室屋選手、惜敗!新世代のデイビッドソン選手が逆転で王座に

『エアレースX』の2025年シーズンは全3戦で争われ、第2戦で優勝した室屋選手が58ptでポイントリーダー。第1戦のウィナーであるデイビッドソン選手が54ptでそれに続く展開で最終戦を迎えた。

レース前のトークショーで王者防衛、三連覇への意欲を語る室屋選手。
室屋選手を追うデイビッドソン選手が来日。室屋選手と共にトークショーに登壇し、今レースへの展望を語った。

最終戦となる第3戦は大阪で開催中の万博と連動し、グラングリーン大阪うめきた公園/広場を舞台に、スマートフォンでのAR観戦が可能なデジタルレースで行われ、同時に万博会場でもパブリックビューイングが行なわれた。

スマートフォンアプリ「STLY」を使うことで、実際に風景にARで背景やゲート、マシンがフライトしていく様子を見ることができた。(画像提供:STYLY)

そのレースで、室屋選手は準決勝でのデイビッドソン選手との直接対決に惜敗するも3位決定戦は勝利して3位。2位となった予選ポイントとあわせて73p。
対して、デイビッドソン選手は決勝でも勝利し、予選ポイント(3位)と合わせて79pとなり、逆転で『エアレースX』2025年シリーズのチャンピオンとなった。

決勝リザルト。2位も成長著しいアーロン・デリュー選手。
決勝リザルトと獲得ポイント。
『エアレースX』2025年シーズンの最終ポイントスタンディングス。まさに室屋選手とデイビッドソン選手とのマッチレースだったと言えるだろう。
『エアレースX』2025年シーズンの新王者となったパトリック。デイビッドソン選手。最終戦に合わせて来日した。

新シリーズとなった『エアレースX』に参戦して3年目の”新世代”にあたるデイビッドソン選手は、以前から『エアレース』シリーズで活躍してきた室屋選手をリスペクトしており、直接対決を制して優勝で逆転でシリーズタイトルを獲得したことに嬉しさと驚きを隠せない様子だった。

健闘を讃えあうデイビッドソン選手と室屋選手。デイビッドソン選手はお茶目な一面も見せた。
シーズンを通して開発が進められた室屋選手のマシン。特に第2戦から投入された新形状のウイングレットは、第2戦の勝利に結びついた。

来シーズンは全4戦に拡大される『エアレースX』

リモートやデジタルでの開催がメインとなる『エアレースX』。2025年シーズンは全3戦で開催されたが、今回の最終戦にて主催者から2026年は全4戦に拡大する旨が発表された。

ふくしまスカイパークで開催された第1戦は、デモフライトなど実際の飛行を見ることができた。

2025年シーズンは室屋選手のホームであるふくしまスカイパークの第1戦、リモート開催の第2戦、そしてグラングリーン大阪うめきた公園の第3戦での開催であったが、全4戦となる2026年がどのような形での開催になるのか気になるところだ。

グラングリーン大阪うめきた公園の第3戦はスマホアプリによるAR観戦が可能になった。大阪万博と連動しており、AR画面には万博会場が映し出される。(画像提供:STYLY)

やはり、以前のような選手とマシンがひと所に集まり、実際にゲートを立てて目の前で飛び競い合う様子を見たくなる。主催者もそのような形での開催の復活を望んでいるようで、大いに期待したい。

スマホのAR画面と実際の風景。