イタリア語でテスタロッサとは

今回、フェラーリが発表した最新スポーツカー「849 テスタロッサ」。テスタロッサ(Testa Rossa)というネーミングにグッときたモーターファンも多いのではないだろうか。フェラーリにとって伝説的な車名の復活だが、そもそもテスタロッサとはなんだろうか?
テスタロッサとはイタリア語で「赤いヘッド」を意味し、フェラーリ屈指の高性能レース用エンジンのカムカバーの色を表現している。初めて車名として使われたのは、1956年の「500TR」に遡る。その後、1958年にレーシングスポーツカー「250」をショートホイールベース化した「250 テスタロッサ」だ。ちなみに250は1気筒あたりの排気量を意味している。
そして、多くの人の心をグッと捉えたのが、フェラーリの歴史において非常にアイコニックな公道走行スーパースポーツとして、1984年に登場した「テスタロッサ」であろう。2025年に登場した新型テスタロッサは、未来的でありながら歴史をオマージュしたデザインを纏う。
桁外れの最高出力1050PSを発揮

ラインナップの頂点に立つ新フラッグシップモデル、849 テスタロッサは、フェラーリ初の量産型プラグインハイブリッドスーパースポーツ「SF90 ストラダーレ」の後継モデルとなる。
1984年のテスタロッサはV12だったが、849 テスタロッサのリヤミッドには4.0リッターV型8気筒ツインターボが搭載され、3基の電気モーターを組み合わせた。ちなみにその性能は先代比50PSアップの最高出力1050PSを発揮するという桁外れの中身だ。しかも乗り心地や洗練されたインテリアを犠牲にせずにドライバーを奮い立たせる走行性能を実現しているという。
もはやエンジンだけではなく電気モーターの力を使って実力を誇示する時代だが、それでもテスタロッサの名前に後光が差して見えるのは錯覚ではないだろう。