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Mercedes-Benz V-Class
新電動アーキテクチャー投入に向けた橋渡しに
メルセデス・ベンツ・バンは、ミドルサイズバン「Vクラス」シリーズのエクステリア/インテリアデザインを刷新。快適性、安全性、機能性を向上させ、インテリジェント・デジタル・ネットワーキングシステムを搭載した改良新型を発表した。EQV、Vクラス、Vクラス マルコポーロ、eヴィト、ヴィトと、カスタマーのニーズに沿って、幅広いラインアップを展開する。
メルセデス・ベンツは、商用車を含めたラインアップ全体の電動化を進めており、新たな商用車用電動モジュラー式電動プラットフォーム「バン・エレクトリック・アーキテクチャー(VAN.EA)」を2026年以降に投入する予定。2030年までに、自家用/商用バンの販売台数の50%以上を電動モデルとすることを目標に掲げている。今回発表されたVクラス改良新型は、新世代電動モデルへとバトンをつなぐ重要な車種となる。
メルセデス・ベンツ・バンのセールス担責任者を務めるクラウス・レークグラーは、新型Vクラスについて次のようにコメントした。
「私たちは、MPVからキャンピングカー、商用バンまで、用途に沿った最適なバンとサービスを提供しています。そして、eモビリティの先駆的役割を果たしたいと考えています。ミドルサイズバン・セグメントに投入される新型Vクラスは、この目標達成に向けた新たな一歩となるでしょう」
上質感を増したエクステリア
改良新型は前後のエクステリアを刷新。進化したデザインにより、EQV、Vクラス、Vクラス マルコポーロ、商用モデルのeヴィト/ヴィトは、それぞれのセグメントにおいて、ユニークな個性を主張する。
フロントデザインは、存在感のある新形状のラジエーターグリルと、力強いラインを描くバンパーが特徴。装備ラインに応じて、EQV/Vクラス/Vクラス マルコポーロのラジエーターグリルは、LEDライトバンドで囲まれる。最上級グレードの「Vクラス エクスクルーシブ」には、ボンネット上のスリー・ポインテッド・スターがVクラスとして初めて採用された。エレガントな「アダプティブ・マルチビーム・LEDヘッドライト」は、装備ラインに応じて標準装備となり、オプションで装着することも可能だ。
リヤセクションは、新形状のバンパーとLEDテールライトを配置。今回からテールライトの輪郭がブラックアウト化され、より上質感が高められている。EQV/Vクラス/Vクラス マルコポーロのリヤには、新たに「Mercedes-Benz」ロゴがが入った新形状のクローム・トリムストリップが装着される。
足元には空力性能を追求した新形状の17〜19インチの軽量アロイホイールをラインナップ。エクステリアカラーに、5つのニューカラーが追加された。
大型ディスプレイが搭載されたコクピット
インテリアはデジタル化され、上質感も大幅に向上。タッチスクリーンを備えたインストルメントパネル、新形状のエアベンチレーション、ハンズオフ認識機能を備えた新世代ステアリングホイールなどが導入された。EQV/Vクラス/Vクラス マルコポーロには、初めて2基の12.3インチ・ワイドスクリーンディスプレイを搭載。現代的なハイテクデザインは、マルチパーパスバンとキャンパーのインテリアの機能を新たなレベルに引き上げている。
商用モデルのヴィト/eヴィトには、直感的な操作が可能な10.25インチ・センターディスプレイと、5.5インチ・カラーディスプレイを備えた、新形状のインストルメントクラスターを採用。また、ヴィト/eヴィトとしては初めて、最新世代インフォテインメントシステム「MBUX」が標準装備となった。
新形状のセンターコンソールには、オプションでスマートフォンのワイヤレス充電器の搭載が可能。その他、キーレススタート機能、ステアリングホイール・ヒーター、夜間走行用の調光式リヤ照明など、利便性を高める新機能がオプションとして用意されている。
VクラスとEQVには、リヤへのアクセスが向上する左側スライドドアを標準装備。荷物の積み下ろしに便利な電動「イージーパック・テールゲート」が、eヴィトだけでなく、ヴィトのエントリーモデルでも選べるようになった。オートマチックトランスミッションを搭載するすべての商用モデルには、装備に応じて電動パーキングブレーキが搭載される。
関係者によると日本への導入時期は未定で、ボンネット上のスリーポインテッドスターに装備する仕様の導入は目下検討中だという。