「ロダン FZERO」がニュージーランドで初テストを実施

サーキット専用マシン「ロダン FZERO」がついに初走行「ターボに加えて自然吸気仕様も開発」【動画】

ニュージーランドを拠点とする独立系メーカー「ロダン・カーズ」が開発したトラックカー「ロダン FZERO」が、初めてサーキットを走行した。
ニュージーランドを拠点とする独立系メーカー「ロダン・カーズ」が開発したトラックカー「ロダン FZERO」が、初めてサーキットを走行した。
ニュージーランドを拠点とするハイパフォーマンス独立系自動車メーカー「ロダン・カーズ(Rodin Cars)」が、開発を続けるトラック専用ハイパーカー「ロダン FZERO」。今回、FZEROのプロトタイプ1号車がニュージーランド南島において、シェイクダウンテストを実施した。

Rodin FZERO

マウント・ライフォードの本社拠点で初走行

ニュージーランドのマウント・ライフォードにある、ロダン・カーズの本社テストコースにおいて、シェイクダウンが行われた「ロダン FZERO」。
2022年8月のプロジェクト発表から1年半の月日を経て、マウント・ライフォードの本社テストコースにおいて「ロダン FZERO」がシェイクダウンを実施した。

今回、本社テストコースを舞台に初走行を行ったことは、FZEROプロジェクトだけでなく、ロダン・カーズ全体にとっても大きなマイルストーンとなった。シェイクダウンを終えたFZEROは、現在もロダン・カーズが独自設計した4.0リッターV型10気筒ツインターボエンジン「RC.TEN」の集中的なテストプログラムを行っている。

FZEROは、ニュージーランド南島のマウント・ライフォード近郊にあるロダン・カーズの最新鋭施設で設計・開発された。この施設には、3つの専用テストサーキットとハイテク生産施設も併設。ロダン・カーズの創業者、デイビッド・ディッカーがFZEROと「RC.TEN」エンジンの設計を担当。自身が立ち上げたテクノロジー企業を所有するディッカーはニュージーランド有数の億万長者であり、熱心なアマチュアレーサーでもある。

テストセッションでは、ディッカー自身がFZEROのステアリングを握り、テストトラックを周回。自身が設計したハイパーカーの走行にディッカーは喜びを隠さない。

「開発プログラムとテストは、これからも長い道のりとなるでしょう。今回、FZEROが初めて走りだしたことで、このプログラムを実現させるため、私たちのチームが達成した成果に誇りを感じています。最初のテストは非常にうまくいきましたし、予定していたプログラム全てを完了することができました。FZEROプロジェクトが次の段階に入るのを心待ちにしています」

世界最高レベルのトラックカーに挑戦

ニュージーランドのマウント・ライフォードにある、ロダン・カーズの本社テストコースにおいて、シェイクダウンが行われた「ロダン FZERO」。
現在、開発が続けられているFZEROは、ゴードン・マレー・オートモーティブやメルセデスAMGのサーキット専用モデルを超えるパフォーマンスを目標に掲げている。

シェイクダウンテストでは、数周のインストレーションラップ後、ロダン・カーズのピットへと戻り、エンジニアへのフィードバックとシステムチェックを行った。 その後、再びサーキットへと戻り、終日走行を続けている。 今回、初めて走行するFZEROの勇姿を見ようと、ロダン・カーズのスタッフの多くが、昼休みにコースサイドへと駆けつけたという。ゼネラルマネージャーを務めるエマ・ダンカンは次のようにその光景を振り返っている。

「FZEROが何のトラブルもなくサーキットを走る姿は、本当に感動的な場面になりました。このクルマはロダン・カーズが持つ卓越した技術力を象徴する存在です。まさに傑作になると私は信じています。今回の初テストは、ロダン・カーズの未来にとって極めて重要な一歩となるでしょう」

クローズド・コクピットを持つFZEROは、史上最高レベルのパフォーマンスとダイナミズムを目標に開発。アストン・マーティン、ゴードン・マレー・オートモーティブ、メルセデスAMGのサーキット専用ハイパーカーへの挑戦が明言されている。

V10ターボに加えて自然吸気仕様も開発

ニュージーランドのマウント・ライフォードにある、ロダン・カーズの本社テストコースにおいて、シェイクダウンが行われた「ロダン FZERO」。
現在、テストが続けられている4.0リッターV型10気筒「RC.TEN」ツインターボ・エンジン。より鋭いレスポンスを楽しめる自然吸気仕様の開発も行われているという。

FZEROには、ディッカー自身が設計した4.0リッターV型10気筒「RC.TEN」ツインターボエンジンが搭載される。電動モーターが組み合わせられ、最高システム出力1176PS(755kW)、同最大トルク1026Nmを発揮。V10エンジン単体で132kgという超軽量を実現し、リカルドと共同で製造した特注の8速ギヤボックスを介して、リヤを駆動する。最高速度は360km/hがターゲットだ。

英国のニール・ブラウン・エンジニアリング(Neil Brown Engineering)によって、2基のプロトタイプエンジンを製作した後、「RC.TEN」の開発と製造はロダン・カーズへと移された。「RC.TEN」に関しては現在のターボ仕様に加えて、自然吸気仕様の開発も行われている。

ロダン・カーズは、12月7日から9日までインディアナポリスで開催されるパフォーマンス・レーシング・インダストリーショーに「RC.TEN」を展示。アメリカのカスタマーに向けて、そのパフォーマンスをアピールした。

ロダン FZEROのテストを動画でチェック!

規制や限界を取り払い、現行F1マシンを超える性能を手にした「ロダン FZERO」。

サーキット仕様のハイパーカー「ロダン FZERO」の最高出力は驚愕の1176ps! 軽自動車並みの約700kgにV10+モーターで来夏登場【動画】

ニュージーランドを拠点とするハイパフォーマンス自動車メーカー「ロダン・カーズ(Rodin Cars)」は、同社が開発したトラック専用ハイパーカー「ロダン FZERO」の生産開始を発表した。

キーワードで検索する

著者プロフィール

GENROQweb編集部 近影

GENROQweb編集部