とするハイパースポーツメーカー「ケーニグセグ(Koenigsegg)」は、同社が開発したレゲーラが、「0-400-0km/h」と「0-250-0mph」加速・停止記録に挑戦し、新記録を樹立したと発表した。

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ゲンロクWeb編集部

スーパーカー&ラグジュアリーマガジン『GENROQ』のウェブ版ということで、本誌の流れを汲みつつも、若干…