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LAND ROVER DEFENDER
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MERCEDES BENZ G-CLASS
モノコックボディのディフェンダーとラダーフレームのGクラス
ディフェンダーには全長の異なる3つのモデルがラインナップされているが、Gクラスに最も近いディフェンダー110を比較対象としてみたい。
両車のボディサイズを比べると、ディフェンダーのほうがひとまわり大きいことがわかる。
ディフェンダーは2020年に現行モデルへと生まれ変わった際に、エクステリアデザインをモダンなものへと刷新したが、一方のGクラスはかつての面影を色濃く残すスクエアなデザインをいまなお採用している。
また、ディフェンダーは、現行モデルよりボディ構造をラダーフレームからモノコックへ変更している。クロスカントリー車の代名詞とも言えるラダーフレームに見切りを付けたことには賛否があるが、軽量化という点では、引き続きラダーフレームを採用しているGクラスよりも成功していることは確かだろう。
ランドローバー ディフェンダー110 SE P300(ガソリン)
ボディサイズ=全長4945mm×全幅1995mm×全高1970mm
ホイールベース=3020mm
車両重量=2240kg/2220kg(エアサスペンション/コイルサスペンション)
タイヤサイズ=255/70R18
メルセデス・ベンツ G400d
ボディサイズ=全長4660mm×全幅1930mm×全高1975mm
ホイールベース=2890mm
車両重量=2490kg
タイヤサイズ=265/60R18
パワートレインでは両車の志向がより鮮明に
ベースモデルのパワートレインを見ると、2.0リッター直列4気筒ガソリンエンジンを搭載するディフェンダーと、3.0リッター直列6気筒ディーゼルエンジンを搭載するGクラスという対比を見ることができる。
それぞれに一長一短があるのは事実であるが、パワートレインにおいても、ダウンサイジングターボエンジンを搭載するディフェンダーは、よりモダンな高級SUVを志向していることがうかがえる。
ただ、ベーシックモデルといえど、700Nmという強大なトルクを発揮するGクラスに、たとえ悪路を走破するわけではなくても魅力を覚える者は多いだろう。
これらに加えて、ディフェンダーには3.0リッター直列6気筒ディーゼルエンジンや5.0リッターV型8気筒スーパーチャージドエンジン、Gクラスには4.0リッターのV型8気筒ツインターボエンジンをそれぞれ搭載したハイパフォーマンスモデルが存在する。もちろん、それらが別格のパフォーマンスを発揮することは言うまでもない。
ランドローバー ディフェンダー110 SE P300(ガソリン)
エンジン形式=直列4気筒 DOHC ターボ
排気量=1995cc
エンジン最高出力=300PS/5500rpm
エンジン最大トルク=400Nm/2000rpm
トランスミッション=8速AT
駆動方式=AWD
メルセデス・ベンツ G400d
エンジン形式=直列6気筒 ターボディーゼル
排気量=2924cc
エンジン最高出力=330PS/3600〜4200rpm
エンジン最大トルク=700Nm/1200〜3200rpm
トランスミッション=9速AT
駆動方式=AWD
Gクラスの新車価格はもはや意味を成さないか
最後に価格を見てみよう。2024年11月現在の価格を見ると、ディフェンダー110が789万円からであるのに対し、Gクラスは公開されていない。これはGクラスが在庫僅少で事実上購入できない状態にあることを意味しているが、参考までに2021年5月時点の情報を見ると1289万円となっている。
一見すると価格に開きがあるように見えるが、ディフェンダーの上級グレード「X」は1265万円となっていることからもわかるように、グレードによってはほぼ同等の価格となる。
ただし、上述したように、Gクラスは新車で購入することが難しく、確実に手に入れるのであれば中古市場に頼らざるを得ない状態だ。しかし、コンディションの良い個体は新車価格を大きく上回る値段となっており、事態は混沌としているのが実情だ。
車両本体価格
ランドローバー ディフェンダー110 SE P300(ガソリン)836万円
メルセデス・ベンツ G400d 1289万円(2021年5月時点)