大手カー用品店ジェームスで夏に売れているアイテムとは

夏は言わずもがな気温が高く、運転環境も過酷になる。たとえば、日中の直射日光や夕方の西陽など、強烈な日差しがフロントガラス越しに差し込むと、目が眩み視界が奪われることも少なくない。
さらに、猛暑の中しばらく駐車すれば、車内温度がみるみるうちに上がる。これによりダッシュボードの電子機器が故障したり、金具が高温になったりするなど、さまざまなリスクが生じるおそれがある。
そして、高温になった車内を冷やすべくエアコンを付けると、効きが弱かったりカビの匂いを感じたり……といった状況にもなり得るだろう。
こういった問題点を解決し、快適に運転するために、カー用品店ではさまざまなグッズが展開されている。しかしその種類は豊富で、何を基準に選べばよいのかは難しいところだ。
そこで、購入すべきアイテムの参考にすべく、大手カー用品店ジェームスの担当者に、例年夏に売れ筋となる代表的なアイテムジャンルを5つピックアップしてもらった。
傘型サンシェード

「傘型サンシェード」は、その名のとおり、傘のように開閉できる構造の車内用日除けアイテムである。使い方は至ってシンプルで、フロントガラスに広げて設置するだけだ。これにより日差しを遮り、車内温度の上昇を抑える効果がある。
担当者は、「傘型サンシェードは、最近特に人気のアイテムです」と話す。さらに、人気の理由について「傘のようにワンタッチで広げられ、収納もコンパクトなため、手軽さと利便性が評価されています」と続けた。
従来のサンシェードは、使用する際や使用後に、手で折りたたむ必要があるものが多い。加えて、折りたたむことでかさばってしまい、収納スペースを圧迫しやすいものも少なくないとされる。一方、傘型サンシェードはそのようなデメリットが発生せず、従来のサンシェードに比べて手軽に扱える点が評価されているようだ。
ジャバラ型サンシェード

「ジャバラ型サンシェード」は、アコーディオンのような折りたたみ構造をもつ、車内用のフロントガラス向け日除けアイテムである。使用時は左右にスライドさせて広げ、フロントガラス全体を覆うように設置する。そして、使わないときはそのままサイドに畳んで収納できるため、わざわざ取り外す手間がないのが特長だ。
ジェームスの担当者は、ジャバラ型サンシェードについて、「昔からある定番商品で、価格帯やデザインのバリエーションが豊富です」と話す。加えて、担当者は「シンプルで手軽に使えることから、根強い人気があります」とも語る。
上述した傘型サンシェードのように、一口にサンシェードと言ってもいくつかのタイプに分けられる。その中でも、理由は違えどジャバラ型と傘型が、特に人気を集めていることがわかった。
エアコンフィルター交換/エアコンガスクリーニング・チャージ

クルマのエアコンフィルターが汚れていると、悪臭や風量の低下、窓のくもりやすさといった不具合が発生しやすくなる。さらに、ガスの量や質が適正でない場合、冷えが悪くなったりコンプレッサーへの負荷が増したりすることも少なくない。
「エアコンフィルター交換」「エアコンガスクリーニング・チャージ」のアイテムが夏場に売れ筋となるのは、こういった不具合を防ぐためだろう。担当者によれば、これらのアイテムは、エアコンの効きが悪いと感じたときの定番対策だという。特に、猛暑日が続く時期は、快適な車内環境を保つために需要が高まるそうだ。
エアコン用消臭剤

同じくカーエアコン関連のアイテムとして、「エアコン用消臭剤」も挙げられた。カーエアコンから発生する嫌な臭いは、快適な車内空間を損なうだけでなく、同乗者の不快感やストレスの原因にもなりえる。さらに、カビや雑菌による臭いはアレルギーや頭痛、気分の悪化など、健康面にも悪影響を及ぼす可能性も否定できない。
担当者によれば、エアコン用消臭剤はこうしたイヤな臭い対策として、夏場に特にニーズが高まるアイテムのようだ。また、吹き出し口に装着するタイプ、スプレー式、燻煙剤タイプなど使い方に応じて種類が選べる点も人気の理由だという。
吸湿速乾タイプの冷却クッション

「吸湿速乾タイプの冷却クッション」は、夏場のドライブにおける不快感を軽減するカー用品のひとつである。たとえば、エアコンの風が届きにくい背中や太もも部分に敷くことで、クルマに乗り込んだ直後の蒸し暑さやムレ感を抑える効果が期待できる。暑さによる集中力の低下を防ぎ、安全な運転環境づくりにも貢献するアイテムといえるだろう。
担当者は、「このアイテムは、蒸し暑い車内での快適性向上に効果的です」と話す。特に、エアコンだけではカバーしきれない体感温度の調整に、夏場のロングドライブで重宝されるそうだ。
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これらのアイテムを活用すれば、真夏の過酷な車内環境でも快適さを維持できるはずだ。快適な車内環境は、運転中の集中力や判断力を維持するうえで重要な要素であり、これが損なわれれば、結果として安全運転にも直結する。とくに、長距離移動や渋滞時には、体力の消耗を抑える意味でも快適性の確保は欠かせない。
夏のドライブをより快適で安心なものにするためにも、こうしたアイテムの導入を前向きに検討してみるのもいいだろう。