ゼンヴォが新型V12エンジン公開「マーレ・パワートレインと共同開発」

「最新の6.6リッターV12エンジンはV12史上最強の1267PS」ゼンヴォの新型ハイパースポーツ「オーロラ」に搭載

マーレ・パワートレインとゼンヴォ・オートモーティブが共同開発したV12エンジンは、ハイブリッド・パワートレインと組み合わせられ、最新ハイパースポーツ「オーロラ」に搭載される。
マーレ・パワートレインとゼンヴォ・オートモーティブが共同開発したV12エンジンは、ハイブリッド・パワートレインと組み合わせられ、最新ハイパースポーツ「オーロラ」に搭載される。
2007年にデンマークのプレストを拠点に設立されたゼンヴォ・オートモーティブ(Zenvo Automotive)は、最新ハイパースポーツ「オーロラ(Aurora)」に搭載される、6.6リッターV型12気筒クワッドターボエンジンを公開した。エンジン単体で1267PSを発揮し、ハイブリッドパワートレインと組み合わせることで、システム最高出力は1875PSに達する。

8月18日に「オーロラ」をワールドプレミア

ゼンヴォ・オートモーティブは、今回公開したV12エンジンとハイブリッド・システムを搭載したハイパースポーツ「オーロラ」を2023年8月18日に公開する。
ゼンヴォ・オートモーティブは、今回公開したV12エンジンとハイブリッド・システムを搭載したハイパースポーツ「オーロラ」を2023年8月18日に公開する。

ゼンヴォ・オートモーティブは、英国のエンジニアリングメーカー「マーレ・パワートレイン(MAHLE Powertrain)」と共同開発した、新型6.6リッターV型12気筒エンジンを発表した。このパフォーマンスエンジンはモータスポーツ用ではなく、純粋な公道車両用として開発。公道用としては世界で最もパワフルなV12エンジンとなる。

6.6リッターV型12気筒クワッドターボエンジンは、エンジン単体で最高出力1267PS/8000rpmを発揮。最高回転数は9800rpmに達し、他のエンジンにはない独特のエンジンサウンドを奏でるという。

このV12エンジンは現在ゼンヴォ・オートモーティブが開発を続けている新型ハイパースポーツ「オーロラ」に搭載される。ここに608PSのハイブリッドシステムが組み合わせられることで、最高システム出力1875PSを実現。パフォーマンスだけでなく、日常域での使い勝手が重視される他、時代に沿った環境性能も確保されるという。

すでに米国と欧州の両市場において、厳しい排出ガス規制をクリア。マーレ・パワートレイン社による詳細な解析技術を駆使して、エンジンの仕様と設計レイアウトはすでに順調に進められている。このエンジンにはマーレ製ジェット・イグニッションを採用。「ユーロ7排ガス規制」が求めている、パーツ保護のための過剰噴射は必要ないという。

この最強ハイブリッドパワートレインを搭載したハイパースポーツ「ゼンヴォ オーロラ」は、2023年8月18日に発表を予定している。

将来的にV8やV6エンジンの開発も計画

マーレ・パワートレインと共同開発したV12エンジンはモジュラー構造を採用しており、将来的によりコンパクトなV8やV6に発展する計画がある。
マーレ・パワートレインと共同開発したV12エンジンはモジュラー構造を採用しており、将来的によりコンパクトなV8やV6に発展する計画がある。

ゼンヴォ・オートモーティブは、このパワーユニットの拡張性も考慮しており、モジュラー構造を採用。今回発表された大排気量V12だけでなく、このエンジンをベースに開発されたV型8気筒やV型6気筒が、将来のゼンヴォ製スポーツカーに搭載される可能性がある。また、OEMとして、他メーカーにゼンヴォ製エンジンが供給される計画もあるという。

ゼンヴォ・オートモーティブのCCO兼取締役会長を務めるイェンス・スベルドロップは新型パワーユニットについて、次のようにコメントした。

「ひとりの自動車ファンとして、また自動車のプロフェッショナルとして、私は常にV12エンジンの頂点を目指してきました。V12エンジンが呼び起こす感動とフィーリングは、スーパースポーツやハイパースポーツにとっての究極の選択肢だと言えるでしょう」

「自動車業界において最もV12エンジンに精通し、知識も豊富なエンジン開発者のマーレ・パワートレインとのコラボレーションは、私にとって夢のような出来事でした。そして、カスタマーからの反応から判断すると、多くの自動車ファンも同じように考えているようです」

最高速度アップと快適性能向上が図られたTSプラットフォーム最終進化型「TSR-GT」。

デンマークのゼンヴォが誇る最終進化型ハイパーカー「TSR-GT」は可変翼を封印

2007年にデンマークのプレストを拠点に設立されたゼンヴォ・オートモーティブ(Zenvo Automotive)は、フラッグシップモデル「TSR-S」のスペシャルエディション、世界3台限定の「TSR-GT」を発表した。TSプラットフォームの最後を飾る仕様となり、同社独自の可変型センティピアルウイングから、エレガントな流線形リヤスポイラーへと変更されている。

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ゲンロクWeb編集部

スーパーカー&ラグジュアリーマガジン『GENROQ』のウェブ版ということで、本誌の流れを汲みつつも、若干…