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INEOS Grenadier Safari
ボツワナの4WD改造スペシャリスト
イネオス・オートモーティブは、ボツワナを拠点とする、南部アフリカで最も定評のある車両改造専門会社「カヴァンゴ・エンジニアリング」を傘下に収め、新たに「イネオス・カヴァンゴ」を立ち上げた。イネオス・カヴァンゴは、ボツワナ北部の都市マウン、広大な自然が広がる湿地帯オカバンゴ・デルタへの玄関口という、理想的なロケーションにファクトリーを持つ。
敷地面積5000㎡の製造拠点には、大規模な加工・組立設備を保有。高度な技術を持つ70名のスペシャリストが、年間約200台にも及ぶサファリ用車両の改造を手がけている。イネオス・オートモーティブの傘下に入った後も、70名の従業員はこれまで通りの業務に携わる予定となっている。
プロトタイプをベースにサファリ仕様を製作
イネオス・カヴァンゴは現在のビジネスをさらに拡大し、幅広い用途に向けて、グレナディア ステーションワゴンとピックアップのグレナディア クォーターマスターをベースにサファリ車両を製造。さらに継続的なメンテナス事業も展開する。
今回、イネオス・カヴァンゴは、グレナディアの市販プロトタイプをベースに、グレナディア サファリを製作した。わずかだが車高をアップした他は技術面での変更は最小限に留められたが、エクステリアに関してはオリジナルのルーフは取り外され、折りたたみ可能なウインドスクリーンを備えた、軽量のロールバック・キャンバストップに変更された。また、パッセンジャーの視界を最大限確保するため、階段状シートが追加されている。
グレナディア サファリは、サファリツアー、自然保護、密猟防止、獣医、遠隔地医療、映画製作など、様々な分野での用途に対応。それぞれの用途に向けた、専用装備の搭載もイネオス
・カヴァンゴが行う。将来的に事業を拡大する計画もあり、既存のファクトリーに隣接する土地もすでに確保されているという。
イネオス・カヴァンゴのチャールズ・ヴァン・レンスブルグCEOは、今回の買収について次のようにコメントした。
「ボツワナは自然保護における世界的リーダーとして認められています。私たちはボツワナをはじめ、サハラ以南のアフリカ諸国における、様々な取り組みへの支援を引き続き行っていきます」
「この地域で使用される車両は、非常に高度な耐久性とオフロード性能が求められます。グレナディア サファリのような車両は常に求められてきましたし、幅広いビジネスチャンスがあると考えています。私たちの目標は、長期にわたって事業を持続的に成長させること。より広範なラインアップを揃え、高い技能を持った雇用を増やすことで、地域経済の多様化を図り、地域社会の利益に貢献していきます」