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世界中に1万基の高出力充電器を設置
2023年10月、アトランタ(米国)、成都(中国)、マンハイム(ドイツ)で、メルセデス・ベンツとしては初となる高出力充電ステーションの稼働を開始。2024年末までに、メルセデス・ベンツはグローバルな充電ネットワークをさらに拡大し、2000基以上の高出力充電機器を設置することを目標に掲げている。また、2033年までに1万基以上の充電器を備えた2000カ所以上の充電ステーションが設置される予定だ。
地域によって異なるものの、それぞれの充電ステーションには、最大400kWでの充電機器を設置。標準充電システム「CCS1」「CCS2」「NACS」「GB/T」を介して、EVやプラグインハイブリッド車両に充電することができる。インテリジェントな充電管理により、各車両は最大定格出力で充電され、カスタマーの充電時間はこれまでにないほどに短縮されるという。
メルセデス・ベンツ・モビリティAGのフランツ・ライナーCEOは、高出力充電ネットワークの拡充について次のように説明を加えた。
「メルセデス・ベンツはBEVをはじめとする電動モビリティこそが、持続可能なゼロ・エミッション社会への鍵だと考えています。私たちの目標は、電気自動車に信頼性が高く、そして簡単に利用できる充電インフラを構築することです」
「メルセデス・ベンツが展開する高出力充電ネットワークによって、私たちは世界的な充電ネットワークを拡大し、電気自動車への充電に関する新たな基準を打ち立てることになるでしょう。私たちは、お客様にゼロ・エミッション車両への乗り換えを促し、環境保護に積極的に貢献していきたいと考えています」
メルセデス・ベンツ製EVオーナーへの特典も
メルセデス・ベンツは、充電ネットワークの設置場所を選定する際、快適で安全な顧客体験を重視。充電ステーションは、交通の要所やメルセデス・ベンツの一部販売店に設置され、軽食やスナック、化粧室などのアメニティも提供される。
充電中の安全を確保するため、充電ステーションには監視カメラも設置。インテリジェント・ライト・ポールが周囲を明るく照らすだけでなく、充電ポイントの空き状況や車両の充電状態に関する情報を提供する、機能的なLEDディスプレイも置かれる予定だ。また、一部の充電施設には、悪天候から車両やパッセンジャーを保護するキャノピーも設置される。
これらの充電ネットワークは、メルセデス・ベンツ以外のブランドにも開放。ただ、メルセデス・ベンツのカスタマーには、待ち時間を短縮するために「メルセデス・ベンツ me チャージ」サービスを通じて、充電時間を予約できるなど、特典が用意されている。
メルセデス・ベンツ製モデルに搭載されているナビゲーションシステムを介して、充電ステーションはルートプランニングに直接統合。走行中も最適な充電方法が提示される。充電体験をさらに便利にするため、充電ステーションは「プラグ&チャージ」などの便利な追加機能も提供。メルセデス・ベンツのカスタマーは、充電ケーブルを車両へと接続すると同時に、自動的に充電と支払いが実行されるという。