【IAAモビリティ】フォルクスワーゲンが2027年に電動GTIの発売を予告

「初代ゴルフ GTIが復活?」フル電動モデル「フォルクスワーゲン ID. GTI コンセプト」登場【動画】

電動ホットハッチ「フォルクスワーゲン ID. GTI コンセプト」のエクステリア。
IAAモビリティ 2023において、ワールドプレミアされた電動ホットハッチ「フォルクスワーゲン ID. GTI コンセプト」。
フォルクスワーゲンは、2023年9月5~10日にドイツ・ミュンヘンで開催されている「IAAモビリティ 2023(IAA MOBILITY 2023)」において、初代ゴルフ GTIを現代的に再解釈したフル電動コンパクトハッチ「ID. GTI コンセプト」をワールドプレミアした。また、ミュンヘン市内には「ダイバーシティ&インクルージョン」をコンセプトに掲げた、展示エリアを設置している。

Volkswagen ID. GTI Concept

電動モデルのラインナップを拡充するVW

電動ホットハッチ「フォルクスワーゲン ID. GTI コンセプト」のエクステリア。
矢継ぎ早に電動モデル「ID.」のラインナップを拡充するフォルクスワーゲン。今回のIAAでは、スポーツモデル「GTI」を掲げた電動スポーツハッチ「ID. GTI コンセプト」をワールドプレミアした。

フォルクスワーゲンは、IAAモビリティ 2023において、ミュンヘンのオデオン広場のオープンスペースに専用パビリオンを設置。一般の来場者をミュンヘン市内に迎え、親しみやすいブランドとして、フォルクスワーゲンの現在と未来の製品ラインアップを展開した。

その目玉となるのが「ID. GTI コンセプト」である。48年前の1975年に開催されたフランクフルト・モーターショーでデビューを飾った初代ゴルフ GTIのDNAを受け継ぐモデルだという。なお、このスポーツハッチは、3月に発表された「ID. 2all」をベースに開発されたという。「ID. 2all」は、約2万5000ユーロでの販売を目指して開発されたフル電動コンパクトカーである。

フォルクスワーゲンは、2027年までに2万5000ユーロ未満のコンパクトカーからファミリーサルーンまで11車種の新型EVの投入を予定。すべての自動車メーカーの中で、もっとも幅広いEVラインナップを提供すると謳う。

幅広い電動モデルをミュンヘンで公開

ミュンヘンで開催されている「IAAモビリティ 2023」に、フォルクスワーゲンはBEV、ハイブリッド、内燃機関モデルを幅広く展示。写真は、ID. GTI コンセプトとトーマス・シェーファーCEO。
ミュンヘンで開催されている「IAAモビリティ 2023」に、フォルクスワーゲンはBEV、ハイブリッド、内燃機関モデルを幅広く展示。写真は、ID. GTI コンセプトとトーマス・シェーファーCEO。

IAAモビリティで初公開された「ID. GTI コンセプト」は、初代ゴルフ GTIのコンセプトを、将来のEVにどのように組み込んでいくのかを具体的に提示。フォルクスワーゲンは電気自動車「ID.」ファミリーに、スポーティでエモーショナルな「GTI」バージョンを設定する予定を掲げている。

IAAモビリティではID. GTI コンセプトに加えて、ID.4、ID.5、新型ID.7をはじめとするフル電動モデルに加え、新型パサートやティグアンなど、効率的な内燃エンジン搭載モデルも展示される。フォルクスワーゲン乗用車ブランドのトーマス・シェーファーCEOは、IAAモビリティにおけるフォルクスワーゲンの取り組みについて次のように説明した。

「私たちは数ヵ月にわたって、フォルクスワーゲンの再編に取り組んできました。私たちの活動は常に『お客様が私たちに何を期待しているか?』という問いに、焦点を当てています。IAA モビリティの会場では、私たちの新しい方向性を示す、すべてのラインナップを初めて目の当たりにすることでしょう」

「フォルクスワーゲンは、電気自動車、内燃エンジン搭載車、ハイブリッドモデルなど、お客様が求めるクルマを提供しています。私たちのニューモデルは、楽しく、効率的、直感的で操作性が良く、あらゆる側面で高い品質を備えているのです」

2027年に発売を予定している電動「GTI」

電動ホットハッチ「フォルクスワーゲン ID. GTI コンセプト」のエクステリア。
ID. GTI コンセプトは、2023年3月に発表されたコンパクトBEV「ID. 2all」をベースに開発。単なるコンセプトカーではなく、2027年の市販化が予告されている。

今回、ワールドプレミアされた「ID. GTI コンセプト」は、フォルクスワーゲンが電動化の時代に「GTI」モデルをどのように組み込むのか、初めて具体的に提示した1台となる。

これまで「GTI」の名称はフォルクスワーゲンのコンパクトスポーツカーの代名詞となってきた。その代表的なモデルが、ゴルフ GTI、シロッコ GTI、ポロ GTI、up! GTI。今回、フォルクスワーゲンは、新型「ID. GTI コンセプト」を発表したことで、 GTIのDNAをEVでも展開することを宣言したことになる。

ID. GTI コンセプトは、MEB(モジュラー・エレクトリック・ドライブ マトリックス」をベースにした量産仕様が、2027年に発売される予定だという。「運転の楽しさと日常での使い勝手の良さを完璧に組み合わせたモデル。それが何十年にもわたってGTIの3文字が意味してきたものです」と、シェーファーCEOは説明を加えた。

誰もが楽しめる展示スペースを展開

今回、フォルクスワーゲンは、ミュンヘン中心部のオデオン広場にあるオープンスペースに展示エリアを設置。車椅子使用者や、聴覚障害者も展示やイベントを楽しめるよう、様々な施策を導入している。
今回、フォルクスワーゲンは、ミュンヘン中心部のオデオン広場にあるオープンスペースに展示エリアを設置。車椅子使用者や、聴覚障害者も展示やイベントを楽しめるよう、様々な施策を導入している。

フォルクスワーゲンは、ミュンヘン中心部のオデオン広場にあるオープンスペースに展示エリアを設置。9月10日までの期間、モーターショーの来場者は、ミュージシャンのイアン・フーパーとロレインによるリビングルームコンサートを含む、様々なプログラムを楽しむことができる。

「#OneFuture」をモットーに、社会的な話題を扱うパネルディスカッションも実施。9月5日には、セールス/マーケティング/アフターセルス担当取締役のイメルダ・ラベーが、パラリンピックで複数の金メダルを獲得したベレーナ・ベンテレを会場に迎え、彼女や他のゲストと共に「ダイバーシティ&インクルージョン(多様性と包括性)」について、トークセッションを行う。

展示ブースやオープンスペースは、車椅子での利用が可能。オープンスペースで開催されるすべてのイベントには手話通訳者が常駐し、視覚障害者向けの特別スタンドツアーも提供される。

「オープンスペースは、フォルクスワーゲンがダイバーシティ&インクルージョンをどのように実践しているかを示す一例です。フォルクスワーゲンというブランド名が示しているように、私たちはすべての人々のためのブランドです。だからこそ、できるだけ多くの人々と意見を交わすことができるようにして、多くの障壁を排除する必要があったのです」と、ラベーは今回の展示エリアについてコメントしている。

フォルクスワーゲン ID. GTI コンセプトを動画でチェック!

「GTI」よりも過激なホットハッチとなったスペシャルバージョン「フォルクスワーゲン ゴルフ R 20 Years」

ゴルフのラインナップで最強のパフォーマンスを誇る「ゴルフR」。その始まりとなった4代目R32の発表から20周年を記念して登場したのがゴルフR 20 Yearsだ。ありがちな特別装備だけに留まらず、史上最強のパワーも備えての登場である。(GENROQ 2023年10月号より転載・再構成)

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ゲンロクWeb編集部 近影

ゲンロクWeb編集部

スーパーカー&ラグジュアリーマガジン『GENROQ』のウェブ版ということで、本誌の流れを汲みつつも、若干…