1990年の夏、ガソリンは安かった!
資源エネルギー庁の資料でもっとも古いのは1990年8月27日。このとき、
レギュラー:121円/L
ハイオク:139円/L
軽油:72円/L
だった。いまから思うと、かなり安い!と感じるだろう。
以来、もっともガソリン価格が低かったのは、1999年の91円/Lだ。1998年から2000年春まで、ガソリン価格は100円以下だった。
逆にもっとも高かったのは、2025年(つまり、今年)4月14日の186.5円/Lである。2023年8月以来、レギュラーガソリン価格は、ずっと180円台に貼り付いたままだ。170台となると、2022年8月からずっとだ。
2001年〜2025年 8月末の燃料価格の推移

2001年〜2025年 8月末の燃料価格の推移と価格差

もちろん、政府も対策を打っている。
2022年1月にガソリン価格が170円/Lを超えたことで、政府は「コロナにおける燃料油価格激変緩和対策事業の発動」した。これは、レギュラーガソリンの価格が170円/L(全国平均)を超えると初年、170円を超えた分を最大5円の範囲内で補填するものだった。
2024年12月19日からは、168円から17円を超える分については、全額支援し、17円以下の部分は2025年1月15日までは補助率30%、1月16日からは補助率0%となった。その後は、168円から17円を超える分に対する補助率を段階的に見直す、となっている。

ガソリンと軽油の価格差は?

今度は、レギュラーとハイオク、レギュラーと軽油の価格差についてだ。レギュラーとハイオクの価格差は、おおむね11円/L程度。レギュラーと軽油の価格差は、20円/L程度で大きな変動は見られない。
いま話題のガソリンの暫定税率が、廃止されると25.1円/L、価格は下がる。補助金がなくなることを考慮しても15.1円/L、価格が下がる。
いまのところ、軽油の暫定税率の廃止は決まっていない。地方税の軽油引取税は1Lあたり32.1円が課せられていて、そのうち17.1円が上乗せの暫定税率だ。現在、軽油にもガソリンと同じく1Lあたり10円の政府補助金が出ている。それでも、ガソリンの暫定税率が廃止されたら、ガソリンと軽油の価格が逆転する可能性があるということだ。