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Everrati 964 RSR
964ナローボディをベースに製造
2019年、英国・オックスフォードシャーを拠点に設立されたエバラティ・オートモーティブ・リミテッド(エバラティ)。ヒストリックカーに電動パワートレインを搭載したレストモッドを製作する、サスティナブルなリエンジニアリング・スタートアップ企業だ。
「エバラティ 964 RSR」は、タイプ964 RSRからインスパイアされたハンドメイドのカーボンファイバー製ボディエレメントに、ハイパフォーマンス電動パワートレインを搭載。内外装に大幅な軽量化を施し、持続可能性を持ちながらも、ドライバーにフォーカスしたハイパフォーマンスBEVとなる。
1993年に発表された「911 RSR 3.8」は、タイプ964の中でも、51台のみ限定生産された最も希少なモデルである。モータースポーツ用軽量リヤドライブ、ワイドボディを纏ったプライベーター向けレース車両として発売された。
エバラティは、911(タイプ964)のナローボディをドナーカーに、911 RSRをリスペクトし、軽量化・ハイパフォーマンス化した。目を引くカーボンファイバー製ボディワークは、伝説のRSRをイメージし、大型リヤスポイラーやフロント・ロワスプリッターを装着。足もとにはHRE製軽量18インチホイールが組み合わせられた。
最新の「Gen2」電動パワートレインを搭載
インテリアはリヤシートが外され、ロールケージを追加し、軽量化されたドライバーズシート&パッセンジャーシートを取り付けた。フロントシートは、エバラティのパートナーであるブリッジ・オブ・ウィアー製カーボンレザーが採用されている。
電動パワートレインは、エバラティ「Gen2」バージョンを導入。63kWhバッテリーパックとバッテリーマネージメントシステムを含めて「Gen1」をベースに大幅にアップデートが施された。改良版のクーリングシステムや、より洗練された仕様のドライブコントローラーとソフトウェアを搭載し、走行性能と効率性が大幅に向上している。
足まわりは「TracTive」電子制御アクティブアダプティブサスペンションシステムを採用。この最新サスペンションシステムは公道やサーキットを問わず、ドライビングダイナミクス、快適性、パフォーマンスを最適化したと謳う。最大航続距離は321km(200マイル)、0-60mph加速は3.7秒を実現したという。
エバラティ 964 RSRは、964をベースとする他のモデル同様、エバラティの生産パートナーであるカリフォルニア州アーバインのアリア・グループ(Aria Group)によって国際市場向けに製造される。