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LEXUS LM
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MERCEDES BENZ V-CLASS
ボディサイズは互角の両車だがVクラスはバリエーション豊富
LMは、プラットフォームを共有するトヨタ・アルファードやヴェルファイアと比べてもひとまわり大きい堂々たるボディを持っており、それが圧倒的な居住性の高さへとつながっている。
一方のVクラスには、全長の異なる3つのモデル(標準、ロング、エクストラロング)がラインナップされているのが特徴だ。全長がLMと最も近い「V220d アバンギャルド ロング」を例にとると、全長と全高はほとんど変わらないものの、全幅はVクラスのほうがやや大きく、ホイールベースもVクラスのほうが長い。
ただ、どちらもショーファーモデルとして十二分の広さを持っていることは確かである。
レクサス LM
ボディサイズ=全長5125mm×全幅1890mm×全高1955mm
ホイールベース=3000mm
車両重量=2460kg
メルセデス・ベンツ V220d アバンギャルド ロング
ボディサイズ=全長5150mm×全幅1930mm×全高1930mm
ホイールベース=3200mm
車両重量=2420kg
ハイブリッドのLMに対してVクラスはクリーンディーゼル
両車の違いは、パワートレインにもっともよく表れていると言えそうだ。
LMは2.4リッター直4ターボハイブリッドを採用しているが、Vクラスに搭載されているのは2.0リッター直4ディーゼルエンジンだ。最新のディーゼルエンジンには、低速から得られる太いトルクや、軽油を燃料とすることによる経済性といったメリットがあるが、ショーファーモデルにとって重要な静粛性については特に低速域においてハイブリッドに劣るのも事実だ。
また、トランスミッションを見ると、LMは6速ATであるのに対してVクラスは9速AT、駆動方式はLMがAWDあるのに対してVクラスはRWDとなるなど、パワートレインについては両車で大きく異なっている。ちなみに、日本導入は果たされていないが、欧州ではVクラスのEVモデルであるEQVが販売されている。
レクサス LM
エンジン形式=直列4気筒インタークーラー付ターボハイブリッド
排気量=2393cc
最高出力=275PS/6000rpm
最大トルク=460Nm/2000〜3000rpm
トランスミッション=6速AT
駆動方式=AWD
メルセデス・ベンツ V220d アバンギャルド ロング
エンジン形式=直列4気筒クリーンディーゼル
排気量=1949cc
エンジン最高出力=163PS/3800〜4400rpm
エンジン最大トルク=380Nm/1600〜2400rpm
トランスミッション=9速AT
駆動方式=FR
LMが高いのかVクラスが安いのか
LMは、レクサスのなかでは市販車最高額となる2000万円というプライスタグが付けられているが、Vクラスは954万円とLMの半額以下のプライスタグが下げられる。この点、Vクラスが良くも悪くも商用車をベースとしていることと大きく関係していると言えるだろう。
一方、Vクラスには、受注生産モデルとして、2列目にキャプテンシートを採用した「プラチナスイート」や「ブラックスイート」といったハイエンドモデルも用意されている。ただし、それぞれの価格は1325万円と1330万円となっており、やはりLMには遠く及ばない。
なお、欧州では2024年1月よりVクラスのマイナーチェンジモデルが販売されている。日本導入時期については未定だが、より高級感の増した内外装は一見の価値がありそうだ。