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MINI Cooper SE
MINIの伝統と最新テクノロジーを融合
第4世代MINIの投入から10年という長いスパンを経て、フルモデルチェンジを果たした新型MINI クーパー 3ドアは、コンパクトなサイズから最大限の居住空間を提供するという、初代から引き継いできたコンセプトを継承。フル電動パワートレインの搭載に加えて、有機ELディスプレイが採用されたコクピットや、最新の運転支援システムなど、多くの最新技術が導入された。
MINIブランドを率いるステファニー・ヴルストは、新型MINI 3ドアの発表に喜びを隠さない。
「新型MINIクーパーは、フル電動パワートレインとピュアなデザインにより、都会的なライフスタイルに完璧にフィットする1台です。第5世代に進化したMINI クーパーは、伝統的なMINIのDNAと、革新的で未来志向のテクノロジーを融合させています」
2種類の電動パワートレインをラインナップ
フル電動パワートレイン搭載モデルは「MINI クーパー E」と「MINI クーパー SE」2機種。ベーシック仕様のMINI クーパー Eは、最高出力186PS(135kW)、最大トルク290Nmを発揮し、0-100km/h加速は7.3秒。ハイパフォーマンス仕様のMINI クーパー SEは、最高出力221PS(160kW)、最大トルク330Nmを発揮し、0-100km/h加速は6.7秒というスペックとなる。
電力量40.7kWhのバッテリーを搭載するMINI クーパー Eの航続距離は最大305km(WLTP)。一方のMINI クーパー SEは電力量54.2kWhのバッテリーが搭載され、最大402kmの航続距離が確保されている。
電動パワートレインの搭載に加えて、トレッドとホイールベースの拡大により、先代モデルを上回る優れたドライビングダイナミクスを実現。専用チューニングされたサスペンション、フロアに搭載された高電圧バッテリーによる低重心化と相まって、MINIらしい正確な“ゴーカートフィーリング”を楽しむことができる。
凹凸を排したクリーンなエクステリア
新世代MINIシリーズの中核をなすMINI クーパー 3ドアは、歴代モデルのデザインを引き継ぎながら、未来を予感させる斬新なサーフェイスが特徴。モダンなシルエットながらも、ショートオーバーハング、ショートボンネット、大径ホイールを備えたロングホイールベースなど、MINIの特徴的なプロポーションは不変だ。
フラッシュ・ドアハンドルやフェンダーフレアを採用した一方、MINIの特徴だったサイドスカットルやブラックバンドを廃止するなど、スムーズなボディサーフェイスを手にしたことで、より鮮やかなボディカラーが映えるようになった。ディテールパーツを排したシンプルなデザインは、全周囲型ウインドウエリアやコントラストの効いたルーフなど、MINIの特徴的なデザインをより強調する効果も伴っている。
MINIデザインのトップを務めるオリバー・ヘイルマーは、新型MINI クーパー 3ドアのデザインについて、次のように説明する。
「MINIの歴史からインスピレーションを得て、私たちは独自の新しいデザイン言語を作り上げました。これを『カリスマティック・シンプリシティ(Charismatic Simplicity)』と呼んでいます。そのデザインは、新型MINIの各モデルに強く個性的なキャラクターを与えることになります。ブランドの本質に焦点を当てた、明確でミニマルなデザインが、その特徴です」
様々な表情を演出する前後ライト
MINIを象徴する円形ヘッドライトと大型グリルは、新型MINI クーパーでも健在。特徴的な八角形フロントグリルは、六角形が採用されていた先代モデルよりも、さらに力強いフロントセクションを演出する。今回、クロームの代わりに新たなアクセントカラー「バイブラント・シルバー」をチョイス。デイタイム・ランニングライトは、オプションも含めて3種類のデザインが用意され、「ウェルカム/グッドバイ・アニメーション」がドライバーを迎えてくれる。
テールライトは、新世代MINIをアピールする縦型ライトクラスターを導入。その形状は初代MINIのテールライトをオマージュしており、ヘッドライトと同様に様々なデザインモードに切り替えることができる。左右のテールライトを繋ぐブラック・ハンドルストリップの中央に「COOPER」のロゴを配置。サード・ブレーキライトとリヤフォグランプは、リヤバンパーと一体化されている。
サイドセクションはMINIらしさをキープしながら、現代的なデザインを採用。フラッシュサーフェイス化されたことで、Cd値0.28とコンパクトカーセグメントとしては、非常に高いレベルのエアロダイナミクスを手にしている。
センターに配置された円形有機ELディスプレイ
エクステリア同様にシンプルなインテリアは、センターにMINIを象徴する円形有機ELディスプレイを配置した。タッチディスプレイ機能を備えた、円形ディスプレイが配置されたダッシュボードはアレック・イシゴニスがデザインした初代MINIをオマージュ。円形有機ELディスプレイは、自動車メーカーとしては世界初導入となる。
インストゥルメントクラスターとオンボードモニターの機能を兼ね備えた有機ELディスプレイの直径は240mm。タッチコントロールは、インフォテインメント機能とクライメート機能を統合しており、新たにデザインされたユーザーインターフェイス、マスコットドッグ「スパイク」も導入された。
ステアリングホイール奥にはオプションでヘッドアップ・ディスプレイが配置され、ドライバーの視界にすべての情報を表示。この結果、ドライバーシート側のダッシュボードにディスプレイ類の搭載が不要となり、広く明るい前方視界を手にすることになった。新設計の「トグルバー」は、パーキングブレーキ、ギヤセレクター、スタート/ストップキー、エクスペリエンスモード・トグル、ボリュームコントロールなどの機能が集約されている。
今回、ダッシュボードに初めてテキスタイルが採用され、インテリアにこれまでにない温もりと上質感をもたらした。リサイクル・ポリエステルを使用した2色のテキスタイルは、専用の縫製プロセスにより、汎用性が高く、手入れが簡単な構造を実現している。
ルーフにはオプションで室内にやわらかな自然光をもたらす「パノラミックガラスルーフ」の装着が可能。ラゲッジスペース容量は通常200Lだが、6:4分割式リヤシートを折りたたむことで、最大最大800Lまで拡張できる。