希少モデル「ランチア フルビア ザガート」がオークションに出品

来週開催のオークションに「ランチア フルビア スポーツ ザガート 1.3 コンペティツィオーネ」登場

1月10日から、「カー&クラシックス」のオークションに出品される「ランチア フルビア スポーツ ザガート 1.3 コンペティツィオーネ」。
欧州最大のオンラインマーケット「カー&クラシックス」のオークションに、希少な「ランチア フルビア スポーツ ザガート 1.3 コンペティツィオーネ」が出品される。
希少な1968年型「ランチア フルビア スポーツ ザガート 1.3 コンペティツィオーネ(Lancia Fulvia Sport Zagato 1.3 Competizione )」が、「カー&クラシック(Car & Classic)」(2024年1月10〜17日開催)のオークションに出品される。落札価格は14万〜17万ユーロになる見込みだ。

1968 Lancia Fulvia Sport Zagato Competizione 

ザガートが手掛けた軽量コンペティション仕様

1月10日から、「カー&クラシックス」のオークションに出品される「ランチア フルビア スポーツ ザガート 1.3 コンペティツィオーネ」。
フルビア スポーツ ザガート 1.3 コンペティツィオーネは、フルビア スポーツ 1300をベースにザガートが手掛けた軽量ボディが採用されている。

1960年代末、ランチアのモータースポーツ部門のディレクターを務めていたチェーザレ・フィオリオは、ザガートにフルビアのスペシャルモデルを発注した。すでにコーチビルダーとして成功を収めていたザガートは「フルビア スポーツ 1300」をベースに、軽量化されたボディワークを製作。こうして、このクラスで最も貴重なコンペティション仕様「フルビア スポーツ ザガート 1.3 コンペティツィオーネ」が誕生した。

1300ccV型4気筒エンジンを搭載し、アルミ合金製ボディをスチール製ボディシェルにリベット止めしたレーシングバージョンは、軽量でパワフル、非常に高い走行性能を発揮。ヒルクライムレース、ラリー、耐久レースが盛んだった1960年代のモータースポーツ黄金時代、多くのファンを熱狂させることになった。

ザガートは、エンジンコンパートメントを含むすべてのボディワークに軽量化を実施。各パーツは、職人によって肉抜きされており、ウインドウは前方のウインドスクリーンを除いて、ガラスよりも軽量な4mm厚プレキシガラスに変更されている。

「カー&クラシックス」のオークションに出品されるフルビア スポーツ ザガート 1.3 コンペティツィオーネは、ジェントルマンドライバー、アンジェロ・リッツォが所有していた個体(#1905)だ。

現存する19台のうちの貴重な1台

1月10日から、「カー&クラシックス」のオークションに出品される「ランチア フルビア スポーツ ザガート 1.3 コンペティツィオーネ」。
オークションに出品されるのは、ジェントルマンドライバーのアンジェロ・リッツォが所有していた個体(#1905)だ。コクピットにはスパルコ製4点式シートベルトが装備されている。

フルビア スポーツ ザガート 1.3 コンペティツィオーネは、プライベーターチーム向けに限られた台数を製造。3台がスクアドラ・コルセHF、3台がジョリー・クラブに供給された。タルガ・フローリオでは1968年、1969年、1971年にクラス優勝を果たしている。

現在、19台が現存していると考えられているが、そのうちの1台(#1905)が、メッシーナ在住のジェントルマンドライバー、アンジェロ・リッツォが所有していたこの個体で、今回、ヨーロッパ最大のオンラインマーケットである「カー&クラシック」のオークションに出品されることになった。

素晴らしいコンディションと完璧なパフォーマンスを維持したフルビア スポーツ ザガート 1.3 コンペティツィオーネのオークションは、1月10日から開催。オークション予想落札価格は14万~17万ユーロと予想されている。この個体は、リッツォのドライブで1968年と1969年のタルガ・フローリオに参戦。1968年には当時イタリア最長のヒルクライムレースだった「カターニア・エトナ」で総合6位に入っている。

現在のオーナーは、ランチアの創始者ヴィンチェンツォ直系の子孫であり、ランチア アウレリアに搭載された史上初のV6エンジンを開発したエンジニア、フランチェスコ・デ・ヴィルジリオの子息。購入後、エアコンによって適切な温度に保たれたガレージで保管されている。

1983年までにモンテカルロに参加したラリーカーによって争われる「ラリー・モンテカルロ・ヒストリック」をランチア フルビア クーペが制した。

「往年の名車が走るラリー・モンテカルロ・ヒストリック」25回記念大会を制したのはランチア フルビア ラリー1.3S【動画】

2023年の「ラリー・モンテカルロ・ヒストリック(Rallye Monte Carlo Historique)」が、1月27日から2月1日にかけてモナコを拠点に開催され、スイスのクラウディオ・エンツがドライブした1970年型ランチア フルビア クーペ ラリー1.3Sが優勝を飾った。

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ゲンロクWeb編集部

スーパーカー&ラグジュアリーマガジン『GENROQ』のウェブ版ということで、本誌の流れを汲みつつも、若干…