スバル第2のEVはソルテラのステーションワゴン

スバル・トレイルシーカー

スバルは2025年3月をもって6代目(レガシィ)アウトバックの販売を終了。北米エリアでは7代目の発売が発表されており、日本でも『ジャパンモビリティショー2025』においてアウトバック「ウィルダネス」(プロトタイプ)が参考出品されている。

『ジャパンモビリティショー2025』に出品されたアウトバック「ウィルダネス」のプロトタイプ。

しかし、今のところ7代目アウトバック自体の日本導入は不透明。7代目でさらに大型化したサイズが日本市場には不適ではないかという見方もある。

北米で発売されている7代目アウトバック。アウトバックはノーマルとウィルダネスの2本建てで展開している。

それだけに、ステーションワゴン市場が世界市場はもちろん日本市場でも縮小しているとはいえ、スバル伝統のステーションワゴンはアウトバックよりひとクラス下のレヴォーグとその派生モデルであるクロスオーバーのレイバックのみとなる。

スバル・レヴォーグ
スバル・レヴォーグレイバック

トレイルシーカーはソルテラのステーションワゴン版であり、日本市場においてはアウトバックの後継モデル的な位置付けとなる。

スバル・ソルテラ
スバル・トレイルシーカー(『ジャパンモビリティショー2025』)

ソルテラのルーフを延長し、リヤゲートの傾斜を減らしたことにより荷室容量を拡大(452L→633L)。これはアウトバックの561Lよりも大きい(VDA法)。そこにスバルが培ってきたステーションワゴン的使い勝手が備わるのだ。

トレイルシーカーのラゲッジルーム。

AWDはリヤモーターをさらに強化!パワーと航続距離を向上

ソルテラは2025年10月のマイナーチェンジでD型となり、前後のモーター出力を向上するとともに搭載バッテリー容量も高めることで、C型までのモデルよりも最高出力と航続距離が向上している。さらに、AWD制御を進化させたことで、その走りやドライブフィールは高く評価されている。

トレイルシーカーのパワートレインは、167kW・268Nmを発揮するフロントモーターはソルテラと同様だが、AWDモデルのリヤモーターはソルテラの88kW・169Nmからフロントモーターと同様の167kW・268Nmに変更している。

しかし、トレイルシーカーはD型ソルテラのパワートレインを基本的には継承しつつ、AWDモデルではリヤモーターを強化してシステム最高出力を向上(252ps→280ps)。にもかかわらず、航続距離はわずかながら延伸している(687km→690km)。

バッテリー容量はソルテラと同じ74.7kWh。FFモデルでは航続距離は746km→734kmとわずかに下がったが、アンダーカバーを最適化したAWDモデルでは逆に687km→690km(18インチホイールモデル)とわずかに向上している。

4月9日受注開始!気になる価格は?

このほどトレイルシーカーの正式発表は2026年4月9日(木)と告知され、同時に正式受注がスタートする。価格はその際に発表されると思われるが、基本的にソルテラ+α の価格設定となるだろう。

スバル・トレイルシーカー

トレイルシーカーは北米では3万9995ドル(約630万1000円)というベース価格と思われるのみ発表されており、これが北米のソルテラのベースグレード「Premium」3万8495ドル(約606万4700円)にあたるとすると、凡そ1500ドル(約23万6000円)高ということになる。

トレイルシーカーのコックピット。基本的にはソルテラに準じるレイアウトだ。

なお北米の価格については、ソルテラ(トヨタ元町工場:愛知県豊田市)もトレイルシーカー(スバル群馬製作所矢島工場:群馬県太田市)も日本で生産されアメリカに輸出されていることと、現在のドル円レート(157円:2026年3月上旬)は考慮する必要はあるだろう。

スバル群馬製作所矢島工場でBEVモデル第2弾となる「トレイルシーカー」の生産を開始! | Motor-Fan[モーターファン] 自動車関連記事を中心に配信するメディアプラットフォーム

トヨタとの共同開発によるBEV第2弾「トレイルシーカー」が矢島工場をラインオフ! スバルは混流生産を長年突き詰めてきたが、ICE車(内燃エンジン車、HEVなど)に加えてBEVを同一ラインで生産することを目的に、2025年 […]

https://motor-fan.jp/article/1392546/
トレイルシーカーのスバル群馬製作所矢島工場での生産開始のニュース。

ソルテラの日本での販売価格はスタンダードグレードである「ET-SS」がFFで517万円、AWDで561万円。上級グレードの「ET-HS」がAWDのみで605万円となっている。

トレイルシーカーのフロントシート。

トレイルシーカーの日本でのグレードはソルテラに倣う形になるようなので、仮に北米での価格差を参考とすると(北米にはFFモデルは無いが)「ET-SS」がFFで540万円、4WDで585万円。「ET-HS」が630万円程度と予想される(概算)。

ホイールは18インチと20インチ(写真)が用意される。
トレイルシーカーの18インチホイール。

いつまであるかはわからないし、自治体ごとに異なってくるが、補助金を考慮すればFFモデルで400万円台後半、AWDモデルで500万円台半ば〜後半程度になるのではないだろうか。昨今の自動車価格を考えれば最後のアウトバック+100万円(AWDモデル)ならEVとしては悪くない価格設定だろうか?

スバルEVの販売拡大に繋がるか?

トヨタBZ4Xのスバル版的なソルテラに比べ、トレイルシーカーはワゴンボディとなったこととスバル群馬製作所生産ということもあり、よりスバル色の強いモデルとなった印象だ(当然トヨタ版は出るとしても)。加えて、スバルはすでに第3のEVとしてアンチャーテッドも発表しており、EVのラインナップを拡充しつつある。

スバル第3のEV「アンチャーテッド」は、トヨタC-HR+の兄弟車となるクーペSUV。北米では2026年春発売予定と告知されており、価格は3万4995ドル(約550万円)〜で、日本導入については未定。
スバルがクーペSUVの新型BEV「アンチャーテッド」を米国で初公開! | Motor-Fan[モーターファン] 自動車関連記事を中心に配信するメディアプラットフォーム

74.7kWhバッテリーにより一充電航続距離は最大約483km以上を実現 「ソルテラ」「トレイルシーカー」に続くSUBARUグローバルバッテリーEVラインナップの第3弾となる新型「アンチャーテッド」は、コンパクトなサイズ […]

https://motor-fan.jp/article/346641/
2025年7月のアンチャーテッド発表のニュース。

現在、日本市場におけるEVのシェアは未だ低調ではあるが、輸入車はもちろん日本メーカー各社もEVのラインナップ充実を図っている。そのような状況下でスバルのアイデンティティのひとつである水平対向エンジンを持たない”スバルのEV”が市場で存在感を高めることができるのか?トレイルシーカーはひとつの試金石となるだろう。

スバルに期待されるのはやはりAWDとなるだろう。D型ソルテラで高く評価されたAWD制御だが、リヤモーター出力を高めたトレイルシーカーでは制御でも実際の走りでも、さらに”その上”が期待される。

※車両スペック等はプロトタイプのもの

https://motor-fan.jp/headline/1418688/
トレイルシーカーについてさらに詳しく見る。