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それぞれの生産施設に専用ラボを設立
タバコメーカーのフィリップモリス・インターナショナルと、フェラーリは、1973年以来、戦略的パートナーとして様々な分野で協力を続けてきた。今回、両社の技術力を結集し、エミリア・ロマーニャ州のマラネッロとクレスペラーノにある生産施設に「フェラーリ・Eラボ(Ferrari E-Lab)」を設立。脱炭素化を支援する新たなエネルギー関連技術開発を進めることになった。
両社による共同事業は、再生可能エネルギーによる発電/蓄電/変換に関して、産業分野における電力使用への導入に向けた研究・開発などを行う。最初の研究課題として挙げられているのが「長期間エネルギー貯蔵技術」の実現可能性で、2024年第3四半期までに研究を完了する予定だ。
提携50周年を迎えたフェラーリとフィリップモリス
フェラーリのベネデット・ヴィーニャCEOは、フィリップモリスとの共同事業について次のように説明する。
「2023年、フェラーリとフィリップモリスの提携50周年という節目の年となります。私たちは自由な発想という精神に基づき、両社の事業を発展させていきたいという思いを共有しています。産業プロセスにおけるエネルギー利用を発展させ、最適化するための新技術を共同で研究していきます。異なる分野から高度に専門化されたチームを結集させることで、多くのことを学ぶことができるでしょう」
フィリップモリス・インターナショナルのオペレーション担当上級副社長のスコット・クーツは、次のように付け加えた。
「化石燃料の消費量削減、持続可能なエネルギーへの転換、そして必要不可欠な炭素排出量の相殺を含め、脱炭素化に向けて、様々な施策が続けられています。今回、この分野でフェラーリと協力できることを楽しみにしています。特に、産業用電力に関してどのようなイノベーションを起こすことができるのが、楽しみにしています」