スズキeビターラ

新型eビターラのプラットフォームはBEV専用の「HEARTECT-e(ハーテクト-e)」だ。ここに搭載するeアクスル(モーターやインバーター、減速機が一体となっているユニット)は、アイシン製だ。アイシンとデンソー、BluE NExusの共同開発で生み出されたeアクスルもインドで生産される。

これが注目のモーター巻線部分

モーター(1CG型)とインバーター、減速機を一体化した3 in 1構造はトレンドに則っている。注目はモーターで、現在、スタンダードになっている平角線ではなく丸線を使っていること。これはインドで生産することを考慮して現地での品質安定や性能確保、コストなどさまざまな観点から決定されたという。丸線を使うが、できるだか線積率(線積率 (%) = (電線の総断面積 ÷ 空間の総断面積) × 100)を上げるための工夫をしており、アイシンがこれまで作ってきた丸線のモーターではもっとも線積率が高いという。

スズキeビターラのeアクスルの側面視
スズキeビターラのeアクスル。生産はインド国内で行なう。

丸線だからと言って、eアクスル自体が一世代前かと言えばそれは違う。もちろん最新世代のeアクスルである。50%の部品は地場のサプライヤーから供給を受けている。インド国内のサプライヤーの発掘も重要な役割だったという。また、できるだけシンプルな構造で部品点数を抑えたという。

eビターラはフロントとリヤでeアクスルを共通化している。このあたりもスズキらしいと言えそうだ。