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MASERATI GRANTURISMO
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BENTLEY CONTINENTAL GT
大きな違いは車両重量にあり
堂々とした大柄なボディが目をみはる両車であるが、伸びやかなクーペスタイルが美しいグラントゥーリズモに対して、コンチネンタルGTはややショートなホイールベースとワイドなボディが特徴だ。
また、3.0リッターのV型6気筒エンジンを搭載するグラントゥーリズモと、4.0リッターV型8気筒エンジンを搭載するコンチネンタルGTでは、両車の車両重量の差は300kgを超えるなど、車両重量にも大きな違いが見られる。
この違いから、スポーティな走りのグラントゥーリズモと、重厚な走りのコンチネンタルGTという両車のキャラクターが見て取れるだろう。
マセラティ グラントゥーリズモ トロフェオ
ボディサイズ=全長4965mm×全幅1955mm×全高1410mm
ホイールベース=2930mm
車両重量=1870kg
ベントレー コンチネンタルGT
ボディサイズ=全長4880mm×全幅1965mm×全高1405mm
ホイールベース=2850mm
車両重量=2200kg
最高速度と0→100km/hはグラントゥーリズモが上回る
パワートレインの違いに注目してみよう。
グラントゥーリズモに搭載されるのは、「ネットゥーノ」と呼ばれる最高出力550PS、最大トルク650Nmを発揮する3.0リッターV型6気筒ツインターボエンジンだ。これは2020年にワールドプレミアされたマセラティの新型スーパースポーツカーであるMC20のエンジンをデチューンしたもので、そのパフォーマンスは折り紙付きだ。
一方のコンチネンタルGTには、最高出力550PS、最大トルク770Nmのパフォーマンスを持つ4.0リッターV型8気筒ツインターボエンジンが搭載される。奇しくも最高出力はグラントゥーリズモと同等であるが、最大トルクはコンチネンタルGTに分がある。
最高速度はグラントゥーリズモが320km/h、コンチネンタルGTが318km/h、0-100km/h加速はグラントゥーリズモが3.5秒、コンチネンタルGTが4.0秒と、ほぼ互角ではあるもののどちらもグラントゥーリズモがわずかにコンチネンタルGTを上回る。
マセラティ グラントゥーリズモ トロフェオ
エンジン形式=V型6気筒 DOHC ツインターボ
排気量=2992cc
エンジン最高出力=550PS/6500rpm
エンジン最大トルク=650Nm/3000rpm
トランスミッション=8速AT
駆動方式=AWD
ベントレー コンチネンタルGT
エンジン形式=V型8気筒 DOHC ツインターボ
排気量=4000cc
エンジン最高出力=550PS/5750-6000rpm
エンジン最大トルク=770Nm/2000-4500rpm
トランスミッション=8速DCT
駆動方式=AWD
一段上の価格帯に位置するコンチネンタルGT
価格を見ると、2998万円のグラントゥーリズモに対してコンチネンタルGTが3005万2000円とほぼ同等だ。
一方、ラインナップ全体で見ると、グラントゥーリズモは2444万円と比較的手頃な「モデナ」が用意されているのに対し、コンチネンタルGTにはよりラグジュアリーな「マリナー」など、3000万円台後半から4000万円近いモデルが設定されている。そういった意味では、コンチネンタルGTのほうが相対的にハードルが高い存在ということができるだろう。
ただ、現時点では国内未導入ではあるものの、グラントゥーリズモにはマセラティ初のBEVである「フォルゴーレ」も発表されている。その価格は「トロフェオ」をも上回るものになると見られており、その価格と内容次第では、コンチネンタルGTの上位モデルの強力なライバルになりうると言えそうだ。